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20.念願の外出!
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「赤髪から町に出る許可が出たって?!長かった~!今週末に行くわよ!ね、ススメのお店を教えてよ。」
「はい、勿論でごさいます!スペシャルコースをご用意しますね!」
我慢の限界で専属侍女のアンとマリーにイライラをぶつけそうになっていただけに彼女達も喜んでくれた。
それにしても赤髪には心底、腹がたった!軟禁されている私の気持ちなんてこれっぽっちも感心ない事がよーくわかったわ。
そもそも本当の被害者は私じゃないの?被害者の私が軟禁され我慢を強いられるのは理不尽よ。
ああ!また腹が立ってきた。
許可は出たのよ。今週末は、思いっきり楽しんでやるわ。
町に行く朝、身支度の時にマリーが私の髪をきっちりと一つに結び毛先や前髪まで頭部に留めた。いつもと違う?と思った時、ネットを被せられカツラをセットした。
薄茶のどこにでもいる髪色のウェーブのロングヘアー。
「どうしたのこれ?ビックリするじゃない。」
「はい。ご主人様より町に馴染む姿でと指示がございましたから安心して楽しんでもらう為にご用意致しました。いかがでしょうか?」
「うん、凄くいい!ビックリよ。ありがとう!」
髪色が違うだけでこうも印象が変わるのね。カツラとは何でもっと早くに気づけなかったんだろう。
服は町で大流行りの胸元に大きなリボン付きの上着にスネ丈のワンピース。素朴な飾りのない帽子を被り自宅から持ってきたカバンを肩にかけた。
「これで町の女性に見えるわね。
さあ、行くわよ。アナタ達も欲しい物があったら言って。特別手当よ。」
「わあ、いいんですか?嬉しい!」
素直に受け取る所がまた良い。自信の現れよね。普段から良い仕事をしてくれてるもの。この子達には感謝を伝えたい。
屋敷を出る時に騎士が付いて行くと聞かないので一悶着してしまったけど、彼らも変装をする事で決着が付いた。
「本当にこれ以上は勘弁して下さい。安全を保証出来なくなります。」
荷物持ちの下男に扮装した騎士が綺麗に整えてた髪型をグチャと崩して町人ぽくしながらこぼした。
ご苦労な事だと思うけど、今日は、絶~対に譲らないわ!
*****
フフフフ。買ってやった。
赤髪の支払いでターンと買ってやった!
散々、食べ歩き、店を何件も見て回った。
侍女2人の洋服一式に小物、私には一目惚れした素敵なミニチュアハウスを見つけ即買した。
高級ドレス1着分のお値段がしていたけど、この際、気にてやんないわ~。
「あー、楽しかったわ。こんな気分は久しぶりよ。これからはカツラがあるんだから気軽に出かけようよ。」
「はい。その時はご主人様に許可を取りに行きますね。」
「うん。じゃあ早速、今週末の許可を出しといて。」
そう言ってたのに、あの楽しかった日から2週間、まだ外出が許可されなかった。
と言うか赤髪が任務で屋敷に居ないので許可がもらえない。
手紙で頼んでもらっているけど返事はまだ来ない。
外の楽しさが恋しくて何だか気分が滅入ってくる。
そんな様子を心配して執事が仕立屋を呼んだ。
「ドレスはあるので大丈夫。要らないわ。」
断ったけど、「社会奉仕にもなる」と言われて渋々納得をした。服を定期的に作る事で生地の生産者から仕立てをする者の生活を支える事になるんですって。
財産のある貴族の勤めなのでご協力下さい。と言われたら協力するしかないわ。ま、どうせ私のお金じゃ無いし。
改めてここの生活は本当に優雅よね。
豪華な家に住んで沢山の高価なドレスをオーダーメイドして着飾って何から何まで世話を焼かれて美味しい物を食べる毎日。
でもねぇー、窮屈だわ。
もうここに居たく無い。
ここには生き甲斐がないもの。
ここに居てはいけないわ。
「はい、勿論でごさいます!スペシャルコースをご用意しますね!」
我慢の限界で専属侍女のアンとマリーにイライラをぶつけそうになっていただけに彼女達も喜んでくれた。
それにしても赤髪には心底、腹がたった!軟禁されている私の気持ちなんてこれっぽっちも感心ない事がよーくわかったわ。
そもそも本当の被害者は私じゃないの?被害者の私が軟禁され我慢を強いられるのは理不尽よ。
ああ!また腹が立ってきた。
許可は出たのよ。今週末は、思いっきり楽しんでやるわ。
町に行く朝、身支度の時にマリーが私の髪をきっちりと一つに結び毛先や前髪まで頭部に留めた。いつもと違う?と思った時、ネットを被せられカツラをセットした。
薄茶のどこにでもいる髪色のウェーブのロングヘアー。
「どうしたのこれ?ビックリするじゃない。」
「はい。ご主人様より町に馴染む姿でと指示がございましたから安心して楽しんでもらう為にご用意致しました。いかがでしょうか?」
「うん、凄くいい!ビックリよ。ありがとう!」
髪色が違うだけでこうも印象が変わるのね。カツラとは何でもっと早くに気づけなかったんだろう。
服は町で大流行りの胸元に大きなリボン付きの上着にスネ丈のワンピース。素朴な飾りのない帽子を被り自宅から持ってきたカバンを肩にかけた。
「これで町の女性に見えるわね。
さあ、行くわよ。アナタ達も欲しい物があったら言って。特別手当よ。」
「わあ、いいんですか?嬉しい!」
素直に受け取る所がまた良い。自信の現れよね。普段から良い仕事をしてくれてるもの。この子達には感謝を伝えたい。
屋敷を出る時に騎士が付いて行くと聞かないので一悶着してしまったけど、彼らも変装をする事で決着が付いた。
「本当にこれ以上は勘弁して下さい。安全を保証出来なくなります。」
荷物持ちの下男に扮装した騎士が綺麗に整えてた髪型をグチャと崩して町人ぽくしながらこぼした。
ご苦労な事だと思うけど、今日は、絶~対に譲らないわ!
*****
フフフフ。買ってやった。
赤髪の支払いでターンと買ってやった!
散々、食べ歩き、店を何件も見て回った。
侍女2人の洋服一式に小物、私には一目惚れした素敵なミニチュアハウスを見つけ即買した。
高級ドレス1着分のお値段がしていたけど、この際、気にてやんないわ~。
「あー、楽しかったわ。こんな気分は久しぶりよ。これからはカツラがあるんだから気軽に出かけようよ。」
「はい。その時はご主人様に許可を取りに行きますね。」
「うん。じゃあ早速、今週末の許可を出しといて。」
そう言ってたのに、あの楽しかった日から2週間、まだ外出が許可されなかった。
と言うか赤髪が任務で屋敷に居ないので許可がもらえない。
手紙で頼んでもらっているけど返事はまだ来ない。
外の楽しさが恋しくて何だか気分が滅入ってくる。
そんな様子を心配して執事が仕立屋を呼んだ。
「ドレスはあるので大丈夫。要らないわ。」
断ったけど、「社会奉仕にもなる」と言われて渋々納得をした。服を定期的に作る事で生地の生産者から仕立てをする者の生活を支える事になるんですって。
財産のある貴族の勤めなのでご協力下さい。と言われたら協力するしかないわ。ま、どうせ私のお金じゃ無いし。
改めてここの生活は本当に優雅よね。
豪華な家に住んで沢山の高価なドレスをオーダーメイドして着飾って何から何まで世話を焼かれて美味しい物を食べる毎日。
でもねぇー、窮屈だわ。
もうここに居たく無い。
ここには生き甲斐がないもの。
ここに居てはいけないわ。
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