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新しい生活
閑話 王太子
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スカル男爵令嬢は、バーネット卿を奪うために、彼女に横恋慕する若い近衛騎士を使って、彼女を陥れようとしていた。
影の報告だが、彼女はベッドに押し倒されて、襲われそうになっていたらしい。
スカル男爵令嬢と近衛騎士…、この2人は拷問することに決めた。
アンブリッジ公爵も、可愛がっていた後輩に危害を加えられそうになったことをかなり怒っているようだし、なぜかエリザベスまで怒り心頭で、母国から持ってきたという得体の知れない薬を沢山持って、地下牢まで来てしまった。
その日の地下牢は非常に熱い夜になった。
しかし、これは大きなミスになる。
私達が2人を取り調べるために彼女から離れた隙に、彼女は夫にほぼ強引にバーネット伯爵家に連れ戻されてしまったというのだ。
それから体調不良を理由に、仕事を休み続ける彼女。
心配で影に探らせようとするが、バーネット伯爵が彼女の側に付きっきりで看病しており、元騎士団長なだけあって、影の気配にも敏感な伯爵の近くに行くのはなかなか難しいらしい。
エリザベスも自分が母国から連れてきた影に探らせようとしたらしいが、隙のない伯爵がいつも彼女の側にいるので、難しいと言われたようだ。
付きっきりで看病するくらいに愛されているのか…。
私の入る隙はないという事なのかも知れない。
彼女は仕事に復帰するのが困難だからと、バーネット伯爵が退職願いを持って来たらしい。
そこまで具合が悪いのか?それなのに、どうして伯爵は王宮医の派遣を拒むのか…?
「殿下!もう我慢できませんわ。
夫人を診察するから連れて来いって、殿下から命令して下さいまし!」
「私だって心配しているのだが、私の立場でそんな命令を出したら、変な誤解を受けるかもしれないし、その誤解によって、彼女に迷惑をかける可能性がある。
もしかしたら彼女は伯爵と夫婦仲を修復したのかも知れない。
強引なことをして嫌われたくはないのだ。」
「分かりました!では今度の陛下の会食会ですが、私は欠席してお見舞いに行って来ますから、陛下と王妃殿下には、殿下から上手く誤魔化しておいて下さい!
その日は、伯爵も会食会に来るのですよね?」
確かに、同じ女性のエリザベスなら彼女の寝室に通してもらえるだろう。王太子妃の申し出を断れないだろうし、伯爵が留守になるからちょうどいい。
「…エリザベス、ありがとう。
護衛騎士は信頼できる者を多く付ける。
陛下達には私が適当な事を言っておく。」
エリザベスは持ち前の図々しさと、強引さを発揮して、彼女を王宮で治療すると言って、保護して連れて来た。
意識のない彼女は、生きているのかと疑問に思うほどに痩せ細り、青白い顔をしていた。
「なんて事だ…。どうしてこんなに弱ってしまっているんだ。」
「殿下!泣かないで下さい。こんな風になるまで、伯爵は何をしていたのか調査しましょう。
とりあえず王宮医には診察してもらいましたが、病気ではなく薬物を疑っておりましたわ。」
薬物?
誰がそんなことを?
どちらにしても、毒を盛られるような伯爵家にはもう彼女は帰さない。
遅すぎたかもしれないが、もう遠慮するのはやめることにした。彼女は私が貰う。
私は彼女が目覚め、体を起こせるのを待つことにした。
そして元気になってきた彼女に、愛妾として3年間囲った後に、側妃として迎えたいこと、この先の人生を私と一緒に歩んで欲しい事を伝えた。
彼女は返事をしてくれた。
これで愛しい人を堂々と守ることが出来る。
バーネット伯爵にも容赦しない。
お互いの両親やエリザベスから許可を得て、正式に彼女を愛妾として後宮に迎えることが決まった。バーネット伯爵にも、彼女を私の愛妾として召し上げることを書面で通達した。
そしてバーネット伯爵は、予想通りにリアに面会を求めてやってくる。
愛する妻を強引に奪われた哀れな夫として振る舞いたいのだろうが、こっちはすでに動いているのだ。
〝バーネット伯爵家で毒を盛られて生死を彷徨っていた夫人を、王太子殿下と妃殿下が助けた。
夫人は伯爵家でまともな治療をしてもらえず、心身共に弱っていたが、そんな夫人を王太子殿下が献身的に支えたことがきっかけで、二人は恋に落ちた。〟
そんな噂が王都中に広まっていたというか、広めた。
実際に王宮内では、リアが急な体調不良で王妃殿下の側近という仕事を退職したという話は広まっていたので、バーネット伯爵家で毒を盛られたという噂話は、割と信憑性のある噂話として広まってくれたのだ。
そして伯爵の両親には、アンブリッジ公爵が直接領地に行き説明してきてくれた。
伯爵の両親である前バーネット伯爵と夫人は、あの年代の中では強い力を持つらしいし、あの2人は義娘のリアを溺愛していたとの情報があったから、抑える必要があると考えたのだ。
リアが伯爵家で具合が悪くなり、こちらから何度も王宮医の派遣を申し出ているのにも関わらず、バーネット伯爵が拒否し、リアが生死を彷徨うほどに衰弱してしまった話をすると、元伯爵と夫人は絶句していたという。
リアは毒を盛られた伯爵家にはもう戻りたくないと恐怖に震えており、そんな彼女を私が支えていると話をすると、元伯爵と夫人は、伯爵家で毒を盛った犯人探しをすることと、息子は信頼を失う事をしたので、リアと離縁するように説得すると約束してくれたらしい。
更にお喋りなアンブリッジ公爵は、バーネット伯爵が婚約期間中に騎士団で娼館に行っていたことがリアにバレてしまい、夫婦関係はもう修復不可能になっていることまで話してしまったらしいのだ。
リアを溺愛する元伯爵と夫人は息子に激怒していたようだ。
これで身内も伯爵の味方にはならないだろう。
あの男のリアへの執着はすごいようだから、これくらいではまだダメだろう。今後、何をしてくるか分からない危険な男だが、リアはもう絶対に返さないし、私が絶対に守ってみせる。
影の報告だが、彼女はベッドに押し倒されて、襲われそうになっていたらしい。
スカル男爵令嬢と近衛騎士…、この2人は拷問することに決めた。
アンブリッジ公爵も、可愛がっていた後輩に危害を加えられそうになったことをかなり怒っているようだし、なぜかエリザベスまで怒り心頭で、母国から持ってきたという得体の知れない薬を沢山持って、地下牢まで来てしまった。
その日の地下牢は非常に熱い夜になった。
しかし、これは大きなミスになる。
私達が2人を取り調べるために彼女から離れた隙に、彼女は夫にほぼ強引にバーネット伯爵家に連れ戻されてしまったというのだ。
それから体調不良を理由に、仕事を休み続ける彼女。
心配で影に探らせようとするが、バーネット伯爵が彼女の側に付きっきりで看病しており、元騎士団長なだけあって、影の気配にも敏感な伯爵の近くに行くのはなかなか難しいらしい。
エリザベスも自分が母国から連れてきた影に探らせようとしたらしいが、隙のない伯爵がいつも彼女の側にいるので、難しいと言われたようだ。
付きっきりで看病するくらいに愛されているのか…。
私の入る隙はないという事なのかも知れない。
彼女は仕事に復帰するのが困難だからと、バーネット伯爵が退職願いを持って来たらしい。
そこまで具合が悪いのか?それなのに、どうして伯爵は王宮医の派遣を拒むのか…?
「殿下!もう我慢できませんわ。
夫人を診察するから連れて来いって、殿下から命令して下さいまし!」
「私だって心配しているのだが、私の立場でそんな命令を出したら、変な誤解を受けるかもしれないし、その誤解によって、彼女に迷惑をかける可能性がある。
もしかしたら彼女は伯爵と夫婦仲を修復したのかも知れない。
強引なことをして嫌われたくはないのだ。」
「分かりました!では今度の陛下の会食会ですが、私は欠席してお見舞いに行って来ますから、陛下と王妃殿下には、殿下から上手く誤魔化しておいて下さい!
その日は、伯爵も会食会に来るのですよね?」
確かに、同じ女性のエリザベスなら彼女の寝室に通してもらえるだろう。王太子妃の申し出を断れないだろうし、伯爵が留守になるからちょうどいい。
「…エリザベス、ありがとう。
護衛騎士は信頼できる者を多く付ける。
陛下達には私が適当な事を言っておく。」
エリザベスは持ち前の図々しさと、強引さを発揮して、彼女を王宮で治療すると言って、保護して連れて来た。
意識のない彼女は、生きているのかと疑問に思うほどに痩せ細り、青白い顔をしていた。
「なんて事だ…。どうしてこんなに弱ってしまっているんだ。」
「殿下!泣かないで下さい。こんな風になるまで、伯爵は何をしていたのか調査しましょう。
とりあえず王宮医には診察してもらいましたが、病気ではなく薬物を疑っておりましたわ。」
薬物?
誰がそんなことを?
どちらにしても、毒を盛られるような伯爵家にはもう彼女は帰さない。
遅すぎたかもしれないが、もう遠慮するのはやめることにした。彼女は私が貰う。
私は彼女が目覚め、体を起こせるのを待つことにした。
そして元気になってきた彼女に、愛妾として3年間囲った後に、側妃として迎えたいこと、この先の人生を私と一緒に歩んで欲しい事を伝えた。
彼女は返事をしてくれた。
これで愛しい人を堂々と守ることが出来る。
バーネット伯爵にも容赦しない。
お互いの両親やエリザベスから許可を得て、正式に彼女を愛妾として後宮に迎えることが決まった。バーネット伯爵にも、彼女を私の愛妾として召し上げることを書面で通達した。
そしてバーネット伯爵は、予想通りにリアに面会を求めてやってくる。
愛する妻を強引に奪われた哀れな夫として振る舞いたいのだろうが、こっちはすでに動いているのだ。
〝バーネット伯爵家で毒を盛られて生死を彷徨っていた夫人を、王太子殿下と妃殿下が助けた。
夫人は伯爵家でまともな治療をしてもらえず、心身共に弱っていたが、そんな夫人を王太子殿下が献身的に支えたことがきっかけで、二人は恋に落ちた。〟
そんな噂が王都中に広まっていたというか、広めた。
実際に王宮内では、リアが急な体調不良で王妃殿下の側近という仕事を退職したという話は広まっていたので、バーネット伯爵家で毒を盛られたという噂話は、割と信憑性のある噂話として広まってくれたのだ。
そして伯爵の両親には、アンブリッジ公爵が直接領地に行き説明してきてくれた。
伯爵の両親である前バーネット伯爵と夫人は、あの年代の中では強い力を持つらしいし、あの2人は義娘のリアを溺愛していたとの情報があったから、抑える必要があると考えたのだ。
リアが伯爵家で具合が悪くなり、こちらから何度も王宮医の派遣を申し出ているのにも関わらず、バーネット伯爵が拒否し、リアが生死を彷徨うほどに衰弱してしまった話をすると、元伯爵と夫人は絶句していたという。
リアは毒を盛られた伯爵家にはもう戻りたくないと恐怖に震えており、そんな彼女を私が支えていると話をすると、元伯爵と夫人は、伯爵家で毒を盛った犯人探しをすることと、息子は信頼を失う事をしたので、リアと離縁するように説得すると約束してくれたらしい。
更にお喋りなアンブリッジ公爵は、バーネット伯爵が婚約期間中に騎士団で娼館に行っていたことがリアにバレてしまい、夫婦関係はもう修復不可能になっていることまで話してしまったらしいのだ。
リアを溺愛する元伯爵と夫人は息子に激怒していたようだ。
これで身内も伯爵の味方にはならないだろう。
あの男のリアへの執着はすごいようだから、これくらいではまだダメだろう。今後、何をしてくるか分からない危険な男だが、リアはもう絶対に返さないし、私が絶対に守ってみせる。
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