まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?

せいめ

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新しい生活

迎え

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 意識が朦朧とする私に、バーネット様が何か話しかけているようだ。


「リア…、直ぐに帰ってくるからな。」
 私が帰るまでリアを頼む。」

「「はい。」」


 返事も出来ないくらい体が怠い…

 私は死ぬまでここに居なければならないのかしら?
 嫌だ…。誰かここから出して欲しい…。


 どれくらい眠っていたのかは分からないが、誰かの声が聞こえてきた。


「アメリア!なんて事なの…。」

「妃殿下、病人の横でそのように声を上げられてはいけませんわ。」

「こんなに痩せ細って寝込んでいるアメリアを見て、冷静に出来るわけないじゃない!
 だから早く迎えに行くべきだと殿下には話をしたのよ!強引に迎えに行って、嫌われたくないとか情けないことを言っているから、つい我慢出来なくなって私が来ちゃったけど、来て良かったわ。
 ねぇ、この伯爵家は夫人にきちんと治療をしてあげているの?
 バーネット伯爵には、優秀な王宮医を派遣しようかと何度も話をしたはずなのに…、大丈夫ですなんて言っていたけれど、全然大丈夫に見えないじゃないのよ!
 このままここに居たら、アメリアが死んじゃうわ。」

「妃殿下、落ち着いて下さいませ!」

「煩いわね!
 ちょっと貴女。アメリアは王宮で治療をすることに決めました。このまま私が連れて行きますから、伯爵にはそのことを伝えておいてちょうだい。」

「こ、困りますわ。私達は旦那様が留守の間、奥様のことを頼まれておりますので。」

「はあ?王太子妃である私が、親友のアメリアを心配して言っているのよ。
 この伯爵家の侍医は信用出来ないから、王宮医に診せます。」

「そんな…。旦那様に何とお伝えすれば…」

「王太子妃が勝手にアメリアを連れて行ったと言っていいわよ!
 ちょっと!アメリアを運ぶから、私の護衛の中で腕っぷしのいい騎士を呼んでくれる?」


 随分と賑やかだけど…、この声は妃殿下?

 意識が朦朧とする私は、目を開けることも、話しかけることも出来なかった…
















 それからどれくらい経ったのか分からない。

 フッと目覚めると、伯爵家の部屋ではない事が分かった。
 チラッと部屋の様子が見えるが、上品で落ち着いた雰囲気の部屋だ。


 まだ頭が冴えない私は、ボーっとしたままベッドで横になっている。
 その時、部屋のドアが開く音がした。


「夫人…?お目覚めですか?」


 話しかけてきた人物の服装を見て、私は今、王宮にいる事に気づいた。


「…はい。」

「直ぐに、妃殿下をお呼びしますわ!
 少しお待ち下さいませ。」


 やはりあの時に聞こえてきた声は妃殿下だったようだ。
 メイドはすぐに妃殿下を呼びに行ってくれたようで、すぐに妃殿下が来て下さった。


「アメリア…。目覚めて良かったわ。」

「妃殿下……。ご迷惑をお掛けして…」

「目覚めたばかりなのだから、無理に喋らないで大丈夫よ。そのまましばらくは安静にしてちょうだい。」

「申し訳…ありません…。」

「私こそお忍びで急に押しかけた上に、強引に貴女を連れてきてしまって悪かったわね。
 伯爵には後で怒られるかもしれないけれど、その時は殿下に代わりに謝って貰おうかしらね。ふふっ!」


 妃殿下の屈託のない笑顔に癒される。

 安心した私は、また意識が遠のいていく…






 それから数日後、私はベッドの上で体を起こせるくらいになっていた。
 妃殿下だけでなく、ヘミングウェイ伯爵夫人や王妃殿下までお見舞いに来てくださり、恐縮してしまう私だ。
 少しは元気にはなりつつあるけど、またすぐに具合が悪くなるかもしれない。それを思うと、また気分が落ち込みそうになる。

 ベッドから何とか立ち上がれるようになり、湯浴みも出来るようになった頃、妃殿下が私に会いに来てくれる。妃殿下は王太子殿下と、アンブリッジ公爵も連れていた。


「アメリアが体を起こせるようになったから、貴女に会いたがっていた2人も連れて来ちゃったわ。
 あっ!堅苦しい挨拶は必要ないし、まだ具合は良くないのだから、座ったままで大丈夫よ。」

「妃殿下のご配慮に感謝申し上げます。
 王太子殿下、アンブリッジ公爵様。先日はご尽力頂きありがとうございました。」


 体調を崩していたから、あまり思い出すことはなかったが、あの日、スカル男爵令嬢から守ってもらったことに対して、私はまだお礼を伝えていなかったことを思い出した。

 しかし、私がお礼を口にすると、殿下とアンブリッジ公爵様は、愕然とした表情で私を見ていた。


 

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