妹に婚約者を奪われたので差し上げました。ですが、檻に入ったのはあの子のほうでした

鍛高譚

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第二話 甘い微笑みの奥

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第二話 甘い微笑みの奥

 ヴェルド侯爵家の馬車が到着したと聞いても、フォルディア伯爵家の空気が引き締まることはなかった。

 むしろ逆だ。

「ルシアン様がお見えですって?」

 ミレイユの弾んだ声が、階上から落ちてくる。

「どうしてもっと早く教えてくださらなかったの? 髪を結い直さなければなりませんのに」

 その声に、廊下を行き交う侍女たちの肩がぴくりと揺れた。つい先ほどまで青ざめていた若い侍女も、泣いた跡を隠すように俯いている。

 セレナは応接間へ向かいながら、その光景を横目に見た。

 ルシアン・ヴェルド。

 彼はセレナの婚約者であり、社交界では理想の青年と名高い。外見、家格、所作、会話。どれを取っても非の打ちどころがない。侯爵家嫡男としての誇りと余裕を持ちながら、それを鼻にかけることもない。少なくとも、表向きは。

 昔のセレナは、その穏やかさを信じていた。

 けれど最近は、ときおり胸の奥に冷たい違和感が落ちる。

 何かがおかしい。

 そう思うたびに、彼は完璧な微笑みでその違和感を覆い隠してしまうのだった。

 応接間の扉を開けると、父ローレンス伯爵が妙にぎこちない笑顔を浮かべていた。向かいには、濃紺の上着を隙なく着こなしたルシアンが腰掛けている。

 彼は立ち上がると、まずセレナに向かって優雅に一礼した。

「おはようございます、セレナ嬢」

「おはようございます、ルシアン様」

 いつも通りの挨拶。何もおかしなところはない。

 けれどセレナは、彼の目が自分ではなく、扉の向こう――まだ誰もいない廊下の先を一瞬見たことに気づいた。

 まるで、誰かが来るのを待っているように。

「朝からすまないね」

 父が咳払いをした。

「今度の夜会の件で、少し打ち合わせを、と」

「ええ、伺っております」

 ルシアンは柔らかな声でそう答える。

「セレナ嬢はいつも完璧に整えてくださるので、私としては心配しておりませんが」

 父が満足そうにうなずく。

 その瞬間、セレナはなんとも言えない疲れを覚えた。こういう言葉を彼は自然に口にする。褒められているようでいて、実際には相手に働くことを当然として受け入れさせるような言い回しだ。

 悪意があるとは言い切れない。

 だが、優しさとも少し違う。

「まあ、お姉様ばかり褒められてずるいですわ」

 甘い声が扉口から差し込んだ。

 ミレイユだった。

 つい先ほど使用人を追い詰めていた女と同じとは思えないほど愛らしい笑みを浮かべ、ふわりとした淡い桃色のドレスを揺らして入ってくる。髪も急いで整えたのだろう。金の巻き毛が肩先で柔らかく跳ねていた。

「おはようございます、ルシアン様」

 ミレイユは首をかしげ、無邪気な笑みを見せる。

「朝からお越しくださるなんて、珍しいですわね」

「おはようございます、ミレイユ嬢」

 ルシアンも微笑む。

 その笑みは、セレナに向ける時より、ほんの少しだけ柔らかいように見えた。

 ミレイユはそれを見逃さない。

「まあ、お姉様。私も同席してよろしいでしょう? 難しいお話は分からないかもしれませんけれど、勉強になりますもの」

 父は一瞬ためらったが、すぐに頷いた。

「ああ、座りなさい」

 当然のように許される。

 セレナが子どもの頃、こうして大人の話に割って入ることは慎むよう厳しく教えられた。けれどミレイユには、その辺りの躾は最初から存在しないらしい。

 彼女は嬉しそうに父の隣へ座り、しかし視線だけはずっとルシアンに向けていた。

「今度の夜会、きっと素敵になりますわね」

「そう願いたいですね」

「お姉様は何でも完璧になさるから、きっと大丈夫」

 にこにことそう言ってから、ミレイユは唇を尖らせる。

「でも少しくらい、私にも役割がほしいですわ。お姉様ばかり頼られて、何だかずるいもの」

 父が困ったように笑う。

「お前にはまだ難しいことも多いだろう」

「そんなことありませんわ」

 声は甘いままだが、目の奥にわずかな苛立ちが滲んだ。

「私だって、もう子どもではありませんもの。ねえ、ルシアン様」

 水を向けられたルシアンは、そこで初めて少し考えるそぶりを見せた。

 それから、あまりにも自然な口調で言う。

「確かに。ミレイユ嬢には、人を和ませるお力があります」

 ミレイユの顔がぱっと明るくなった。

「まあ」

「帳簿や段取りは向き不向きもありますが、場の華になることは何より大切です。セレナ嬢には整える力があり、ミレイユ嬢には人の目を引く愛らしさがある」

 父は感心したように頷く。

「なるほどな」

 セレナは黙っていた。

 言葉だけを聞けば、角が立たない。姉を立てながら、妹も褒めている。誰も傷つけない見事な会話だ。

 だがその実、役割はきれいに分けられていた。

 セレナは働く者。

 ミレイユは飾る者。

 そしてミレイユは、その言葉を「私のほうが愛らしいと言われた」と受け取って、頬を染めている。

「そんな……ルシアン様ってお優しいんですのね」

「本当のことを申し上げただけです」

 柔らかな微笑み。

 ミレイユは完全に酔っていた。

 セレナはそこでようやく、胸の奥の違和感の正体の一端を掴んだ気がした。

 ルシアンは誰かを持ち上げる時、決して全体を乱さない。片方を露骨に貶すこともない。だが、少しだけ配置をずらす。ほんのわずか、椅子を引くように。

 そうして気づかれないまま、人の立ち位置を変えていく。

 ミレイユのような女には、そのやり方が何より効くだろう。

 自分だけが特別に見出されたと、勝手に思い込むからだ。

 話が夜会の招待客一覧に移ると、セレナは帳面を開いて説明を始めた。招待状の返答状況、料理の段取り、座席順、各家との過去の軋轢まで含めた調整。

 父は途中から半分も理解していなかったが、セレナはそれでも淡々と進めた。理解していなくても、最後に頷いてくれれば形にはなる。

 その間、ミレイユは最初こそ聞いているふりをしていたが、すぐにつまらなさそうに窓の外を眺め始めた。

 そして不意に、

「あら」

 と小さく声を上げる。

「どうした」

 父が尋ねると、ミレイユはわざとらしく首をかしげた。

「庭師の子、まだいるのですわ。先日、薔薇の枝を少し切りすぎた子です」

 セレナの手が止まる。

 その少年はまだ十にも満たない見習いで、たしかに数日前に失敗をした。だがセレナが事情を聞き、やり直しの機会を与えるよう手配していたはずだ。

「まだ使っているの?」

 ミレイユの声は不満げだった。

「私はああいう鈍い子、目に入るだけで気分が悪いのですけれど」

 父が顔をしかめる。

「もうその件は済んだと聞いたぞ」

「済んでいませんわ。私が不愉快だもの」

「ミレイユ」

 セレナが静かに名を呼ぶ。

「その子は十分に反省しています。今はやり直しを――」

「お姉様はまた庇うのね」

 ミレイユは軽く笑った。

「本当にお優しいこと。でも、だから甘く見られるのではありません?」

「甘さと公正は違います」

「公正?」

 ミレイユはくすくす笑い、ルシアンに視線を向けた。

「聞きまして? お姉様ったら、たかが下働きの子にまでそんな立派なお言葉を」

 そこでルシアンは、ほんのわずかに口元を上げた。

「下の者に対する扱いで、その家の空気は決まりますから」

 セレナは一瞬、彼を見た。

 意外な言葉だった。まるでまともな諫言のように聞こえる。

 だが次の瞬間、ルシアンは続けた。

「ただ、甘やかしすぎても秩序が緩む。難しいところですね」

 父がまた感心したように頷く。

「確かにその通りだ」

 結局どちらにも取れる言い方だ。

 少年を庇うでもなく、ミレイユを止めるでもない。正論らしきものを漂わせて、誰からも反感を買わない位置に立っている。

 セレナはその器用さに、ぞっとした。

「少し庭へ出て、その子をこちらへ連れてこさせましょうか」

 ミレイユが嬉しそうに言った。

「私は、きちんと躾けなおすべきだと思いますの」

「必要ありません」

 セレナは即座に言った。

 応接間が静かになる。

 父がわずかに眉を寄せた。ミレイユは驚いたように目を丸くし、それからゆっくり笑った。

「まあ。お姉様ったら、今日は少し怖いのね」

「その子は私が預かっています」

 セレナは帳面を閉じた。

「もうこの件は終わりです」

 数秒の沈黙。

 それを破ったのは、ルシアンだった。

「では、この話はここまでにいたしましょう」

 まるで調停者のような穏やかな声だった。

「夜会の準備を優先すべきですし、セレナ嬢のお考えにも筋は通っています」

 ミレイユが少し不服そうに唇を尖らせる。だがルシアンがそう言うなら、それ以上騒ぎたくはないらしい。

「……分かりましたわ」

 その返事には、わずかな甘さが含まれていた。

 父は露骨にほっとした顔をする。

 まただ、とセレナは思った。

 誰も何も解決していない。

 ただ、騒ぎが大きくなる前に蓋をしただけ。

 その場は収まる。けれど、こうやって積もったものは、いずれ家そのものを腐らせる。

 話し合いが終わり、父が別室へ下がると、ミレイユもルシアンに挨拶をして退室した。去り際、彼女はセレナにだけ見えるように笑った。

 つい先ほど侍女を追い詰めていた時と同じ、冷たい笑みだった。

 応接間にはセレナとルシアンだけが残る。

 窓から射す光が、白いテーブルクロスの上に揺れていた。

「今日は少し、強く出られましたね」

 ルシアンが何気なく言った。

「……そう見えましたか」

「ええ」

 彼は微笑んだまま椅子に腰を戻す。

「あなたは普段、無用な衝突を避ける方だと思っていましたから」

「無用な衝突ではありません」

「なるほど」

 その返答に、ルシアンはおかしそうに目を細めた。

「では、必要な衝突だった?」

 セレナは答えなかった。

 ルシアンは少しの間、彼女を見つめていた。あの優しい笑みのまま、何かを測るように。

「ミレイユ嬢は、ああいう方です」

 彼は静かに言う。

「気まぐれで、少し残酷で、でも分かりやすい」

 その言葉に、セレナの背がかすかに強張る。

「……婚約者の妹を、そのように評するのですか」

「事実を述べただけです」

 やはり穏やかな声。だが、そこには温度がなかった。

「分かりやすいものは扱いやすい」

 それが何を意味するのか、すぐには分からなかった。

 けれど胸の奥で、嫌なものがゆっくり形を取る。

「ルシアン様」

「はい」

「あなたは、ミレイユのことをどう思っていらっしゃるのですか」

 問いかけると、彼は一瞬だけ目を伏せた。

 それから、完璧な笑みを浮かべる。

「愛らしい方だと思っていますよ」

 あまりにも整った返事だった。

 嘘か本当かも分からないほどに。

 セレナはその笑顔を見つめたまま、言葉を失った。

 愛らしい。

 その一言が、なぜだか少しも甘く聞こえない。

 まるで、小鳥を手のひらに載せて観察する人間の口から零れた感想のようだった。

「では、私はこれで」

 ルシアンは立ち上がった。

「夜会の件、楽しみにしております」

 優雅な礼。

 セレナも形式通りに礼を返す。

 彼は扉へ向かい、そこでふと足を止めた。

「セレナ嬢」

「はい」

「あなたは本当に、よく耐える方だ」

 振り返りもしないまま、彼はそう言った。

 そして次の瞬間には、何事もなかったように去っていった。

 残された応接間で、セレナはしばらく立ち尽くしていた。

 よく耐える方だ。

 褒め言葉のようでいて、その実、ただの観察にしか聞こえなかった。

 窓の外では、さっき話題にされた少年庭師が、小さな体で剪定鋏を抱えているのが見える。失敗を取り返そうと、必死に枝を整えていた。

 セレナはその姿を見ながら、ゆっくりと息を吐いた。

 自分は今、何を恐れているのだろう。

 ミレイユの悪意か。

 父の沈黙か。

 継母の偏りか。

 それとも――微笑みながら人を見定める、あの婚約者の目か。

 答えはまだ出なかった。

 けれど一つだけ、確かなことがある。

 この家のなかで、壊れてよいものなど何一つないということだ。

 たとえ誰が、それを当然のように踏みつけようとしても。
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