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10 助け舟が入った
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「会いたかったぜェラズカ……てっきりドラゴンにでも食われちまったかと思ってたよ」
「あ……ぅ…」
悪意に満ちた声、人を心底見下したようなその瞳。
間違いない、この女は私の知ってるロベリアだ。他の誰にも、こんなに体と心が拒絶反応を示すことなんてあり得ない。
「お? どうしたよ、なんか言ってみろよ」
「っく………ぁ、その……」
うるさい、とでも吐き捨ててやりたいのに、体に刻み付けられた恐怖と痛みの記憶が、それを口に出すことを許さない。私の口から漏れ出るのは、なんとも情けない呻き声のようなものだけだった。
「……ほんと相変わらずムカつくツラしてんなァオイ……カンパニュラさんが見捨てんのもわかるぜ」
「っ!?」
「アンタが脱退してから『追い出してせいせいした』、『足手まといが一人減って取り分上がった』って大層喜んでたぜ」
やめて。そんなこと聞きたくない。
「よかったなぁ、役立たずのアンタがカンパニュラさんを喜ばせられたのなんて初めてじゃねぇか?」
「そ、んなこと……」
「無い、って本気で言えるか? あ?」
「っ……」
ロベリアの、人を刺し殺せそうなほど冷たい瞳に射抜かれるたびに、口から出かけた反論が引っ込んでしまう。
元々引っ込み思案だった私にとって、こいつは相性最悪の相手だった。
「紛うことなき役立たずだよテメェは、雑用ばっかで戦闘ではなんの貢献もしやがらねぇ、偉大な魔法使いの血を引いてる癖して攻撃魔法の一つも使えねぇ!」
「ち、血筋は関係……」
「おまけに根暗でうじうじしてて気味が悪いときた、お前は紛れもなく欠陥品なんだよ! 自覚してんのか?」
そんな私の様子を見て更に気分が良くなったのか、ロベリアは更に早口でまくし立ててくる。『やめて』も、『嫌だ』も言わせてくれない。
心が、どす黒いもので埋め尽くされそうになる、私という人間の尊厳が、悉く踏み躙られていくのを感じる。
この場において、誰も私に味方してくれる人なんて……。
「ちょっとアンタ、いい加減にしなさいよっっっ!!」
はっ、として、隣を見る。
ミラが燃えるような怒りをその表情ににじませて、ロベリアを睨みつけていた。
いつのまにか、私の右手は強く、ミラの左手に握られている。それはまるで、『あたしがついてる』って言ってくれてるようで。
「…………あ?」
突然の怒号に不快感を隠そうともせず、ロベリアが眉をひそめる。
「さっきから黙って聞いてりゃペラペラペラペラと……あんたが一体ラズカの何を知ってるってのよッ!」
「…………」
「ラズカが役立たずとか見る目無さすぎでしょうが! ラズカはねぇ、部屋の片付けはしてくれるし、髪梳くのめちゃくちゃうまいし、あと気がきくし、むしろいいところしか見つからないっての!」
「ちょちょちょ、ちょっとミラ……」
フォローしてくれてるのだろうけど、流石にそこまで褒められると照れてしまう。普段褒められ慣れてないので、尚更だ。
「アンタみたいな人の悪いところしか言えないような奴に、ラズカを語る資格なんて無いわッ! 人の悪口言うなら、自分の悪いところ自覚してからにしなさいよッ!」
「み、ミラ………」
「ラズカッ、アンタも嫌なら言ってやりなさいっ! 大丈夫、アタシが手を繋いでてあげるから!」
ミラのその言葉を聞いて、私の心を埋め尽くしていたどす黒いもやが、徐々に晴れていくような感覚がした。
――私はバカか。何が『誰も味方してくれない』、だ。
隣に居るじゃないか、こうして手を繋いでくれる、私が怒りたいときに一緒に怒ってくれる、こんなにも素敵な仲間が。一瞬でも、『味方がいない』なんて思った自分が恥ずかしい。
スゥゥ……と、少し息を吸う。
ミラのおかげで、少し勇気が湧いてきた。今なら、何だって言える気がしてくる。
「…………ロベリア、私は…………ッ!?」
再び、私は言葉を詰まらせた。
ロベリアの取り巻きの男二人が、私たちに無言でナイフを突き立ててきていたのだ。
「なっ……ロベリアッ……!」
「ピーチクパーチクと……テメェの立場わきまえてんのか? このクズが」
まさか、いくらキレるにしても、限度があると思う。
こんな街中でナイフを出したりしたら、それこそそっちの方が目立つだろうに。
「心配しなくてもナイフにゃあ透明化の魔法をかけてある目立ちゃしねぇよ、それぐらい理解できねぇと思ってたか? この単細胞が」
「くっ……!」
「アタシに口答えするからこうなンだよ、テメェは黙ってストレスの捌け口になってりゃいいんだ」
……まさかロベリアがここまで会話の出来ない人種だなんて思わなかった。
こんな喉元近くで突きつけられたら、どのタイミングで刺してきてもおかしくない、咄嗟に魔法を放とうとしても間に合わない……!
ミラは変わらず、私の手を握ってくれている。しかし、その手は明らかにさっきより汗ばんでおり、私の手を通して震えも伝わってくる。
なんとかして、ミラだけでも逃がしてもらわないと――! でも、どうやって………!
「ちょっとちょっと、そこの人たち~~」
その時だった、前方から、気の抜けるような声が聞こえてきた。
「…………あ? なんだテメェ?」
私もミラもロベリアも、突然介入してきたその声の主へと顔を向ける。
そこに居たのは、少し背が高めの女性だった。
少しボサついた短い桃色の髪の毛と、気だるげな緩い語調に、『穏やか』とあう雰囲気をこれでもかというほど内包した大きなタレ目。
そして、それらの緩い雰囲気とまるで合致しない、背中に負った大柄の剣。
アンバランスなその風貌が、何とも言えないギャップを醸し出していた。
「この子たち困ってるじゃない~、天下の往来でウザ絡みはやめときなよお姉さん~」
「大事なお話中なんだよ、部外者はすっこんでろや」
「逆にお姉さんがすっこんでくれれば~、わたしもすっこむんだけど~」
女性は、ロベリアのドスの効いた声と氷のように冷たい視線に臆することなく、ズバズバと己の意見を言っていく。
ロベリアは眉をピクピクとひそめ、明らかにイラついた様子で取り巻きの男たちに指示を出した。
「おいお前ら、こいつなんとかしろ」
「「「御意」」」
3人の男たちは命令された通りに、女性をとり囲もうとする。
その時だった。
「いったぁぁあぁあぁい!!!」
女性は、突然その場で尻餅をついて、大声で痛みをうったえ始めた。
「あ? 何して……」
「いったぁ~……ぅうっ……ぐすっ……」
まだ何もされてはいないはずなのに、女性は顔を覆い、すすり泣くように嗚咽を漏らしている。
これには流石にロベリアも頭に『?』を浮かべて、呆然としていた。
だが、この行動の意味は、すぐにわかることとなった。
「お、おい、何かあったのか?」
「何だ喧嘩か?」
「女の子相手に暴力振るったのか……?」
女性の大声を聞きつけて、周りに野次馬が集まり始めた。
さっきも言ったように、今は夕飯時で人が多く、集まった野次馬の数もかなりのものだった。
「チッ………」
ロベリアが、バツが悪そうに舌打ちをする。
屈強な男3人が、すすり泣く女性1人を囲っているこの状況。
どちらが悪者と捉えられるかということは、ロベリアにも、分かっているらしい。
「オイ、行くぞお前ら」
「「「御意」」」
Aランクパーティである以上、悪目立ちしすぎるのも良くないという判断だろう。
ロベリアは、すぐに女性を囲っていた男たちを退避させ、ギロリ、と私を睨みつけてから何処かへと歩いて行った。
「……ぐすっ、うぅ……………行ったね~、よっこいしょ」
ロベリアが見えないところまで行ったのを確認すると、女性はケロッ、とした様子で立ち上がった。
やはり、私たちを助けるために演技をしてくれていたようだ。
「お二人とも災難だったね~、あーゆー輩は何処にでもいるから気をつけなよ~」
「あ、ありがとうございます!」
「お礼をしたいんですが、名前を……」
「名乗るほどじゃないよ~、じゃあね~」
女性はそれだけ言うと、やけにふらふらとした足取りでその場から立ち去った。
「………かっこいいわね……」
「うん……私もそう思う…」
ミラが恍惚としながら言ったことに、私も頷いて同意する。
さすらいのヒーロー、とでも言うんだろうか。ああいうことをサラッとやってのけるのは、とてもカッコいいと思う。
今見えるフラフラとした歩き方も、なんだか大物っぽく見えてくる。
………あ、転んだ。ああいうおっちょこちょいなところもギャップを感じさせていいと思う。
……起きないな。きっとこの広大な大地を全身で感じて…………。
「………ねぇ、あれ起き上がらないけどやばいんじゃないのっ!?」
ミラが慌てた様子で、転んだ女性のもとへと走っていった。私も馬鹿なことを考えるのをやめ、急いでそのあとを追いかけた。
「ちょっと、大丈夫ですかっ!?」
「どこか痛いところが……!?」
体を揺すってみるが、反応がない。
もしかして、さっきロベリアが何かこの人に仕掛けを……!?
「……………ぉ……」
「「……ぉ!?」」
そう思った瞬間、女性の口から掠れた呻き声のようなものが絞り出される。
私たちはそれを聞き逃さないように、耳を口元に近づけた。
「……………おなか、空いた…………」
次の瞬間、私とミラは同時にズッコけ、一瞬だが、天下の往来に女性3人が同時に横たわるという奇妙な光景が誕生したのだった。
「あ……ぅ…」
悪意に満ちた声、人を心底見下したようなその瞳。
間違いない、この女は私の知ってるロベリアだ。他の誰にも、こんなに体と心が拒絶反応を示すことなんてあり得ない。
「お? どうしたよ、なんか言ってみろよ」
「っく………ぁ、その……」
うるさい、とでも吐き捨ててやりたいのに、体に刻み付けられた恐怖と痛みの記憶が、それを口に出すことを許さない。私の口から漏れ出るのは、なんとも情けない呻き声のようなものだけだった。
「……ほんと相変わらずムカつくツラしてんなァオイ……カンパニュラさんが見捨てんのもわかるぜ」
「っ!?」
「アンタが脱退してから『追い出してせいせいした』、『足手まといが一人減って取り分上がった』って大層喜んでたぜ」
やめて。そんなこと聞きたくない。
「よかったなぁ、役立たずのアンタがカンパニュラさんを喜ばせられたのなんて初めてじゃねぇか?」
「そ、んなこと……」
「無い、って本気で言えるか? あ?」
「っ……」
ロベリアの、人を刺し殺せそうなほど冷たい瞳に射抜かれるたびに、口から出かけた反論が引っ込んでしまう。
元々引っ込み思案だった私にとって、こいつは相性最悪の相手だった。
「紛うことなき役立たずだよテメェは、雑用ばっかで戦闘ではなんの貢献もしやがらねぇ、偉大な魔法使いの血を引いてる癖して攻撃魔法の一つも使えねぇ!」
「ち、血筋は関係……」
「おまけに根暗でうじうじしてて気味が悪いときた、お前は紛れもなく欠陥品なんだよ! 自覚してんのか?」
そんな私の様子を見て更に気分が良くなったのか、ロベリアは更に早口でまくし立ててくる。『やめて』も、『嫌だ』も言わせてくれない。
心が、どす黒いもので埋め尽くされそうになる、私という人間の尊厳が、悉く踏み躙られていくのを感じる。
この場において、誰も私に味方してくれる人なんて……。
「ちょっとアンタ、いい加減にしなさいよっっっ!!」
はっ、として、隣を見る。
ミラが燃えるような怒りをその表情ににじませて、ロベリアを睨みつけていた。
いつのまにか、私の右手は強く、ミラの左手に握られている。それはまるで、『あたしがついてる』って言ってくれてるようで。
「…………あ?」
突然の怒号に不快感を隠そうともせず、ロベリアが眉をひそめる。
「さっきから黙って聞いてりゃペラペラペラペラと……あんたが一体ラズカの何を知ってるってのよッ!」
「…………」
「ラズカが役立たずとか見る目無さすぎでしょうが! ラズカはねぇ、部屋の片付けはしてくれるし、髪梳くのめちゃくちゃうまいし、あと気がきくし、むしろいいところしか見つからないっての!」
「ちょちょちょ、ちょっとミラ……」
フォローしてくれてるのだろうけど、流石にそこまで褒められると照れてしまう。普段褒められ慣れてないので、尚更だ。
「アンタみたいな人の悪いところしか言えないような奴に、ラズカを語る資格なんて無いわッ! 人の悪口言うなら、自分の悪いところ自覚してからにしなさいよッ!」
「み、ミラ………」
「ラズカッ、アンタも嫌なら言ってやりなさいっ! 大丈夫、アタシが手を繋いでてあげるから!」
ミラのその言葉を聞いて、私の心を埋め尽くしていたどす黒いもやが、徐々に晴れていくような感覚がした。
――私はバカか。何が『誰も味方してくれない』、だ。
隣に居るじゃないか、こうして手を繋いでくれる、私が怒りたいときに一緒に怒ってくれる、こんなにも素敵な仲間が。一瞬でも、『味方がいない』なんて思った自分が恥ずかしい。
スゥゥ……と、少し息を吸う。
ミラのおかげで、少し勇気が湧いてきた。今なら、何だって言える気がしてくる。
「…………ロベリア、私は…………ッ!?」
再び、私は言葉を詰まらせた。
ロベリアの取り巻きの男二人が、私たちに無言でナイフを突き立ててきていたのだ。
「なっ……ロベリアッ……!」
「ピーチクパーチクと……テメェの立場わきまえてんのか? このクズが」
まさか、いくらキレるにしても、限度があると思う。
こんな街中でナイフを出したりしたら、それこそそっちの方が目立つだろうに。
「心配しなくてもナイフにゃあ透明化の魔法をかけてある目立ちゃしねぇよ、それぐらい理解できねぇと思ってたか? この単細胞が」
「くっ……!」
「アタシに口答えするからこうなンだよ、テメェは黙ってストレスの捌け口になってりゃいいんだ」
……まさかロベリアがここまで会話の出来ない人種だなんて思わなかった。
こんな喉元近くで突きつけられたら、どのタイミングで刺してきてもおかしくない、咄嗟に魔法を放とうとしても間に合わない……!
ミラは変わらず、私の手を握ってくれている。しかし、その手は明らかにさっきより汗ばんでおり、私の手を通して震えも伝わってくる。
なんとかして、ミラだけでも逃がしてもらわないと――! でも、どうやって………!
「ちょっとちょっと、そこの人たち~~」
その時だった、前方から、気の抜けるような声が聞こえてきた。
「…………あ? なんだテメェ?」
私もミラもロベリアも、突然介入してきたその声の主へと顔を向ける。
そこに居たのは、少し背が高めの女性だった。
少しボサついた短い桃色の髪の毛と、気だるげな緩い語調に、『穏やか』とあう雰囲気をこれでもかというほど内包した大きなタレ目。
そして、それらの緩い雰囲気とまるで合致しない、背中に負った大柄の剣。
アンバランスなその風貌が、何とも言えないギャップを醸し出していた。
「この子たち困ってるじゃない~、天下の往来でウザ絡みはやめときなよお姉さん~」
「大事なお話中なんだよ、部外者はすっこんでろや」
「逆にお姉さんがすっこんでくれれば~、わたしもすっこむんだけど~」
女性は、ロベリアのドスの効いた声と氷のように冷たい視線に臆することなく、ズバズバと己の意見を言っていく。
ロベリアは眉をピクピクとひそめ、明らかにイラついた様子で取り巻きの男たちに指示を出した。
「おいお前ら、こいつなんとかしろ」
「「「御意」」」
3人の男たちは命令された通りに、女性をとり囲もうとする。
その時だった。
「いったぁぁあぁあぁい!!!」
女性は、突然その場で尻餅をついて、大声で痛みをうったえ始めた。
「あ? 何して……」
「いったぁ~……ぅうっ……ぐすっ……」
まだ何もされてはいないはずなのに、女性は顔を覆い、すすり泣くように嗚咽を漏らしている。
これには流石にロベリアも頭に『?』を浮かべて、呆然としていた。
だが、この行動の意味は、すぐにわかることとなった。
「お、おい、何かあったのか?」
「何だ喧嘩か?」
「女の子相手に暴力振るったのか……?」
女性の大声を聞きつけて、周りに野次馬が集まり始めた。
さっきも言ったように、今は夕飯時で人が多く、集まった野次馬の数もかなりのものだった。
「チッ………」
ロベリアが、バツが悪そうに舌打ちをする。
屈強な男3人が、すすり泣く女性1人を囲っているこの状況。
どちらが悪者と捉えられるかということは、ロベリアにも、分かっているらしい。
「オイ、行くぞお前ら」
「「「御意」」」
Aランクパーティである以上、悪目立ちしすぎるのも良くないという判断だろう。
ロベリアは、すぐに女性を囲っていた男たちを退避させ、ギロリ、と私を睨みつけてから何処かへと歩いて行った。
「……ぐすっ、うぅ……………行ったね~、よっこいしょ」
ロベリアが見えないところまで行ったのを確認すると、女性はケロッ、とした様子で立ち上がった。
やはり、私たちを助けるために演技をしてくれていたようだ。
「お二人とも災難だったね~、あーゆー輩は何処にでもいるから気をつけなよ~」
「あ、ありがとうございます!」
「お礼をしたいんですが、名前を……」
「名乗るほどじゃないよ~、じゃあね~」
女性はそれだけ言うと、やけにふらふらとした足取りでその場から立ち去った。
「………かっこいいわね……」
「うん……私もそう思う…」
ミラが恍惚としながら言ったことに、私も頷いて同意する。
さすらいのヒーロー、とでも言うんだろうか。ああいうことをサラッとやってのけるのは、とてもカッコいいと思う。
今見えるフラフラとした歩き方も、なんだか大物っぽく見えてくる。
………あ、転んだ。ああいうおっちょこちょいなところもギャップを感じさせていいと思う。
……起きないな。きっとこの広大な大地を全身で感じて…………。
「………ねぇ、あれ起き上がらないけどやばいんじゃないのっ!?」
ミラが慌てた様子で、転んだ女性のもとへと走っていった。私も馬鹿なことを考えるのをやめ、急いでそのあとを追いかけた。
「ちょっと、大丈夫ですかっ!?」
「どこか痛いところが……!?」
体を揺すってみるが、反応がない。
もしかして、さっきロベリアが何かこの人に仕掛けを……!?
「……………ぉ……」
「「……ぉ!?」」
そう思った瞬間、女性の口から掠れた呻き声のようなものが絞り出される。
私たちはそれを聞き逃さないように、耳を口元に近づけた。
「……………おなか、空いた…………」
次の瞬間、私とミラは同時にズッコけ、一瞬だが、天下の往来に女性3人が同時に横たわるという奇妙な光景が誕生したのだった。
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