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第1章 ここから始まるDIY
六日目① ステータスを確認する。
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朝起きて、食堂で食事を済ませて、ギルドへ向かう。
これが朝のルーティンだ。
今朝のご飯は……
お、これは!!
な、ナ、納豆だと!!
これ絶対昔に日本人召喚されてるだろ!?
俺が初めての日本人じゃないことが確定した瞬間だった。
どんだけ召喚してんだよ王国は……
それはともかく……
懐かしいな……
もう食べれないと思ってた。
うまいな……
食堂のおばちゃんに聞いたら、ずっと昔に召喚された勇者様と賢者様が作ったんだとか。
この世界でも米に近い穀物の栽培が行われていて、それを見た賢者様が作ったんだとか。
最初は全く広まらなかったんだけど、勇者様と賢者様がうまそうに食べているからと徐々に世界に広まったそうだ。
ちなみに、美容効果が期待できるってことで、貴族社会に爆発的広がりを見せたのはいまだに語り草になっているらしい。
なぜなら一番最初に納豆を否定したのがその貴族の奥様方だったからだそうな。
うん、過去の召喚者に敬礼!!!!
でもさ……欲を言えばご飯が欲しかった……
ハムチーズエッグに堅パンと納豆ってどんな組み合わせだよ!!
だけどみんな普通に食ってるんだよな。
郷に入っては郷に従えとは言ったものだよ。
がんばって食べますよ……って意外と合うな。
とまあ、なんだかんだで朝食を堪能した俺は一つ気になることがあった。
そう、昨日新たな職業とスキルを貰った気がした。
っていうよりも、そんな声が聞こえた気がした。
どうやって確認すればいいのだろうか……
とりあえず冒険者ギルドに行って聞けば教えてくれるだろう。
教えてキャさ衛門!!って、いろんなところから怒られそうだな、うん。
朝食の後、身支度を終えた俺は隣の冒険者ギルドへと向かった。
宿舎の門でいつもの職員からいつものように「行ってらっしゃい。気を付けて。」って言ってもらえた。
うん、今日も一日気を付けて頑張ろう。
冒険者ギルドについた俺は違和感を覚えた。
何かが違うと俺の本能がそう告げていた。
昨日までとはうって変わって、とても静かだったからだ。
おかしい……
これがテンプレだったら、別の冒険者から絡まれてるはずなんだけどな?
こうもテンプレが発動しないと、逆になんだか気持ちが悪いとさえ思えてしまう。
俺はライトノベルに毒されているのか?
まぁ、良いか。
ギルドが静かなのに越したことはないしね。
ちなみに、ギルド会館内は昨日の崩壊がウソのように、建物内部が綺麗に補修されていた。
おそらく俺が帰った後、職員が必死で直したんだろうな……
俺はそんなきれいにあったギルド会館のエントランスを抜けて、受付カウンターへ向かった。
今日もキャサリンさんはいつもの席に座り、いつものように仕事をバリバリこなしていた。
こう見ると、なんだか出来るオネエサンに見えるから不思議だ。
「キャサリンさんおはようございます。ちょっと聞きたいことあるんですがいいですか?」
「おはようございます。カイト君。昨日は御免なさいね。それでどんなこと知りたいの?」
俺は王城で調べた際に知った自分の職業とスキルについて確認したんだが……
職業【なんでも屋】とスキル【DIY】は冒険者ギルドの過去の記録にもないとのことだった。
なんでも、ギルドができて数百年になるらしいけど、一度もそのような職業とスキルは報告されていないそうだ。
なので、どうやった調べたらいいか聞いてみたら、簡単だった。
たった一言、〝ステータス〟と唱えればいいだけだった。
キャサリンさんからは「これって常識よ?」って目線で見られたけど、気にしたら負けだと思い敢えて気にしていないふりを貫いた。
だが本当はものすごく恥ずかしかったのは言うまでもない。
「ステータス」
気を取り直して呪文?を唱えてみた。
ちなみに、声に出さなくてもいいらしい。
先に教えてくださいよ、キャサリンさん……
すると、俺の目の前に透明な板が現れた。
「キャサリンさん、なんか透明な板が出てきたんですが?」
「それが〝ステータスボード〟よ。他人には見えないから安心して。ただし、スキル持ちで人のステータスがのぞける奴もいるみたいだから、万全とはいいがたいわね。」
本当に謎仕様であるとしか言いようがないな。
——————
基本情報
名前:カイト=イシダテ
年齢:25
性別:男性
種族:ヒューマン
職業:なんでも屋
称号:転移者
ステータス
HP :100
MP : 0
SP : 20
体力 : 10(+3)
力 : 50(+3)
知力 : 1
魔力 : 1
素早さ: 70(-3)
魅力 : 5
幸運 : 50
スキル
技能 :DIY レベル1……手作業アイテムの作成▼
魔法 :なし
装備
頭 :なし
体 :豚皮の鎧(体力1UP・素早さ1DOWN)
腕 :
腰 :豚皮の腰当(体力1UP・素早さ1DOWN)
足 :豚皮の靴(体力1UP・素早さ1DOWN)
右手 :ショートソード(力3UP)
左手 :
装飾品:
——————
うん、強いのこれ?
うわぁ~、力と素早さだけが突出してるね……
これっていわゆる……脳筋ってやつですか……そうですか……
……
…………
………………
バカでごめんなさい……
キャサリンさんに、俺と同じGランクの冒険者について聞いてみた。
個人情報だから詳しくは教えられないとのことだったけど、俺と比較してどうだかってことは教えてくれた。
正直、ここまで極端な例は稀に見る内容だとのことだった。
つまり、まれにみる脳筋……
キャサリンさん曰く、魔法は諦めるしかないかもしれないってことだった。
俺のファンタジー返してくれ!!
ただし救いもあった。
このステータスでいう【知能】はあくまでもステータス上であって、実際の頭の良さなどにはあまり影響はないとのことだった。
でも高いことには越したことがないけどとの付け加えがあったのが何か引っかかってしまう。
そしてもう一つ俺の心を折るステータスを発見してしまった……
魅力値が……
5
キャサリンさんは、床に這いつくばった俺を優しく慰めてくれた。
これが朝のルーティンだ。
今朝のご飯は……
お、これは!!
な、ナ、納豆だと!!
これ絶対昔に日本人召喚されてるだろ!?
俺が初めての日本人じゃないことが確定した瞬間だった。
どんだけ召喚してんだよ王国は……
それはともかく……
懐かしいな……
もう食べれないと思ってた。
うまいな……
食堂のおばちゃんに聞いたら、ずっと昔に召喚された勇者様と賢者様が作ったんだとか。
この世界でも米に近い穀物の栽培が行われていて、それを見た賢者様が作ったんだとか。
最初は全く広まらなかったんだけど、勇者様と賢者様がうまそうに食べているからと徐々に世界に広まったそうだ。
ちなみに、美容効果が期待できるってことで、貴族社会に爆発的広がりを見せたのはいまだに語り草になっているらしい。
なぜなら一番最初に納豆を否定したのがその貴族の奥様方だったからだそうな。
うん、過去の召喚者に敬礼!!!!
でもさ……欲を言えばご飯が欲しかった……
ハムチーズエッグに堅パンと納豆ってどんな組み合わせだよ!!
だけどみんな普通に食ってるんだよな。
郷に入っては郷に従えとは言ったものだよ。
がんばって食べますよ……って意外と合うな。
とまあ、なんだかんだで朝食を堪能した俺は一つ気になることがあった。
そう、昨日新たな職業とスキルを貰った気がした。
っていうよりも、そんな声が聞こえた気がした。
どうやって確認すればいいのだろうか……
とりあえず冒険者ギルドに行って聞けば教えてくれるだろう。
教えてキャさ衛門!!って、いろんなところから怒られそうだな、うん。
朝食の後、身支度を終えた俺は隣の冒険者ギルドへと向かった。
宿舎の門でいつもの職員からいつものように「行ってらっしゃい。気を付けて。」って言ってもらえた。
うん、今日も一日気を付けて頑張ろう。
冒険者ギルドについた俺は違和感を覚えた。
何かが違うと俺の本能がそう告げていた。
昨日までとはうって変わって、とても静かだったからだ。
おかしい……
これがテンプレだったら、別の冒険者から絡まれてるはずなんだけどな?
こうもテンプレが発動しないと、逆になんだか気持ちが悪いとさえ思えてしまう。
俺はライトノベルに毒されているのか?
まぁ、良いか。
ギルドが静かなのに越したことはないしね。
ちなみに、ギルド会館内は昨日の崩壊がウソのように、建物内部が綺麗に補修されていた。
おそらく俺が帰った後、職員が必死で直したんだろうな……
俺はそんなきれいにあったギルド会館のエントランスを抜けて、受付カウンターへ向かった。
今日もキャサリンさんはいつもの席に座り、いつものように仕事をバリバリこなしていた。
こう見ると、なんだか出来るオネエサンに見えるから不思議だ。
「キャサリンさんおはようございます。ちょっと聞きたいことあるんですがいいですか?」
「おはようございます。カイト君。昨日は御免なさいね。それでどんなこと知りたいの?」
俺は王城で調べた際に知った自分の職業とスキルについて確認したんだが……
職業【なんでも屋】とスキル【DIY】は冒険者ギルドの過去の記録にもないとのことだった。
なんでも、ギルドができて数百年になるらしいけど、一度もそのような職業とスキルは報告されていないそうだ。
なので、どうやった調べたらいいか聞いてみたら、簡単だった。
たった一言、〝ステータス〟と唱えればいいだけだった。
キャサリンさんからは「これって常識よ?」って目線で見られたけど、気にしたら負けだと思い敢えて気にしていないふりを貫いた。
だが本当はものすごく恥ずかしかったのは言うまでもない。
「ステータス」
気を取り直して呪文?を唱えてみた。
ちなみに、声に出さなくてもいいらしい。
先に教えてくださいよ、キャサリンさん……
すると、俺の目の前に透明な板が現れた。
「キャサリンさん、なんか透明な板が出てきたんですが?」
「それが〝ステータスボード〟よ。他人には見えないから安心して。ただし、スキル持ちで人のステータスがのぞける奴もいるみたいだから、万全とはいいがたいわね。」
本当に謎仕様であるとしか言いようがないな。
——————
基本情報
名前:カイト=イシダテ
年齢:25
性別:男性
種族:ヒューマン
職業:なんでも屋
称号:転移者
ステータス
HP :100
MP : 0
SP : 20
体力 : 10(+3)
力 : 50(+3)
知力 : 1
魔力 : 1
素早さ: 70(-3)
魅力 : 5
幸運 : 50
スキル
技能 :DIY レベル1……手作業アイテムの作成▼
魔法 :なし
装備
頭 :なし
体 :豚皮の鎧(体力1UP・素早さ1DOWN)
腕 :
腰 :豚皮の腰当(体力1UP・素早さ1DOWN)
足 :豚皮の靴(体力1UP・素早さ1DOWN)
右手 :ショートソード(力3UP)
左手 :
装飾品:
——————
うん、強いのこれ?
うわぁ~、力と素早さだけが突出してるね……
これっていわゆる……脳筋ってやつですか……そうですか……
……
…………
………………
バカでごめんなさい……
キャサリンさんに、俺と同じGランクの冒険者について聞いてみた。
個人情報だから詳しくは教えられないとのことだったけど、俺と比較してどうだかってことは教えてくれた。
正直、ここまで極端な例は稀に見る内容だとのことだった。
つまり、まれにみる脳筋……
キャサリンさん曰く、魔法は諦めるしかないかもしれないってことだった。
俺のファンタジー返してくれ!!
ただし救いもあった。
このステータスでいう【知能】はあくまでもステータス上であって、実際の頭の良さなどにはあまり影響はないとのことだった。
でも高いことには越したことがないけどとの付け加えがあったのが何か引っかかってしまう。
そしてもう一つ俺の心を折るステータスを発見してしまった……
魅力値が……
5
キャサリンさんは、床に這いつくばった俺を優しく慰めてくれた。
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