異世界の赤髪騎士殿は、じゃじゃ馬な妻を追いかける

牡丹

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外伝)娘が貴方を追いかけて

4.ワミサンからの頼まれ事

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夕飯時、ワミサンは、サエを見て硬直する。
すっかり女の子になっていたので息を飲んでしまったのだ。
その反応にサエが声をかけた。

「これ変かな?お礼にってもらったの」

(イヤイヤこれはなかなかだろう。)

「あー、服を着替えたんだ。よく似合うよ。」

ワミサンはやけにジロジロと見ている。

「突然だけど、ねえサエ、頼まれてくれないか?」

真剣な顔のワミサンに戸惑いつつ、訳を聞いてみる。

「実は親父様から見合いをしろと言われててさ。断る口実に明日、親父様に恋人のフリをして会ってくれないか?」

「えっ~無理、無理!」

「本当に困ってるんだ。頼むよ。
命の恩人だろ?」

とニッコリ笑ってくる。

ウゥ~、それを言われちゃかえす言葉ない。

「わかったわ。会って挨拶が済んだら直ぐに帰してね。」

変な約束しちゃたわ。
でも王都に連れてってもらわないといけないものね。
我慢よ我慢。


王都へは馬に相乗りして走り通しだった。
途中で山賊や魔物に出会す前に王都の街に入りたいからだ。
お陰で無事に王都につき、ワミサンの家に着く事が出来た。
歩こうにも股ずれはするし、足がカクカクで歩く事が出来なくなっていた。

「仕方ないなぁ。
ちょっとごめんよ。」

と、お姫様抱っこをし、部屋まで運んくれた。
こんな事されるのは初めてだったので赤くなってしまった。
それを見た屋敷の皆さんから感嘆の声が上があがった。

「まぁ!あのワミサン様が女性をお連れするとは。それも抱きかかえるなんて!」

「うるさいぞーお前達!
親父様には明日会う。この子に部屋を用意してくれ。」

その時、二階から赤い髪の大柄な男性が降りてきた。

「ワミサン!元気そうだな。早速だが御令嬢を紹介してくれ。」

「く(そ)、、親父様!」

ワミサンはサエを見る。
サエは頷き、了解した。
ワミサンからそっと床に下ろされ打ち合わせ通りの挨拶をかわす。

「ほう、なかなか愛らしい娘ではないか。お前が誰かを紹介するのも初めてだな。」

ジッーと見られている。
視線が凄く痛い。ワミサンが握る手に力が入っている。

「良いだろう。婚約を認めてやる。」

「へ?」

私とワミサンは同時に変な声を上げた。
何でいきなり婚約なの?

「あ、ありがとうございます。親父様」

ワミサンはグッと私の肩に手を回して顔をこちらに向け小声で「頼む」とささやく。
私は何て答え良いかわからず、とりあえず作り笑で微笑む事にした。

「明日の朝食を共に取ろう。」

「はい。では、疲れていますからこれで失礼します。」

ワミサンは素早くサエを抱きかかえ、客間に急ぎ運んだ。


バン!

客間に入るなり私は抗議する。

「ワミサン、一体、どうゆう事?
婚約なんて聞いてないよ。」

「悪い。私もまさか親父様がそう言うなんて予想してなかったんだ。ここは話を合わせてくれないか?」

「そんな事できる訳ないじゃん。
もう私、行くよ。」

今にも飛び出す勢いの私にワミサンは必死だ。

「明日の昼には街の母君の家まで送り届けるから。だからお願いだ。」

と懇願され、結局、おれてしまった。
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