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終わりと出会い
グレスと合流
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男を担ぎ森から出て、街道に出ると周囲を確認し男を地面に下ろし治療に取り掛かった。
「ここならとりあえず安全よ。治療するから痛い所が有ったら教えて?」
シオンは男が怪我している部分を一つ一つ見ていき状態を確認すると、男に痛い部分を確認するために声を掛けるが呆然と男は森を見続けているだけだった。呆然となっている男を見て、
仕方ないわよね・・・大事な家族をいきなり失ってしまったのだから
大切な家族を失い、ただ呆然としている男に同情しながら治療を始めていく
「まず火傷の治療をするわね。沁みると思うけど、痛かったら言ってね」
リュックを下ろし、薬棚から火傷の軟膏を出すと男の手に塗り始めた。男の両手は、焼け爛れ肉が真っ赤に見えている。この火傷は子どもの火を消そうとした時に負ったのだろう・・・強烈な痛みが男を襲っているだろうが全く痛がる様子を見せない。
焼けてるから出血はあまり無いわね・・・沁みるはずなのに全く痛がらないわね。興奮状態じゃないから、痛みを感じても可笑しくないのに、反応が無いってことは心が麻痺してしまっているのね・・・痛ましいわね。
火傷の治療が終わると、次は背中に刺さったままの矢の治療に取り掛かる。リュックからナイフ、腰から回復ポーションを取り出すと、男をうつぶせに寝かせ矢じりだけ体に残し2本の矢を折る。
「今から、矢じりを取り出すわ。痛いと思うけれど我慢してね・・・」
矢が刺さっている部分に浄化したナイフで矢じりが取り出せるように切り込みを入れると、慎重に矢じりを引き抜くと浄化を唱え回復ポーションを傷口に注いだ。すると、傷口が見る見るうちにふさがり元通りとなった。
中級回復ポーションで治る怪我で良かったわ・・・でも、ポーションの副作用で彼は動けないわね。それにしても、ここまでラ治療して声を上げることも無いなんて心配ね。
シオンは怪我が治ったことに一安心したが、彼の心境を考え悲痛な表情を浮かべた。
「これで、怪我は大丈夫よ。ポーションを使ったから動かない方が良いわ」
シオンは男の両手にリュックから取り出した包帯を巻きながら、話しかけるが返答は帰ってこない。
怪我の治療は出来るけど、心の治療は時間を掛けるしかないわ・・・
呆然としている男に同情するが、この世界ではこのようなことがよくある。魔物はどこにでも存在し人に害をなす。魔物が居なくなることは決して無い、残酷な世界で生き続けるしかないのだ。男が立ち直ることを願いつつ、シオンは次の行動に移した。
「ごめんなさい 回復したばかりだけども仲間を待たせているから移動しなきゃいけないの。立てるかしら?」
男からの返事は無かったが、シオンは男の体の下に手を指し込むと抱きかかえ移動を始めた。身体強化を使いつつ男に振動を与えないように駆け足ほどのスピードで街道を駆けていきグレスと別れた場所が見えてきた。
良かった・・・土壁は無事ね。
土壁が無事であることを確認すると、シオンは安堵した表情を浮かべ歩を緩め近づいていく。土壁の隣までくると、土壁に人が通れるくらいの穴を空ける。すると、中にはさっきと何も変わらないグレスの姿がそこにはあった。
「グレス ただいま」
「ここならとりあえず安全よ。治療するから痛い所が有ったら教えて?」
シオンは男が怪我している部分を一つ一つ見ていき状態を確認すると、男に痛い部分を確認するために声を掛けるが呆然と男は森を見続けているだけだった。呆然となっている男を見て、
仕方ないわよね・・・大事な家族をいきなり失ってしまったのだから
大切な家族を失い、ただ呆然としている男に同情しながら治療を始めていく
「まず火傷の治療をするわね。沁みると思うけど、痛かったら言ってね」
リュックを下ろし、薬棚から火傷の軟膏を出すと男の手に塗り始めた。男の両手は、焼け爛れ肉が真っ赤に見えている。この火傷は子どもの火を消そうとした時に負ったのだろう・・・強烈な痛みが男を襲っているだろうが全く痛がる様子を見せない。
焼けてるから出血はあまり無いわね・・・沁みるはずなのに全く痛がらないわね。興奮状態じゃないから、痛みを感じても可笑しくないのに、反応が無いってことは心が麻痺してしまっているのね・・・痛ましいわね。
火傷の治療が終わると、次は背中に刺さったままの矢の治療に取り掛かる。リュックからナイフ、腰から回復ポーションを取り出すと、男をうつぶせに寝かせ矢じりだけ体に残し2本の矢を折る。
「今から、矢じりを取り出すわ。痛いと思うけれど我慢してね・・・」
矢が刺さっている部分に浄化したナイフで矢じりが取り出せるように切り込みを入れると、慎重に矢じりを引き抜くと浄化を唱え回復ポーションを傷口に注いだ。すると、傷口が見る見るうちにふさがり元通りとなった。
中級回復ポーションで治る怪我で良かったわ・・・でも、ポーションの副作用で彼は動けないわね。それにしても、ここまでラ治療して声を上げることも無いなんて心配ね。
シオンは怪我が治ったことに一安心したが、彼の心境を考え悲痛な表情を浮かべた。
「これで、怪我は大丈夫よ。ポーションを使ったから動かない方が良いわ」
シオンは男の両手にリュックから取り出した包帯を巻きながら、話しかけるが返答は帰ってこない。
怪我の治療は出来るけど、心の治療は時間を掛けるしかないわ・・・
呆然としている男に同情するが、この世界ではこのようなことがよくある。魔物はどこにでも存在し人に害をなす。魔物が居なくなることは決して無い、残酷な世界で生き続けるしかないのだ。男が立ち直ることを願いつつ、シオンは次の行動に移した。
「ごめんなさい 回復したばかりだけども仲間を待たせているから移動しなきゃいけないの。立てるかしら?」
男からの返事は無かったが、シオンは男の体の下に手を指し込むと抱きかかえ移動を始めた。身体強化を使いつつ男に振動を与えないように駆け足ほどのスピードで街道を駆けていきグレスと別れた場所が見えてきた。
良かった・・・土壁は無事ね。
土壁が無事であることを確認すると、シオンは安堵した表情を浮かべ歩を緩め近づいていく。土壁の隣までくると、土壁に人が通れるくらいの穴を空ける。すると、中にはさっきと何も変わらないグレスの姿がそこにはあった。
「グレス ただいま」
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