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第2章 マクゥエル公爵家領地
第24話 陰湿な兄
母上がサロンから退出すると、少し緊張感が薄れた。
だが、父上は退出した訳ではないので緊張はするが。
「ふぅ~」
誰かが、息を吐いた。
「チェス!」
「は、はい! 父上、何でしょう?」
「お前。母が出て行っても安心するな。全くお前は!情けない」
「いえ、私は緊張していたのでは、なくてですね……」
「……チェスター」
父が呆れて顳顬を押さえて揉む。
話の本題に入る前に、フォルクスがサロンに戻って来た。
「あぁ、戻ったなフォル。しかし……ルークお前今回は逃げられんぞ?
なにせあのローズがエスコートをご指名だ」
「は? 父上、それは?」
「何故だか、ローズがどうしてもお前達3人を学友達に自慢したいそうだ。特にルークのな」
「「「面倒」臭い」」
「ええ絶対嫌なんだけど? 何故俺だ?」
三人声を合わせて面倒だと言う。
社交場は本当に、面倒なのだ。
胡散臭い連中が大勢たむろするし、厄介な場所だ。
「しかし、面倒なのは他にあるぞ」
「何ですか……エル兄様?」
「よく考えてみろ? 誕生日だぞ、しかも成人だぞ」
「ん…………?」
首を傾げ何が?
と父に問いかける。
「あのローズの成人だぞ? ルーク」
「…ん? ………あ!プレゼントですか? 父上」
「うむそうだ。分かったか? お前達」
「面倒」
はエル兄様のご意見。
「まずい」
は馬鹿チェ。
「……」
俺は黙り。
成人パーティー。
俺は考える。
ローズの成人の誕生日パーティーか、花とか人形とかでは済まないよなぁ?
ローズなら、それでも良いのか………。でも母が煩い気がする。
「因みにお三方は、プレゼントはもうお決まりで?」
父上含めて兄達に聞けば何故か皮肉げにチェスターが口を開く。
「何だ?ルーク私達に探りか?」
チェスターが、ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべて、俺を馬鹿にしてくる。
「チェス兄さま……その言い方、酷くないですか? 俺は聞いただけですよ?」
何が探りだ。
下らない。
たかが妹の誕プレ話じゃないか。
本当に残念です。他方面では優秀なのに?(多分。知らんけど)
何故、空気が読めないのか?
不思議だ。(外面良いが内面が最悪で空気も読めない………本当に残念だ)
意地悪な奴ってほんと面倒。
性格悪し!
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