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バスタオルで身体を拭いた後、二人は寝室のベッドへ向かった。
間接照明のオレンジの薄明かりが二人に影を落とす。

たった一ヵ月でぴたりと馴染んでしまったような身体を急速に重ねるとバスルームでの続きを瀧は求めた。

ヒューは手早くローションを手に取り、少し手のひらで擦るとじんわりと熱を持ったローションが瀧の蕾を濡らしていった。

温かなとろみが瀧をリラックスさせ、三本目の指も容易く受け入れる。時間をかけて何度も抽送を繰り返し、内襞を擦すり、一緒に性器にも扱かれると瀧の方が耐えられなくなってきて、「もう、入る?」「もう挿れて」と切なそうに訴えてきた。


しばらくして瀧の快感による吐息が啜り泣きに変わりそうになるころ、ようやくヒューは瀧の身体を仰向けにすると開いた両脚を手で持ち上げて秘部を晒らし、解けきってとろとろと緩んだ蕾に性器を当てがうと静かに沈み込んでいった。


瀧はヒューがやっと自分のなかに収まると安堵の色を浮かべ、内襞なかに入ったまま動かないヒューの首に腕を回して縋りついた。

瀧の心は初めて受け入れる雄の苦しさよりもヒューが自分のモノになった喜びを感じていた。脳裏には昼にヒューといた女性が浮かび、彼を誰にも取られたくないと強い衝動に駆られた自分を思い出す。

女性のことは何一つ知らないし、一緒にいた理由もわからない。共に暮らし、時間が空いた時には連絡をくれ、二日に一度は身体を重ねて、毎日甘い言葉を囁くヒューの浮気を疑っているわけでもない。

ただあの時、少し重いとすら思っていたヒューの愛情のひとかけらでさえ、他の誰かに向けられることを拒む自分を自覚して、ヒューに奪われている己の心を知り、そして今よりも深く自分に溺れて欲しいと願ったのだ。

瀧はヒューの首から腕をほどくと、瀧のなかに辿り着いたまま動かずにいるヒューを不思議そうな顔で見つめた。

「苦しくない?」

「ん‥。大丈夫」

その言葉と共にヒューはゆっくりと腰を引いて抜き差しを始めた。

優しく、緩やかにヒューはある一点を攻めてきた。そこは浴室で洗われた時に強い快感をもたらした場所だった。

「ここ、瀧のいいところ」

そこを何度も刺激されると頭までパチパチと快感の火が飛び交い、声が漏れる。思わず手の甲を押し当てるとヒューはその手を剥がしてしまった。

「瀧の顔、よく見せて‥」

「ヒュー、そこ、‥だって、」

ヒューは瀧の顔を上からうっとりと眺めながらゆるゆると腰を揺らし擦りつづける。

臍まで反り返った瀧の性器はその刺激により先端からとろとろと蜜を滴らせている。


「気持ちいい?」

「うん‥」

ヒューは目を細め、愛おしそうに見つめると深く挿入してきた。

「好きだよ、瀧」

その言葉で快楽とはまた別の喜びが瀧の胸に広がる。もっともっとヒューが欲しい。

ヒューを自分のものしたい。

「もっとして、ヒュー」

ヒューの打ち付けるリズムに瀧も合わせれば、ますます二人の熱は強まり、我を忘れて激しく交わった。

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