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孤高のマフィア
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「冰と里恵子の二人を連れ去ったなら、おそらく車だろうが……えらく手際がいい。計画的犯行か」
「とすると、目的は里恵子か……?」
この場合、どちらかというと冰は巻き添えを食らった可能性が高いと三人は踏んでいた。里恵子の店で拉致に遭ったことから考えて、そう考えるのが自然だ。たまたま化粧室で一緒にいた冰のことも、顔を見られたなどの理由から仕方なく連れ去ったのだろうと推測できる。まさか本当の目的は冰の方で、それこそたまたま一緒にいた里恵子が共に拉致されたなどという事実に辿り着けるはずもなかった。
「今、李にGPSで追ってもらっている。俺たちは店の防犯カメラを調べるぞ!」
「森崎にも連絡を入れてすぐに来てもらおう」
周と鐘崎はすぐさま黒服を呼んで店内外の映像のチェックに取り掛かった。
防犯カメラは数ヶ所に設置されていたが、そのどこにも犯人らしき人物は見当たらない。冰と里恵子が化粧室へと向かう際の映像はかろうじて確認できたものの、肝心の連れ去られる瞬間が映っていないのだ。その内の一台にガムテープが貼られているのが分かったが、貼られる瞬間の手の映像以外は確認できなかった。もしも犯人が防犯カメラの位置まで把握していたとするならば、いよいよ計画的犯行の線が濃厚だ。大会社のビルなどと違って常時防犯カメラを監視している警備室などもないことから、ガムテープなどで遮られたとしてもすぐには気付けなかったわけだ。
「森崎が到着したら、ここ最近で里恵子が拉致されるような事案があったかどうか確かめる必要があるな」
「ああ。ある程度犯人と思わしき人物が絞り込めたところでウチの組員らを総動員して当たらせる」
そうこうしている内に李がすっ飛んでやって来た。
「老板! 冰さんの位置ですが、老板が贈られた腕時計のみ反応がありました!」
つまり、スマートフォンの方は犯人によって潰されたということだ。まあ拉致しようなどというくらいの犯人ならば当然か。こういう時はやはり別口でGPSを持たせておいて正解だったと言える。ところが、李からはあまり喜ばしい報告が聞けない事態に焦ることとなった。
「現在地は掴めました。ですが……これが示す場所に冰さんがいらっしゃる可能性は薄いと思われます」
どういうことだと周らは顔を見合わせる。
「今、腕時計があるのは割合近くなのですが……」
なんとその場所が貴金属やブランド品の買い取りをしている質屋だというのだ。李の差し出したタブレットを見つめながら、周と鐘崎は険しく眉根を寄せてしまった。
「まさか身に付けていた宝飾類を売り飛ばしたってわけか?」
拉致されてからまだそう時間は経っていない。質入れが事実ならば、よほど周到な企てを持っている犯人といえる。
「とすると、目的は里恵子か……?」
この場合、どちらかというと冰は巻き添えを食らった可能性が高いと三人は踏んでいた。里恵子の店で拉致に遭ったことから考えて、そう考えるのが自然だ。たまたま化粧室で一緒にいた冰のことも、顔を見られたなどの理由から仕方なく連れ去ったのだろうと推測できる。まさか本当の目的は冰の方で、それこそたまたま一緒にいた里恵子が共に拉致されたなどという事実に辿り着けるはずもなかった。
「今、李にGPSで追ってもらっている。俺たちは店の防犯カメラを調べるぞ!」
「森崎にも連絡を入れてすぐに来てもらおう」
周と鐘崎はすぐさま黒服を呼んで店内外の映像のチェックに取り掛かった。
防犯カメラは数ヶ所に設置されていたが、そのどこにも犯人らしき人物は見当たらない。冰と里恵子が化粧室へと向かう際の映像はかろうじて確認できたものの、肝心の連れ去られる瞬間が映っていないのだ。その内の一台にガムテープが貼られているのが分かったが、貼られる瞬間の手の映像以外は確認できなかった。もしも犯人が防犯カメラの位置まで把握していたとするならば、いよいよ計画的犯行の線が濃厚だ。大会社のビルなどと違って常時防犯カメラを監視している警備室などもないことから、ガムテープなどで遮られたとしてもすぐには気付けなかったわけだ。
「森崎が到着したら、ここ最近で里恵子が拉致されるような事案があったかどうか確かめる必要があるな」
「ああ。ある程度犯人と思わしき人物が絞り込めたところでウチの組員らを総動員して当たらせる」
そうこうしている内に李がすっ飛んでやって来た。
「老板! 冰さんの位置ですが、老板が贈られた腕時計のみ反応がありました!」
つまり、スマートフォンの方は犯人によって潰されたということだ。まあ拉致しようなどというくらいの犯人ならば当然か。こういう時はやはり別口でGPSを持たせておいて正解だったと言える。ところが、李からはあまり喜ばしい報告が聞けない事態に焦ることとなった。
「現在地は掴めました。ですが……これが示す場所に冰さんがいらっしゃる可能性は薄いと思われます」
どういうことだと周らは顔を見合わせる。
「今、腕時計があるのは割合近くなのですが……」
なんとその場所が貴金属やブランド品の買い取りをしている質屋だというのだ。李の差し出したタブレットを見つめながら、周と鐘崎は険しく眉根を寄せてしまった。
「まさか身に付けていた宝飾類を売り飛ばしたってわけか?」
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