極道恋事情

一園木蓮

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封印せし宝物

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 その夜、軽くゲームをしたりテレビを観たりしながら四人で和やかな時間を過ごした。鐘崎らが泊まる時はいつも客室なのだが、今日は自分たちの寝室で一緒に寝ないかと周が誘った。
「せっかくだから皆んなで雑魚寝も悪くねえ。ゲームしたりして、眠くなったらそのままここで寝りゃあいい」
 雑魚寝といっても周のベッドは広大だ。男四人が並んで寝ても充分な広さがあるのだ。
「そりゃあいい!」
 鐘崎も紫月も面白がって大賛成と相成った。
 つい最近も深夜までゲームにハマって、旦那二人が没頭している傍ら、紫月も周と冰の普段寝ているベッドで寝落ちしてしまったくらいだ。今日も眠くなった者から適当に雑魚寝すればいいという周に、修学旅行気分だといって嫁たち二人は嬉しそうにしていた。
「しかしいつ見てもでけえベッドだな」
 風呂から上がり、周から借りたカットソーに袖を通した鐘崎がしきじきと感心している。鐘崎邸のベッドもキングサイズよりは大きいものの、ここまでの広さはない。
「これなら痴話喧嘩した時も端と端で寝れば問題ねえな」
 ポロッとそんなことを口にした鐘崎に、すかさず周が口をへの字にしては反撃だ。
「俺たちは痴話喧嘩なぞしやせん」
 腕組みをしながら片目を閉じ、わざとらしくもムスッとした顔がコミカルだ。
「え、マジ? おめえら喧嘩したことねえの?」
 紫月は紫月で『マジでか?』と言ったように感心顔でいる。
「そういえば……俺、白龍と喧嘩したことないかも!」
 冰がクリクリと大きな瞳を見開きながら口走る。
「マジ? すっげえ! 俺と遼なんか結構つか、割としょっちゅうするよな?」
 そっちの方が驚きだといったふうに冰は首を傾げている。
「鐘崎さんと紫月さんでも喧嘩することあるんですか?」
 すごく仲良さそうなのに――いったいどんな理由で喧嘩になるのだと、半ば興味津々のようだ。
「まあ喧嘩っつっても大したことじゃねんだけどさぁ! 遼が聞き分けねえ時とかにな」
 あはは――と苦笑ながら紫月が頭を掻いている。
「ええー、例えばどんなことで?」
 冰が訊くと、
「主にはイエスノー枕の件だな」
 今度は鐘崎が口をへの字にしながらジトーッと拗ねた子供のような顔つきになったのを見て、ドッと笑いが湧き起こった。
「イエスノー枕って……。カネ、てめ……! 笑わせんじゃねえ」
 全くもってくだらんと言って周が腹を抱えている。
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