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第2章 これから始まる共同生活
二十四日目③ ギルド間定例会議 どうしてギルマスは濃いのか?
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「そうどすか……。あんたが『閃光のジェダン』のご息女どすか。初めまして、うちは魔道具ギルドのギルドマスター、マイ・ウエマツどす。」
「へぇ~、君があの……そうかそうか。なるほどねぇ。シャバズが気にかけるわけだね。今度君を調べさせてもらえるかな?」
「おい、ルドルフ!!彼女がかわいそうだろう!!全くこれだから研究馬鹿は困る。というわけで、私は錬金術ギルドマスターのハロルド・エル・クラクネル。かわいいお嬢さん。今度一緒に食事でもどうです?」
「おいおいお前ら、いい加減にしないか。閣下もおられるところで何をやっとるんだ。全く困った連中だ。すまんな二人とも。こんなでも仕事はきちんとこなす優秀な人材……のはずなんだかがな……。」
何やらおなか一杯の濃いキャラが登場しまくってついていけません。
とりあえず、わかったことをまとめてみる。
和服を着崩した女性が魔道具ギルドのギルマス、マイさん。
なんていうか、京訛り?的な?俺にはよくわかんないけど、そんな感じ。
もしかしたら異世界だから俺に合わせて勝手に翻訳してくれてるのかもしれない。
次に研究馬鹿の薬師ギルドのギルマスはルドルフっていう男性。
とりあえず、白衣はすべての世界共通なのか?
それとエルダに向ける視線が、いやらしいというよりも怖いな……
そういえば高校時代の生物学の先生があんな感じの目で変えるとか見てたっけ。
やべ、思い出したら震えが……
最後にナンパ野郎のエルフ、ハロルド……ねぇ。
うん、こいつは敵でいいだろ?
だけどこんなナンパ野郎でも錬金術ギルドのギルマスか……
錬金術師として腕は立つってところなんだろうな。
ナンパ野郎だけど。
それにしてもどいつもこいつも癖強すぎでしょ?
バイエルさんも意外と癖が強そうで今後の対応が難しい気がする。
それよりもどうしてみんな『閃光のジェダン』を知ってるのさ。
実は結構有名人だったりするの?
そして、どうにも聞けない空気が流れる。
うん、俺は空気の読める漢。
あ~、うん。そうね。すごいよね?的に流そう。
あれ?皆さんどうしてジト目なの?
「カイト……あなた絶対交渉に向いてないわ。それと、話をしてなかった私も悪いわね。ごめんなさい。」
え~と、はい。
これどうにかならないかな?
比較的真面目にどうにかしないとなぁ~
「私の父のことよ。詳しい話はまた今度するわ。」
エルダが深いため息をついて頭を振っていた。
あれ?なんだろ……疎外感が……
「さて、儂はあくまで今回は傍聴人としての参加じゃ。後ろの席で話の行く末を聞かせてもらうぞ。エルダ、儂の相手をしてくれまいか?」
「喜んでお供いたします。」
気を取り直して閣下がそう言うと、エルダを伴ってさっさと後ろに設けられた席へと移動していた。
閣下のおつきの人がティーセットを準備してくれていた。
俺もそこに行きたいんですけど……
「さて、カイト。今回の会議はおそらくお前さんが主役になる。ここにいるギルドマスター5人はお前さんの後ろ盾になることで合意済みだ。その辺は安心してくれ。」
「あぁ。その辺はギルマスに任せてあるから、俺からはなにもないよ。で、ここで俺は何をしたらいいんだ?」
ギルマス……めんどいな、ここギルマスだらけじゃねぇかよ。もう面倒だからシャバズのおっさんでいいや。
シャバズのおっさんから説明され、ここでは特に発言をしないように念を押された。
おそらく、俺をとっかかりに商業ギルドが攻勢に出るはずだからと。
まあ、政治とか駆け引きとか素人の俺に同行できるわけもないので、素直に従うことにした。
「やぁ~やぁ~皆さんお揃いで。お早いお着きを歓迎しますぞ。おや、公爵閣下ではありませんか。閣下、本日はシュミット商会会頭としての参加とお聞きしておりますが間違いありませんかな?」
なんか面倒臭そうな男が出て来たな~
なんつうか、『ザ・商人』って感じだ。
むしろ、胡散臭さで言ったらナンバーワンになれるんじゃね?って感じがする。
つか、体形で言ったらバイエルさんと大して変わらないんじゃないか?
とりあえず、本能的に全力で信用しちゃならんって感じがする。
「ドルー殿、此度の儂のわがままを聞き入れてくれて感謝する。まあ、ある意味年寄りの道楽だと思ってくれて構わんよ。」
「さようでしたか。ではご存分にお楽しみください。」
確か奴の名前は……そう、ジャック・エル・ドルーだったかな?
シャバズのおっさん曰く、すべてのギルマスの中で一番信用ならない漢だそうだ。
確かに、相手は公爵だっていうのに完全に下に見た発言だったしな。
ドルーは上座の一番奥の席に移動していた。
あの席が毎回議長の席になるそうだ。
あとはほとんど適当に座っているらしい。
俺もシャバズのおっさんに連れられて、席へと移動した。
担当の人がシャバズのおっさんの後ろに俺用の椅子を準備してくれた。
こういうところは商業ギルドってスゲ~って思う。
客商売しているからか、おもてなしが完ぺきだったりする。
各ギルマスやその付き添いの人が席につくたびに、椅子の準備や飲食物の準備を進めている。
俺は一瞬出された飲み物を警戒してしまった。
シャバズのおっさんが問題ないと言って飲んでいた。
どうやらこんなところで薬を盛ったら、商業ギルドの面子にかかわるので絶対にないそうだ。
安心した俺は一口お茶を飲むと……
「うま!!」
って叫んでしまいました……
めちゃくちゃ恥ずかしかった……
「へぇ~、君があの……そうかそうか。なるほどねぇ。シャバズが気にかけるわけだね。今度君を調べさせてもらえるかな?」
「おい、ルドルフ!!彼女がかわいそうだろう!!全くこれだから研究馬鹿は困る。というわけで、私は錬金術ギルドマスターのハロルド・エル・クラクネル。かわいいお嬢さん。今度一緒に食事でもどうです?」
「おいおいお前ら、いい加減にしないか。閣下もおられるところで何をやっとるんだ。全く困った連中だ。すまんな二人とも。こんなでも仕事はきちんとこなす優秀な人材……のはずなんだかがな……。」
何やらおなか一杯の濃いキャラが登場しまくってついていけません。
とりあえず、わかったことをまとめてみる。
和服を着崩した女性が魔道具ギルドのギルマス、マイさん。
なんていうか、京訛り?的な?俺にはよくわかんないけど、そんな感じ。
もしかしたら異世界だから俺に合わせて勝手に翻訳してくれてるのかもしれない。
次に研究馬鹿の薬師ギルドのギルマスはルドルフっていう男性。
とりあえず、白衣はすべての世界共通なのか?
それとエルダに向ける視線が、いやらしいというよりも怖いな……
そういえば高校時代の生物学の先生があんな感じの目で変えるとか見てたっけ。
やべ、思い出したら震えが……
最後にナンパ野郎のエルフ、ハロルド……ねぇ。
うん、こいつは敵でいいだろ?
だけどこんなナンパ野郎でも錬金術ギルドのギルマスか……
錬金術師として腕は立つってところなんだろうな。
ナンパ野郎だけど。
それにしてもどいつもこいつも癖強すぎでしょ?
バイエルさんも意外と癖が強そうで今後の対応が難しい気がする。
それよりもどうしてみんな『閃光のジェダン』を知ってるのさ。
実は結構有名人だったりするの?
そして、どうにも聞けない空気が流れる。
うん、俺は空気の読める漢。
あ~、うん。そうね。すごいよね?的に流そう。
あれ?皆さんどうしてジト目なの?
「カイト……あなた絶対交渉に向いてないわ。それと、話をしてなかった私も悪いわね。ごめんなさい。」
え~と、はい。
これどうにかならないかな?
比較的真面目にどうにかしないとなぁ~
「私の父のことよ。詳しい話はまた今度するわ。」
エルダが深いため息をついて頭を振っていた。
あれ?なんだろ……疎外感が……
「さて、儂はあくまで今回は傍聴人としての参加じゃ。後ろの席で話の行く末を聞かせてもらうぞ。エルダ、儂の相手をしてくれまいか?」
「喜んでお供いたします。」
気を取り直して閣下がそう言うと、エルダを伴ってさっさと後ろに設けられた席へと移動していた。
閣下のおつきの人がティーセットを準備してくれていた。
俺もそこに行きたいんですけど……
「さて、カイト。今回の会議はおそらくお前さんが主役になる。ここにいるギルドマスター5人はお前さんの後ろ盾になることで合意済みだ。その辺は安心してくれ。」
「あぁ。その辺はギルマスに任せてあるから、俺からはなにもないよ。で、ここで俺は何をしたらいいんだ?」
ギルマス……めんどいな、ここギルマスだらけじゃねぇかよ。もう面倒だからシャバズのおっさんでいいや。
シャバズのおっさんから説明され、ここでは特に発言をしないように念を押された。
おそらく、俺をとっかかりに商業ギルドが攻勢に出るはずだからと。
まあ、政治とか駆け引きとか素人の俺に同行できるわけもないので、素直に従うことにした。
「やぁ~やぁ~皆さんお揃いで。お早いお着きを歓迎しますぞ。おや、公爵閣下ではありませんか。閣下、本日はシュミット商会会頭としての参加とお聞きしておりますが間違いありませんかな?」
なんか面倒臭そうな男が出て来たな~
なんつうか、『ザ・商人』って感じだ。
むしろ、胡散臭さで言ったらナンバーワンになれるんじゃね?って感じがする。
つか、体形で言ったらバイエルさんと大して変わらないんじゃないか?
とりあえず、本能的に全力で信用しちゃならんって感じがする。
「ドルー殿、此度の儂のわがままを聞き入れてくれて感謝する。まあ、ある意味年寄りの道楽だと思ってくれて構わんよ。」
「さようでしたか。ではご存分にお楽しみください。」
確か奴の名前は……そう、ジャック・エル・ドルーだったかな?
シャバズのおっさん曰く、すべてのギルマスの中で一番信用ならない漢だそうだ。
確かに、相手は公爵だっていうのに完全に下に見た発言だったしな。
ドルーは上座の一番奥の席に移動していた。
あの席が毎回議長の席になるそうだ。
あとはほとんど適当に座っているらしい。
俺もシャバズのおっさんに連れられて、席へと移動した。
担当の人がシャバズのおっさんの後ろに俺用の椅子を準備してくれた。
こういうところは商業ギルドってスゲ~って思う。
客商売しているからか、おもてなしが完ぺきだったりする。
各ギルマスやその付き添いの人が席につくたびに、椅子の準備や飲食物の準備を進めている。
俺は一瞬出された飲み物を警戒してしまった。
シャバズのおっさんが問題ないと言って飲んでいた。
どうやらこんなところで薬を盛ったら、商業ギルドの面子にかかわるので絶対にないそうだ。
安心した俺は一口お茶を飲むと……
「うま!!」
って叫んでしまいました……
めちゃくちゃ恥ずかしかった……
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