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恋敵
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「そっか、それで共白髪っていうんだね」
可愛らしくはにかんだ冰の唇を奪いながら、周は雄の色香を漂わせて不敵に微笑んだ。
「知ってるか? じいさんになるとな、ここにも白いのが混じるそうだぞ?」
「え……?」
グイと手を掴まれて持っていかれた先に硬く怒張した周の雄を取り巻く体毛を弄らされて、冰はみるみると顔を真っ赤に染め上げた。
「白……白龍ったら……」
「嘘じゃねえぜ。俺がまだ中坊の頃だったか、真田と一緒に温泉に出掛けたことがあってな」
「温泉?」
「その時に真田が自慢げに言ってたからな。白髪が混じるってのは、酸いも甘いも知った大人の男の勲章だそうだぜ?」
「うっそ! 真田さんがそんなこと言うわけ……」
「あれでいて案外ユーモラスな男だからな、真田は」
「ええー、ほんとかなぁ?」
クスクスと笑う仕草がたまらなく可愛くて、周は大きな掌で包み込むように冰の頬や髪、耳や首筋などを愛しげに撫でた。
「冰、身体中、上も下も共白髪になるまで一緒に生きてくれるな?」
ド・ストレートともいえるエロティックな、それでいてとびきり真剣で甘さもたっぷり含んだ台詞が心拍数を跳ね上げる。
「白龍……ったらさ。髪はともかく……し、下もって……何だかすっごくエッチだよ、それ……。うん、でもそれまで……ずっと、ずっと一緒にいたいよ」
「当然だ。生涯共にいて、お前だけを大切にすると誓うぜ。神かけて。どんなにじいさんになろうとずっとエッチな旦那でいてやるさ」
「エ、エ……エッチ……って」
「嬉しいだろ?」
「……うん、ん……嬉しい!」
二人は互いに睦み合い、繋ぎ合い、空が白々とするまで愛を育み合ったのだった。
◇ ◇ ◇
同じ頃、真向いの部屋でも周らと同様ほとばしる熱情を紡ぎ合う恋人たちが二人――言わずもがな鐘崎と紫月だ。
今回は周の元恋人絡みの事態だったゆえ、気持ち的には第三者であったわけだが、予期せぬ拉致に遭ったのは紫月とて同じである。愛しい伴侶が無事に腕の中に戻ってきたことに安堵する鐘崎の瞳は、自分のものが確かに手中にあるということを確かめたいと訴える欲情の焔が灯っているかのようだった。
どちらかといえば、周よりは雄の本能剥き出しといったタイプの男は、早速に愛しい者のすべてを我がものにするべく組み敷いて直情的に交わりを求める。
心も肉体も隅から隅まで食らい尽くす勢いで激しく求める男を目の前に、紫月も頬を真っ赤に染め上げながら受け止めた。
「……ったく、相変わらずに獰猛なんだからよ……ッあ……!」
服は毟り取るように剥がされて、あっという間に全裸にさせられてしまう。自らの服も逸るように脱ぎ捨て、逞しい肢体を惜しげもなく晒す鐘崎の瞳は、広大な大自然を支配し、野生に君臨する王者のようだった。
固く筋肉の張った肩先には雄々しい紅椿の彫り物が雄の色香をより一層倍増させている。
灯りのひとつも点けない部屋で、ユラリとうごめく肉体美を月明かりだけが照らし出す。
そんな様を見上げながら、紫月もこれから激しく愛されるのだろうという期待に身体のあちこちが疼き出してしまいそうだった。
可愛らしくはにかんだ冰の唇を奪いながら、周は雄の色香を漂わせて不敵に微笑んだ。
「知ってるか? じいさんになるとな、ここにも白いのが混じるそうだぞ?」
「え……?」
グイと手を掴まれて持っていかれた先に硬く怒張した周の雄を取り巻く体毛を弄らされて、冰はみるみると顔を真っ赤に染め上げた。
「白……白龍ったら……」
「嘘じゃねえぜ。俺がまだ中坊の頃だったか、真田と一緒に温泉に出掛けたことがあってな」
「温泉?」
「その時に真田が自慢げに言ってたからな。白髪が混じるってのは、酸いも甘いも知った大人の男の勲章だそうだぜ?」
「うっそ! 真田さんがそんなこと言うわけ……」
「あれでいて案外ユーモラスな男だからな、真田は」
「ええー、ほんとかなぁ?」
クスクスと笑う仕草がたまらなく可愛くて、周は大きな掌で包み込むように冰の頬や髪、耳や首筋などを愛しげに撫でた。
「冰、身体中、上も下も共白髪になるまで一緒に生きてくれるな?」
ド・ストレートともいえるエロティックな、それでいてとびきり真剣で甘さもたっぷり含んだ台詞が心拍数を跳ね上げる。
「白龍……ったらさ。髪はともかく……し、下もって……何だかすっごくエッチだよ、それ……。うん、でもそれまで……ずっと、ずっと一緒にいたいよ」
「当然だ。生涯共にいて、お前だけを大切にすると誓うぜ。神かけて。どんなにじいさんになろうとずっとエッチな旦那でいてやるさ」
「エ、エ……エッチ……って」
「嬉しいだろ?」
「……うん、ん……嬉しい!」
二人は互いに睦み合い、繋ぎ合い、空が白々とするまで愛を育み合ったのだった。
◇ ◇ ◇
同じ頃、真向いの部屋でも周らと同様ほとばしる熱情を紡ぎ合う恋人たちが二人――言わずもがな鐘崎と紫月だ。
今回は周の元恋人絡みの事態だったゆえ、気持ち的には第三者であったわけだが、予期せぬ拉致に遭ったのは紫月とて同じである。愛しい伴侶が無事に腕の中に戻ってきたことに安堵する鐘崎の瞳は、自分のものが確かに手中にあるということを確かめたいと訴える欲情の焔が灯っているかのようだった。
どちらかといえば、周よりは雄の本能剥き出しといったタイプの男は、早速に愛しい者のすべてを我がものにするべく組み敷いて直情的に交わりを求める。
心も肉体も隅から隅まで食らい尽くす勢いで激しく求める男を目の前に、紫月も頬を真っ赤に染め上げながら受け止めた。
「……ったく、相変わらずに獰猛なんだからよ……ッあ……!」
服は毟り取るように剥がされて、あっという間に全裸にさせられてしまう。自らの服も逸るように脱ぎ捨て、逞しい肢体を惜しげもなく晒す鐘崎の瞳は、広大な大自然を支配し、野生に君臨する王者のようだった。
固く筋肉の張った肩先には雄々しい紅椿の彫り物が雄の色香をより一層倍増させている。
灯りのひとつも点けない部屋で、ユラリとうごめく肉体美を月明かりだけが照らし出す。
そんな様を見上げながら、紫月もこれから激しく愛されるのだろうという期待に身体のあちこちが疼き出してしまいそうだった。
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