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第一部 神龍の愛し子と神聖魔法
19.リオル2
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ティーアがばたつかせた足は虚しく空を切り、リオルの服を掠めるだけで何もできなかった。
「やめて!」
アルバートは弾かれたように叫ぶと、リオルに体当たりをした。
しかし、彼はびくともせず逆にアルバートは弾き飛ばされてしまう。
「あぅっ!」
地面に叩きつけられ、背中に痛みが走る。
アルバートは身体を起こし、魔族を睨みつけた。
すると、その反応が面白かったのか、魔族はアルバートに目を向けて笑みを浮かべた。
「神龍の愛し子、聖印を持つ君なら、僕の正体に勘づいた時に神聖魔法で対抗できたはずだ。君の足の傷を癒すことも、さっきの魔物を浄化することも造作ないことだよね。それをしなかったってことは、君はまだ神聖魔法を満足に使えない。違う?」
リオルの言葉に、アルバートは何も言い返せない。それは事実だったし、彼の指摘は的を射ていた。
それを肯定と受け取ったようで、リオルは笑みを深めると、ティーアの首を絞める手に力を込める。
「アル……逃げて」
息も絶え絶えにティーアが言った。彼女は抵抗をやめなかった。必死に逃れようと足をばたつかせ、身体を捻る。
リオルは抵抗する彼女を面白そうに見つめながら、首を締める手の力を緩めて気道を開放したり、かと思えば気道を塞いで苦しめたりを繰り返す。
「あぐ……っ」
呼吸をコントロールされたティーアは苦しそうな呻き声を上げる。
何度も息を吸い込もうと口を開くが、その度に強く締められてしまい苦痛に顔を歪める。
ようやく解放されても長く空気を吸うことができず、むせ返るように咳き込んだ。
リオルに弄ばれるティーアの瞳からは次第に涙が溢れ出した。
その様子を見て、リオルは満足そうに笑う。
「苦しみ喘ぐ人間の姿ってそそられるよね。特に君たちみたいな幼い子が泣き叫ぶ姿は最高だよ」
「最低……っ」
リオルのその言葉に、ティーアは怒りを滲ませるが、すぐに首を締め付けられて言葉を詰まらせてしまう。
そんな彼女の姿を見て、魔族は恍惚とした笑みを浮かべる。
「いいねその顔、最高だよ!もっと見せてよ。空気を吸おうと口を開けるのに、満足に入ってこない苦しみ!狭まった気道を空気が通ることで反射的に喉を鳴らす感触!そして、やっと入ってきた空気を吐き出すこともできずに苦しむ姿!君の呼吸は今、僕が管理しているんだ!あぁ……たまらないなぁ」
リオルは興奮を抑えきれない様子で叫ぶ。その瞳は狂気に満ち、頬は紅潮していた。
狂乱する彼を見て、アルバートはリオルが人間ではなく魔族であるということを理解すると同時に、彼の異常性に恐怖を覚えた。
「アル、逃げて……早く!」
ティーアは苦しそうな声で叫ぶ。
しかしその声はリオルを喜ばせる材料にしかならなかった。
「ねえ、今どんな気分?教えてよ」
リオルはティーアの耳元で囁くように問いかける。
「苦しい?痛い?」
その問いに、ティーアは首を何度も縦に振ることで答えるものの、それはリオルの嗜虐心を煽るだけだった。
「ふふ、君はいいね、気に入ったよ。だから特別に魔界に招待してあげる。だから救いを求める君の可愛い声をもっと僕に聞かせてよね」
リオルはそう言うと、首を締める手に力を込めた。
首を絞められ持ち上げられた彼女は、限界を迎えつつあるようだった。
抵抗している手足から力が抜けていく。四肢は力無く垂れ下がり、その目からは今にも光が消えてしまいそうだった。
「ティーア!!」
アルバートは叫ぶが、それが彼女に届くことはなかった。
「やめて!」
アルバートは弾かれたように叫ぶと、リオルに体当たりをした。
しかし、彼はびくともせず逆にアルバートは弾き飛ばされてしまう。
「あぅっ!」
地面に叩きつけられ、背中に痛みが走る。
アルバートは身体を起こし、魔族を睨みつけた。
すると、その反応が面白かったのか、魔族はアルバートに目を向けて笑みを浮かべた。
「神龍の愛し子、聖印を持つ君なら、僕の正体に勘づいた時に神聖魔法で対抗できたはずだ。君の足の傷を癒すことも、さっきの魔物を浄化することも造作ないことだよね。それをしなかったってことは、君はまだ神聖魔法を満足に使えない。違う?」
リオルの言葉に、アルバートは何も言い返せない。それは事実だったし、彼の指摘は的を射ていた。
それを肯定と受け取ったようで、リオルは笑みを深めると、ティーアの首を絞める手に力を込める。
「アル……逃げて」
息も絶え絶えにティーアが言った。彼女は抵抗をやめなかった。必死に逃れようと足をばたつかせ、身体を捻る。
リオルは抵抗する彼女を面白そうに見つめながら、首を締める手の力を緩めて気道を開放したり、かと思えば気道を塞いで苦しめたりを繰り返す。
「あぐ……っ」
呼吸をコントロールされたティーアは苦しそうな呻き声を上げる。
何度も息を吸い込もうと口を開くが、その度に強く締められてしまい苦痛に顔を歪める。
ようやく解放されても長く空気を吸うことができず、むせ返るように咳き込んだ。
リオルに弄ばれるティーアの瞳からは次第に涙が溢れ出した。
その様子を見て、リオルは満足そうに笑う。
「苦しみ喘ぐ人間の姿ってそそられるよね。特に君たちみたいな幼い子が泣き叫ぶ姿は最高だよ」
「最低……っ」
リオルのその言葉に、ティーアは怒りを滲ませるが、すぐに首を締め付けられて言葉を詰まらせてしまう。
そんな彼女の姿を見て、魔族は恍惚とした笑みを浮かべる。
「いいねその顔、最高だよ!もっと見せてよ。空気を吸おうと口を開けるのに、満足に入ってこない苦しみ!狭まった気道を空気が通ることで反射的に喉を鳴らす感触!そして、やっと入ってきた空気を吐き出すこともできずに苦しむ姿!君の呼吸は今、僕が管理しているんだ!あぁ……たまらないなぁ」
リオルは興奮を抑えきれない様子で叫ぶ。その瞳は狂気に満ち、頬は紅潮していた。
狂乱する彼を見て、アルバートはリオルが人間ではなく魔族であるということを理解すると同時に、彼の異常性に恐怖を覚えた。
「アル、逃げて……早く!」
ティーアは苦しそうな声で叫ぶ。
しかしその声はリオルを喜ばせる材料にしかならなかった。
「ねえ、今どんな気分?教えてよ」
リオルはティーアの耳元で囁くように問いかける。
「苦しい?痛い?」
その問いに、ティーアは首を何度も縦に振ることで答えるものの、それはリオルの嗜虐心を煽るだけだった。
「ふふ、君はいいね、気に入ったよ。だから特別に魔界に招待してあげる。だから救いを求める君の可愛い声をもっと僕に聞かせてよね」
リオルはそう言うと、首を締める手に力を込めた。
首を絞められ持ち上げられた彼女は、限界を迎えつつあるようだった。
抵抗している手足から力が抜けていく。四肢は力無く垂れ下がり、その目からは今にも光が消えてしまいそうだった。
「ティーア!!」
アルバートは叫ぶが、それが彼女に届くことはなかった。
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