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②
アオに染まる💙
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定時になり、帰る支度をしていたら、今村さんが、
「戸鞠さん、この後いいかしら?」
「この後?」
「今後の事とか、食事しながら話せない?」
「はい」
「少しだけ待っててね」
今村さんも、支度をし、その間にも、他の人は帰って行って、
「あの、2人で、ですか?」
「そうよ。嫌かしら?」
「いえ」
今村さんは、地下駐車場に車を停めていて、エレベーターで降りた。
ここに来るのは初めてだ。赳央くんは近いからと徒歩で来ていた。
車で少し走り、
「私の馴染みの所に行ってもいい?」
「はい」
店の駐車場に車を停め、出てから、
「この店ね、個室があるからゆっくり話せるから」
中に入り、席に案内してもらって、座ってから、コース料理を注文した。
「昨日ね、青木くんから連絡あって、戸鞠さんのこと頼まれたのよ」
「あの、」
「私たち、高校の同級生なのよ。3年の時に同じクラスになって。青木くんと、足立さんと、古田くんと、もう一人、西原さんって子と5人が仲良かったの。みんなファッションに興味があって、部活には入ってなかったし、いつも集まって喋ったり情報交換したりしてた。将来、一緒に仕事しよう、なんて言ったりしてね。高校卒業してからは、みんなバラバラになって、青木くん、足立さん、古田くんは、別々の大学に、私は3年の専門学校、西原さんは2年の専門へ、ね。今の会社への入社は、それぞれ別ルートでだけど、まさか4人も揃うとはね。西原さんは、実家の縫製工場で働いてたんだけど、1年前に久し振りにみんな集まったのね。西原さんが招集してきたって感じでね。その時にね、独立して会社を立ち上げたいから、一緒にやらないかって。足立さんと古田くんは乗り気だったけど、私と青木くんは、断った。私、今の仕事にやりがい感じてたし、青木くんもね、あんな感じだしね。あ、青木くんの事、ずっと前から知ってるのよね?」
「はい。通ってた美容院の息子さんで、」
「マリさん?」
「はい」
「私も1度切ってもらったことあるの」
「そうなの?」
「みんなで遊びに行ったときにね」
「お母さんが、私が生まれる前から常連で、小さい頃に遊んでもらったことあるみたい。私も中学の時から一緒に行くようになって、高校の時に勉強教えてもらったりもしたし」
「へぇ、そんな前から知り合いなんだ?大学は一緒だってことは知ってたけど」
「じゃあ、足立さんは西原さんの所へ?」
「そうなの。古田くんも事務整理したら辞めていくみたいよ」
「青木さんは?」
「会社ではわからないって言ったけど、議会ではあの部署の閉鎖は決定してて、青木くんのことは議題にあがらなくて、私も聞けなかった。昨日、青木くん、しばらく休むって言ってて、何するの?って聞いたら、わからない、って」
「青木さんて、今までは今村さんたちの所で仕事してたんですか?」
「ううん、違うわ。手伝ってくれることもあったけど。あちこちでアドバイザー的な事してたわよ。サンプル作ったり」
「そっか」
「戸鞠さんが来た時、不思議に思った。ずっと自由にやってて、大丈夫?って」
「私、就職する前に、俺のアシスタントしない?って言われて、それで、青木さんと同じ会社に就職したんです」
「え、青木くんそんな事言うんだ?」
「きっと、私の事、心配なんですよ。子供の頃から知ってて」
「私はそれだけじゃないと思うなぁ。多分、戸鞠さんの才能も認めてる。じゃなきゃ、あんなに任せられないわよ。長期でいない時もあったでしょ?」
「うん、そうだけど」
「私も、戸鞠さんの考えるデザイン好きだなぁ」
「ありがとうございます」
「私はね、集中しすぎてまわりが見えなくなる時があるの」
「私もです」
「そうみたいね。だからね、後輩の2人とか側にいてくれるのがいいの。リーダー素質はないかもだけどね」
「ううん。みんなに慕われてると思う」
「そう?足立さんはしっかりした人だから、リーダーっぽかったんだけどね」
その後、もっと軽い話もして、
「ごめんね。私、喋りすぎちゃったかなぁ」
「いえ、楽しかったです」
「そう?よかった」
支払いは今村さんがしてくれて、赳央くんのマンションの近くまで送ってもらった。
赳央くんのマンションで生活していることは話していない。
部屋に帰っても、赳央くんはいない。
何処行ったんだろう?
「戸鞠さん、この後いいかしら?」
「この後?」
「今後の事とか、食事しながら話せない?」
「はい」
「少しだけ待っててね」
今村さんも、支度をし、その間にも、他の人は帰って行って、
「あの、2人で、ですか?」
「そうよ。嫌かしら?」
「いえ」
今村さんは、地下駐車場に車を停めていて、エレベーターで降りた。
ここに来るのは初めてだ。赳央くんは近いからと徒歩で来ていた。
車で少し走り、
「私の馴染みの所に行ってもいい?」
「はい」
店の駐車場に車を停め、出てから、
「この店ね、個室があるからゆっくり話せるから」
中に入り、席に案内してもらって、座ってから、コース料理を注文した。
「昨日ね、青木くんから連絡あって、戸鞠さんのこと頼まれたのよ」
「あの、」
「私たち、高校の同級生なのよ。3年の時に同じクラスになって。青木くんと、足立さんと、古田くんと、もう一人、西原さんって子と5人が仲良かったの。みんなファッションに興味があって、部活には入ってなかったし、いつも集まって喋ったり情報交換したりしてた。将来、一緒に仕事しよう、なんて言ったりしてね。高校卒業してからは、みんなバラバラになって、青木くん、足立さん、古田くんは、別々の大学に、私は3年の専門学校、西原さんは2年の専門へ、ね。今の会社への入社は、それぞれ別ルートでだけど、まさか4人も揃うとはね。西原さんは、実家の縫製工場で働いてたんだけど、1年前に久し振りにみんな集まったのね。西原さんが招集してきたって感じでね。その時にね、独立して会社を立ち上げたいから、一緒にやらないかって。足立さんと古田くんは乗り気だったけど、私と青木くんは、断った。私、今の仕事にやりがい感じてたし、青木くんもね、あんな感じだしね。あ、青木くんの事、ずっと前から知ってるのよね?」
「はい。通ってた美容院の息子さんで、」
「マリさん?」
「はい」
「私も1度切ってもらったことあるの」
「そうなの?」
「みんなで遊びに行ったときにね」
「お母さんが、私が生まれる前から常連で、小さい頃に遊んでもらったことあるみたい。私も中学の時から一緒に行くようになって、高校の時に勉強教えてもらったりもしたし」
「へぇ、そんな前から知り合いなんだ?大学は一緒だってことは知ってたけど」
「じゃあ、足立さんは西原さんの所へ?」
「そうなの。古田くんも事務整理したら辞めていくみたいよ」
「青木さんは?」
「会社ではわからないって言ったけど、議会ではあの部署の閉鎖は決定してて、青木くんのことは議題にあがらなくて、私も聞けなかった。昨日、青木くん、しばらく休むって言ってて、何するの?って聞いたら、わからない、って」
「青木さんて、今までは今村さんたちの所で仕事してたんですか?」
「ううん、違うわ。手伝ってくれることもあったけど。あちこちでアドバイザー的な事してたわよ。サンプル作ったり」
「そっか」
「戸鞠さんが来た時、不思議に思った。ずっと自由にやってて、大丈夫?って」
「私、就職する前に、俺のアシスタントしない?って言われて、それで、青木さんと同じ会社に就職したんです」
「え、青木くんそんな事言うんだ?」
「きっと、私の事、心配なんですよ。子供の頃から知ってて」
「私はそれだけじゃないと思うなぁ。多分、戸鞠さんの才能も認めてる。じゃなきゃ、あんなに任せられないわよ。長期でいない時もあったでしょ?」
「うん、そうだけど」
「私も、戸鞠さんの考えるデザイン好きだなぁ」
「ありがとうございます」
「私はね、集中しすぎてまわりが見えなくなる時があるの」
「私もです」
「そうみたいね。だからね、後輩の2人とか側にいてくれるのがいいの。リーダー素質はないかもだけどね」
「ううん。みんなに慕われてると思う」
「そう?足立さんはしっかりした人だから、リーダーっぽかったんだけどね」
その後、もっと軽い話もして、
「ごめんね。私、喋りすぎちゃったかなぁ」
「いえ、楽しかったです」
「そう?よかった」
支払いは今村さんがしてくれて、赳央くんのマンションの近くまで送ってもらった。
赳央くんのマンションで生活していることは話していない。
部屋に帰っても、赳央くんはいない。
何処行ったんだろう?
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