依り代に選ばれた子

七々虹海

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吸血鬼

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 手早くスラックスのベルトを外し、手を伸ばして片足ずつ抜いでいく。
 久耶は血を飲みながらも器用に自分のモノを出してくれたから、僕は自分でモノに向かってお尻を落としていく。
「はぁ゛………あ……あ゛ぁ………」
 血を飲むことに夢中な久耶は飲んだり、僕の皮膚を齧ったりするのに忙しくて、座ったまま動いてくれないから、我を忘れて腰を上下させようとしてる僕は、久耶のを使って自為行為をしてるみたいだ。

 慣らしてないキツイそこに怒張してる久耶のを無理やり挿れると、プチっと切れた音が聞こえて血が流れた。血を潤滑剤代わりにして腰を動かしていく。
 自分の良いところは既に知ってるから、そこ目掛けて、そこに当たるように掠めるように、グリっと押し付けるように、色んな感覚を楽しみながら腰を振る。
 保健室のシーツ汚さないようにって言ったのは僕なのに、今回もシーツをこっそり持ち帰る羽目になって樹さんに叱られるかもしれない。
 でも、そんなの構ってられない。

 学校の保健室という場所柄、声は出さないよう、息づかいだけが荒くなって行為に没頭していると、血を飲み終わって満足した最高に血色のよい美男子になった久耶が「月希ご馳走さま。お礼する」って言って、僕を押し倒して初っ端からガンガン突いてきた。
 ゆっくりした刺激を楽しんでたとこに強烈な衝撃と快感。目の奥がチカチカする程の快感が急に訪れる。
 息が詰まってしまうほどに強い刺激。ここは保健室だからと残ってる理性で、声を出さないよう久耶に噛み付いてしがみついて声を我慢する。
 噛み付いた箇所からはほんのり久耶の血の匂い。あぁ、またこのせいで酔いそうだ。吸血鬼のもつ催淫効果のせいなんだ。もっと欲しい。もっと、もっと……。

 深く、もっと深くに欲しくて、久耶の尻に足をからませ夢中で自分の方に引き寄せる。
 プシュ……と時々聞こえてきてた冷たい感触が股間を伝ってきてしまってるのは、きっと精液通り越して潮も出てるから。
「もう、だめ…もう出来ない……ムリ…ムリ」
「もう?今からだよ月希」
 体調の良い最高の状態になった吸血鬼になんてついていけないに決まってるのに。
 見上げると血色の良い美男子の吸血鬼が不敵な笑みを浮かべてた。

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