極道恋事情

一園木蓮

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極道の姐

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「白龍ったらさ……。ん、でもありがとね。そ、そのまま寝ちゃうかもだけど……うん、それは……」
「疲れ具合によって……だな?」
 ニッとニヒルに口角を上げて笑う。企んでいそうな目つきが妙に色っぽくて、男前を上げているのが憎らしくもある。と同時に、これからどんなふうに愛されるのかを想像するだけでドキドキと心臓が高鳴り出してくる。こればかりはどんなに時が経ってもなかなか慣れないわけだ。
「だってさぁ、仕方ないよなぁ。白龍がカッコ良過ぎるんだよ……」
 頬を染めながら独りごちた冰を不思議そうに振り返りながら周は彼を軽々と抱き上げた。
「……わっ……! 白ッ……」
 間髪入れずに覆い被さられて、シーツの海へと縫い付けられる。ふと触れ合った周の雄が既に固くなり始めている感覚が太腿を撫でると共に、ますます頬を染め上げた冰だった。



◇    ◇    ◇



 その頃、鐘崎の方もサリーというホステスから後見の要請があったことを紫月に告げていた。まかり間違って紫月がとばっちりを受ける可能性が無きにしも非ずだからだ。サリーのような自己中心的な考えの女は、いつ何時逆ギレや逆恨みを行動に表すか知れたものではない。堅気である三崎繭でさえ当初は思いもよらない身勝手さで周囲を振り回したわけだが、今度はそれに輪を掛けた狡猾な女が相手である。用心に越したことはないというものだ。
「しかし案外諦めの悪い姉ちゃんだな。これまでにも再三断ってきたわけだろ? なのにまだそんなことを言ってくるってことは、俺よりもお前の方が狙われねえように気をつけんと!」
 呆れながらも紫月が心配そうな口ぶりでいる。
「確かにな。まあ、俺に何か仕掛けてくるとしても女一人じゃそう大したことはできんだろう。プロのエージェント並みに武術に長けているなら話は別だが、あの女の武器といえば色を使うくれえしかねえだろうからな」
 つまり、鐘崎のような男を相手に丸腰の彼女が暴力を仕掛けてくる可能性は低いだろうということだ。
「けど、色仕掛けならお手のモンなんだから。舐めてかからねえ方がいい」
「俺に色仕掛けは通用しねえさ。それよりお前が煩わされねえように、くれぐれも用心してくれよ」
「お互いにな! ところで遼、氷川たちと一緒に行くことになってる例の鉱山。あれ、確か再来週だったっけ?」
 紫月が問う。
 実は、鐘崎組では氷川こと周焔の社と共同で、数年前から鉱山の採掘事業に携わってきたのだが、ここ最近そこで新たな発掘場が見つかったとの報告が上がってきたのだ。新たなといっても鉱物自体は既に世界中で流通している珍しいものではないが、宝飾品の元となる鉱石の山が発見されたらしい。
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