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二葉と早苗
二葉と早苗の場合 3
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何事もなく、ただ穏やかに高校三年間を過ごせれば良いと思っていた。普通が一番。それが城田二葉のモットーだった。しかし、高校入学一ヶ月で彼女の平凡は崩れ去る。さらに、そこから四ヶ月経って九月。生徒会選挙の終わった直後、友人から変な事を切り出された。
「一緒に生徒会やりましょう!」
「は? もう終わったぞ」
「そうじゃなくてね、二年生になってから」
如月早苗曰く、楽しそうだから一緒に生徒会役員をやりたい、との事だった。そのようないい加減な根拠でこんなことを言い出す女ではない。二葉は気づいていた。
しかし、その後は生徒会云々とは言い出すことは無かった。
そして、二年生になった。早苗と二葉は文系でクラスも一緒だった。二葉はすでに生徒会のことを忘れかけていた。早苗はその間にも生徒会役員になるための計画を練っていた。
依然変わりなく早苗と友人をやっていた。こんな学生生活も悪くないと思いながら夏休み直前をむかえた。ホームルームが終わった直後、早苗が突然目の前に現れて原稿用紙を手渡してきた。
「しろちゃん。はいこれ、覚えてね」
「は?」
「生徒会選挙の演説。気に入らないところは直して」
「あの話、本当だったのか?」
「ええ、一緒に生徒会やりましょ」
二葉は困惑しながらも冷静な質問をした。
「私には応援演説を頼めるような友人はいないぞ」
「大丈夫。三組の小倉さんにお願いしたわ」
「なんでそんな手際が良いんだ……」
二葉は早苗が会長で自分は副会長かと思っていた。しかし、渡された原稿を読むとどうみてもトップを目指すものの発言だった。反射的に電話をかける。
『もしもし。あ、しろちゃん。原稿読んでくれた?』
「そのことだが、渡す原稿を間違えてないか?」
『え?』
「キョトンとするな。どうみても生徒会長を目指しているような文章じゃないか」
『嫌だった?』
少し悲しそうな声を出す。早苗のこういう言い方は卑怯だと常々思う。
「嫌というか……驚いただけだ。てっきり早苗が会長をやるのかと思っていたから……」
『私よりしろちゃんの方が適任だと思ったの』
「どういう……」
『あ、ごめんね。母が呼んでるからもう切るわ。おやすみ』
既に通話の終わった電話に『おやすみ』と言って、もう一度原稿を手に取った。
「一緒に生徒会やりましょう!」
「は? もう終わったぞ」
「そうじゃなくてね、二年生になってから」
如月早苗曰く、楽しそうだから一緒に生徒会役員をやりたい、との事だった。そのようないい加減な根拠でこんなことを言い出す女ではない。二葉は気づいていた。
しかし、その後は生徒会云々とは言い出すことは無かった。
そして、二年生になった。早苗と二葉は文系でクラスも一緒だった。二葉はすでに生徒会のことを忘れかけていた。早苗はその間にも生徒会役員になるための計画を練っていた。
依然変わりなく早苗と友人をやっていた。こんな学生生活も悪くないと思いながら夏休み直前をむかえた。ホームルームが終わった直後、早苗が突然目の前に現れて原稿用紙を手渡してきた。
「しろちゃん。はいこれ、覚えてね」
「は?」
「生徒会選挙の演説。気に入らないところは直して」
「あの話、本当だったのか?」
「ええ、一緒に生徒会やりましょ」
二葉は困惑しながらも冷静な質問をした。
「私には応援演説を頼めるような友人はいないぞ」
「大丈夫。三組の小倉さんにお願いしたわ」
「なんでそんな手際が良いんだ……」
二葉は早苗が会長で自分は副会長かと思っていた。しかし、渡された原稿を読むとどうみてもトップを目指すものの発言だった。反射的に電話をかける。
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「そのことだが、渡す原稿を間違えてないか?」
『え?』
「キョトンとするな。どうみても生徒会長を目指しているような文章じゃないか」
『嫌だった?』
少し悲しそうな声を出す。早苗のこういう言い方は卑怯だと常々思う。
「嫌というか……驚いただけだ。てっきり早苗が会長をやるのかと思っていたから……」
『私よりしろちゃんの方が適任だと思ったの』
「どういう……」
『あ、ごめんね。母が呼んでるからもう切るわ。おやすみ』
既に通話の終わった電話に『おやすみ』と言って、もう一度原稿を手に取った。
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