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第3章 二人からのプロポーズ
第3話 男達の戦い
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城内にて騎士同士が訓練を行う鍛錬場。朝から騎士同士の打ち合いが行われている。
「はっ!!」
カン!カン!
「とぁー!!」
カン!カン!
「なんだ~カイル?今日はやけに荒れてるなぁ。」
カイルの同僚騎士が汗を拭きながら声をかけてきた。
「彼女とうまく言ってないとか~」
「そんなことではない」
とフンと言いながらカイルも汗を拭く。
「カイル先輩、剣の相手になって下さい」
振り向くと神殿長の息子のエドモンドが立っていた。
「あぁ、わかった」
2人は向かい合うお互い睨みつけ、剣を合わせる。
「おい、なんか練習って雰囲気じゃないな」
「あの若手態度悪いんだよ」
「カイルに何かと歯向かってないか?」
と騎士達は心配そうに口々に話す。
「いくぞー!!はーー!!」
カン!
カン!
カイルの強い打撃がエドモンドを押している。
「チッ」
とエドモンドは舌打ちをしながら打撃を受け流す。
カン!
カン!
カイルはおまえには姫様を渡さない!と強い想いを込め剣を打ち上げる。
カン!!
ヒュルル、
ガチャン!
エドモンドの手から剣は離れ地面に突き刺さる。
「クソッ」
とエドモンドは小さく吐き捨てる。
「カイル先輩ありがとうございます。また、相手してくださいよ。早く先輩を追い抜かしたいので」
と言うとエドモンドは鍛錬場を去って行った。
カイルはエドモンドの想いを態度から感じ取る。
私もお前なんかに負けない!
姫様を守るのは私なのだと決意を込め剣を強く握った。
「カイル、さすがだよ。いい調子だ!あの新人、態度悪いよなぁ。後輩に舐められないようにしないとな。そうだ、騎士団長がおまえをお呼びだ。執務室に向かえ」
わかったと返事をすると王城にある騎士団長の執務室に向かう。
コン、
コン
と扉をたたく。
「入れ」
とリチャードが声を掛けられ執務室に入る。
「すまないな、呼び出して。先日、姉貴と誕生日プレゼントを買いに行っただろう。プレゼントは渡せたのか?」
「団長の姉君とご一緒させて頂きありがとうございます。プレゼントですが、やはり渡すなら高価な品の方が良いと思い加工中なのです」
「まだ準備出来てないのかぁ…」
とリチャードがガクリと肩を落とす。
「はい。しかし、普段着使いできる物もあった方が良いと団長の姉君にアドバイスをもらいネックレスは用意しています」
「それをなぜ渡さない?」
「うっ、なかなか渡すタイミングがないというか、私が非番な時に限って外出をするので渡す機会がなくて…」
リチャードは恐らくリーリラがわざと避けているんだろうと察する。
「誕生日は過ぎてしまったぞ。早く渡さないとタイミングを逃すぞ!」
「は、はい…。わかっています」
「ここだけの話だ。よく聞け。神殿長様が国王に姫様の伴侶候補に息子のエドモンド様を推してきた。神殿長様としては姫様の力をなんとしても取り込みたいのだろう。このままだと姫様の伴侶が決められてしまうぞ。姫様は成人の会にお忍びで出席され、その付添人役をエドモンド様がするそうだ。ぼやっとしてると姫様を奪われるぞ!!」
「クッ…わかっています」
「明日は会場内警備の配置につけ。チャンスを失うなよ、カイル」
「はい」
カイルはエドモンドが行動に出たことを知り悔しさの余り唇を噛んだ。
「はっ!!」
カン!カン!
「とぁー!!」
カン!カン!
「なんだ~カイル?今日はやけに荒れてるなぁ。」
カイルの同僚騎士が汗を拭きながら声をかけてきた。
「彼女とうまく言ってないとか~」
「そんなことではない」
とフンと言いながらカイルも汗を拭く。
「カイル先輩、剣の相手になって下さい」
振り向くと神殿長の息子のエドモンドが立っていた。
「あぁ、わかった」
2人は向かい合うお互い睨みつけ、剣を合わせる。
「おい、なんか練習って雰囲気じゃないな」
「あの若手態度悪いんだよ」
「カイルに何かと歯向かってないか?」
と騎士達は心配そうに口々に話す。
「いくぞー!!はーー!!」
カン!
カン!
カイルの強い打撃がエドモンドを押している。
「チッ」
とエドモンドは舌打ちをしながら打撃を受け流す。
カン!
カン!
カイルはおまえには姫様を渡さない!と強い想いを込め剣を打ち上げる。
カン!!
ヒュルル、
ガチャン!
エドモンドの手から剣は離れ地面に突き刺さる。
「クソッ」
とエドモンドは小さく吐き捨てる。
「カイル先輩ありがとうございます。また、相手してくださいよ。早く先輩を追い抜かしたいので」
と言うとエドモンドは鍛錬場を去って行った。
カイルはエドモンドの想いを態度から感じ取る。
私もお前なんかに負けない!
姫様を守るのは私なのだと決意を込め剣を強く握った。
「カイル、さすがだよ。いい調子だ!あの新人、態度悪いよなぁ。後輩に舐められないようにしないとな。そうだ、騎士団長がおまえをお呼びだ。執務室に向かえ」
わかったと返事をすると王城にある騎士団長の執務室に向かう。
コン、
コン
と扉をたたく。
「入れ」
とリチャードが声を掛けられ執務室に入る。
「すまないな、呼び出して。先日、姉貴と誕生日プレゼントを買いに行っただろう。プレゼントは渡せたのか?」
「団長の姉君とご一緒させて頂きありがとうございます。プレゼントですが、やはり渡すなら高価な品の方が良いと思い加工中なのです」
「まだ準備出来てないのかぁ…」
とリチャードがガクリと肩を落とす。
「はい。しかし、普段着使いできる物もあった方が良いと団長の姉君にアドバイスをもらいネックレスは用意しています」
「それをなぜ渡さない?」
「うっ、なかなか渡すタイミングがないというか、私が非番な時に限って外出をするので渡す機会がなくて…」
リチャードは恐らくリーリラがわざと避けているんだろうと察する。
「誕生日は過ぎてしまったぞ。早く渡さないとタイミングを逃すぞ!」
「は、はい…。わかっています」
「ここだけの話だ。よく聞け。神殿長様が国王に姫様の伴侶候補に息子のエドモンド様を推してきた。神殿長様としては姫様の力をなんとしても取り込みたいのだろう。このままだと姫様の伴侶が決められてしまうぞ。姫様は成人の会にお忍びで出席され、その付添人役をエドモンド様がするそうだ。ぼやっとしてると姫様を奪われるぞ!!」
「クッ…わかっています」
「明日は会場内警備の配置につけ。チャンスを失うなよ、カイル」
「はい」
カイルはエドモンドが行動に出たことを知り悔しさの余り唇を噛んだ。
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