最強の異世界やりすぎ旅行記

萩場ぬし

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武人祭

人の話を聞け

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 ☆★☆★
 頭から冷たい水をかけられたかのような感覚に陥る。
 目の前には昨日……たった一日前にあたしたちを殺そうとしてきた、長身の女が立っていたのだから。

 「フィ、フィーナさん……?」

 カイトが状況を飲み込めずにあたしの名前を呼ぶが、それに答える余裕がない。
 なんせ、こいつは昨日あたしたちを殺そうとした危険人物なのだから。

 「あっ……起きたん、ですね……ギルド長……」

 あたしたちを案内が声をかけるが、
 ギルド長……?このギルドの責任者!?こいつが!?
 たしかに服装は立派で、それらしいと言えばそれらしいのだが……よりにもよってここだなんて!

 「「……」」

 お互い睨み合いが続き、周囲は静寂に包まれていた。
 冒険者たちも中身の入っていないジャッキを手に持ち続けて固まり、受付の少女たちもどうしていいのかと戸惑っている。
 すると何を思ったのか、ランカがあたしの前に出てきた。

 「どういうつもりよ?」
 「いえ何……とりあえずこの状況になってしまった以上、アヤトに連絡が行くことくらいは伝えておこうと思いまして」

 ランカの言葉の中にあった「アヤト」という名に、目の前の女の肩が跳ねて反応する。

 「あなたが『アリス・ワラン』ですね?」
 「……お前はあの時いなかった魔族だな。なぜ私の名を……というのを、同族を殺されてきたお前たちに問うのも愚問だな。お前はアヤトのなんだ……?」

 ランカの質問には答えず、別の質問で聞き返す女。こいつの名前はアリスというのか……
 そのアリスの質問返しに、ランカは腕を組んで仁王立ちをする。

 「我が名はランカ!彼には私自身、私の全てを差し出しました!もちろん夜伽の意味でも……」

 ランカはわざとらしく頬を染めて体をくねらせると、辺りの冒険者たちがワッと一気に騒ぎ、アリスが膝から崩れ落ちて地面に手を突く。

 「アヤトさんがまさかの愛人持ち……しかも魔族のロリっ子を!?」
 「おい誰だ、今ロリっ子っつったの?」
 「あの人も黒いの好きっぽいからさ、変な格好してても黒いからよかったとかじゃねえのか?」
 「言ったな?私のお気に入りにケチを付けたな?売られた喧嘩は買いますので、売った奴前に出てきてください」
 「何、よく言うじゃねえか、『英雄色を好む』ってさ。たとえ魔族だろうとロリっ子だろうと変な格好で頭がいかにもおかしそうだろうと、旦那はそれだけの器量を持ったお人ってことだよ」
 「よし、そこの変な髪型をしたでっかいの。お前の顔は覚えたぞ」
 「私は……こんなのに負けたのか……?」
 「こんなのってなんですか!?今までの罵倒を雑にまとめたような言い方をしないでください!つうか、ここにいる人全員、私に対して失礼ですね!?」

 ランカは一人一人に突っかかり、息切れをしてしまっていた。

 「……まぁ、実際はそういう目的では相手もされず、日々平和に過ごしているのですが……」

 恐らくほとんどの者は騒いでいる冒険者のせいで聞こえなかっただろうが、あたしの耳にはランカが小さく残念そうに呟いた声が聞こえた。

 「とにかく、ここで私たちに手を出そうとすれば、アヤトがすぐに駆け付けるのでやめておいた方が賢明ですよ」
 「……そんなこと言われなくても、もう手は出さないと彼に誓った。だから何もしないさ……」

 アリスは伏せていた顔を上げると、悲しげな表情をしながらそう言った。でも……

 「『何もしない』……?アヤトが連れて来たあんたがあたしやこいつらを攻撃してきて、しかも止めに入ったあいつにも殴りかかった奴の言うことを信用できるとでも?」

 我慢できずに言ったあたしの言葉にアリスは言い返せず、再び黙って 俯いてしまう。
 あたしたちの言葉はそれほど大きくはないからか、辺りの冒険者が騒がしくしたまま会話は続いた。

 「……大丈夫だ。あの時は憎しみのあまり衝動的な行動に出てしまったが、今は心の整理がついて自制できている……あの時は本当に悪かった……」

 アリスは目に見えてかなり落ち込み、心の底から反省しているように思えた。
 たしかに、今のこいつからはあのゾッとするような敵意が感じられないけど……ホントに信じていいのかしら?

 「悪かったって思うなら、これからも私たちを攻撃してこないのよね?今回だけとかでも、『いつまで』なんていう期間的なものでもなく……」
 「ああ、今後一切お前たち魔族に手を出さないと誓う……もちろん自衛のため以外ならだが」

 ちゃっかり保険をかけつつ言うアリス。まぁ、それくらいなら別にいいんだけど……

 「まぁ、いいわ。なら、あたしたちがここで冒険者しても文句はないわよね?」
 「ああ、問題ない。そもそも私はここを辞める気でいるからな」

 アリスはそう言って立ち上がり、その言葉に受付の女たちが驚いていた。

 「ギルド長がギルド長を辞めるって……どういうことですか?」
 「……アリスさん、ギルド長を辞めるというのは簡単ではありませんし、そんな軽い役職ではありませんよ」

 心配する少女の横で、女がアリスを威圧するような眼光で睨み付けた。
 その女から漂うただならぬ雰囲気を察した冒険者たちがこっちを向き、「ヒェッ……」などと小さくだらしない悲鳴を上げて再び静かになってしまう。

 「しかしミーティア、私は……」
 「たかが失恋で重職を辞めるなど、非常識にもほどがあります。アヤト様と顔を合わせるのが嫌なのでしたら、いっそ一日中部屋に閉じこもって仕事をしていてください」
 「た、たかがなんて――」
 「はい?」

  言い返そうとしたアリスにミーティアが睨み付け、弱気になってすっかり肩をすぼめてしまう。

 「だがそんなことになったら、酒が買いに行けなく――」
 「禁酒です」

 再びアリスの言葉が遮られ、酒の心配をする彼女にミーティアが残酷な宣告が下されてしまう。ご愁傷様としか言いようがない。
 これが本当にアヤトを一時的にとはいえ、圧倒した女の姿だとは思えないんだけど……

 「ま、まぁまぁ、その辺にしておきましょうよ……お仕事を辞められてしまうのは困りますけど、お酒なら私が買ってきてあげますから」
 「サリア……!」

 サリアと呼ばれた少女の言葉に、アリスがパッと表情を輝かせて涙を流し、その光景を見た冒険者の男たちの顔が緩んで和んでいた。
 しかしそんなサリアとアリスの姿を見たミーティアが、大きく溜め息を零す。

 「……ま、いいですが。ギルド長はお酒に強いですが、一度飲まれると酒癖がかなり悪いですから、今度は本当にアヤト様に嫌われてしまいますよ」
 「グッ!?痛い所を……というか、失恋だの相手がアヤトだのと、なぜミーティアが知っているんだ?」

 ミーティアは何の躊躇いもなく、サリアを指差す。

 「この子が雑談混じりに話しました」
 「貴様コノヤロウ……」
 「テヘッ☆」

 三人のやり取りを見て、なんだか三文芝居でも眺めているかのような気分だった。

 「あとはぐったりしたギルド長をアヤトさんが運んできて、
『喧嘩した』なんて聞けば上手くいかなかったんだなとわかりますよ」
 「ぐっ……そうか、彼が……」

 アヤトの名前を聞いたアリスは、哀愁漂う笑顔を浮かべていた。
 嬉しいような、悲しいようなといった……そもそもこいつはなんなんだ?
 アヤトからは詳しい説明もなく有耶無耶にしてしまっていたが、なんでこの女はあの場にいたの?
 それに失恋?アヤト相手に?
 好きな相手を殴って何が失恋よ……
 イライラとした気持ちを抱きながらも、抑えて黙っておく。

 「優しいんだな、こんな私を運んでくれるなんて……」
 「そうですねー、しかもちゃっかりお姫様抱っこで抱えてきましたし……ギルド長が羨ましいですよ!」

 からかいの笑みを浮かべて言うサリアの言葉に、アリスは赤くなってしまっている頬を両手で隠そうと、乙女な仕草を取る。

 「そ、そうか!お姫様、抱っこ……されていたのか。それは少し惜しいことをしたな……」

 本当に嬉しそうにニヤけるアリス。アヤトのことが好きだっていうのは嘘じゃないらしい。
 ……それでも、好きな奴が相手でも感情を抑え切れず手を出してしまうほど、魔族が憎いの?
 たしかにあたしも人間が嫌い。でもこいつはそれ以上に、反射的にあたしたちを殺しにかかってしまうくらいに憎んでいるのか……

 「ねぇ、あんた……今でもあいつのことが……す、好きなの?」
 「ああ、好きだ」

 「好き」という慣れてない単語を口から発するのに、恥ずかしさで少しどもってしまったあたしに対し、アリスはあたしの目を真っ直ぐ見て恥ずかしげもなく答える。
 たった一言を言うだけなのに、その堂々と、そして凛とした立ち振る舞いに背筋がぶるりと震えた。
 メアやミーナが普段茶化しながら口にする「好き」とは、別の言葉に聞こえてしまうほど清々しく、重く感じてしまえる。
 それほどまでに、こいつはアヤトのことが好きなのだろうか……
 そう思うと、心の奥底でモヤッとした感じが湧き上がりそうになる。

 「そう……でもアヤトはどう思うかしらね?」

 少し意地悪な笑いと言い方をしてやると、アリスの肩が跳ねる。

 「あいつってかなりのお人好しだから、私たちに手を出したあんたを許すかしらね~?」

 わざとらしいあたしの言葉にメアたちや受付の女たちは「うわー……」と引いていた。
 しかしアリスは逆に真剣に受け止めていたらしく、深刻そうな表情で俯いてしまう。

 「多分……もうダメだろうな。大切な者に手を出された時の怒りや悲しみは私も十分に理解している。同じことをされて許すはずがないからな……」
 「そうね、特にそうやって不貞腐れてる奴を許すなんて、絶対しないと思うわよ」

 あたしがそう言うと、何を思ったのかアリスがバッと顔を上げる。
 あたしの顔を数秒間見つけて固まり、徐々に笑いが漏れ始める。

 「は……はは……そうだ、私は何を考えていたんだ。まずは謝らねば、何も始まらないではないか」

 呟くように言うと、アリスはあたしたちの横を通り過ぎて出入口の扉へと歩を進める。
 え、何?何を言ってるの?
 アリスの言ってる意味がわからず、あたしは眉をひそめて困惑する。

 「感謝する、魔族の少女。それと……お前たちにも謝らなければな。すまなかった」

 そう言ってこっちに振り返り、深々と頭を下げるアリス。
 待って、なんであたし感謝されてるの?なんで謝られてるの?
 嫌味のつもりで言ったのに、なんで励ましたみたいに……
 するとメアが後ろからあたしに抱き着いてきた。

 「そうだよな、悪いことしたらまずはごめんなさいだ!許してくれるかどうかは、その後だぜ?」

 メアの陽気な言い方に、アリスがキョトンとして顔を上げる。

 「……お前たちは恨んでいないのか?私のことを……」

 不安げに聞くアリスに、メアが横に並んできたミーナと顔を合わせ、ニッと笑う。

 「そりゃあ、あんたの拳は死にそうなくらい痛かったけど……でも結果的に死ななかったんだし、いい経験になったってことでいいってことにするよ、俺は」
 「私も。亜人の大陸にいた時なんて危ないことが多かったから、死にかけるなんて珍しくない。だからアヤトが許すなら、私も気にしない」

 メアたちはそう返答すると、あたしを見る。
 ……これ、あたしも言わないもいけないの?
 しかもこの流れだと否定できない気がする。せっかくもっとからかってやろうと思ってたのに……

 「……ああもう、わかってるわよ!あたしだってそんなに気にしてないわ……いつもアヤトにぶっ飛ばされたりしてるしね!」

 顔を逸らしてヤケクソな言い方をする。
 だけど勘違いしてほしくないから、あたしはアリスを睨み付けて指を差す。

 「だけど『そんなに』だから。全部許したわけじゃないから、そこんとこは覚えときなさいよ!」

 あたしの言葉を聞き終わると、アリスが頭を掻いて苦笑いする。

 「殺されかけてそう簡単に許すか……強いな、お前たちは」
 「強いか?……なら、強い師匠がいるからだな!」
 「許したわけじゃないって言ってんでしょ!?」

 いい話風に言うアリスたちにあたしはツッコんだけれど、彼女らの耳には届いていないようだった。
 本当に、人の話を聞かない奴ら嫌いだわ……!

 「ちょっ……無言で俺に腹パンしないでください!?」

 ストレスが溜まったあたしの体はいつの間にか動き、カイトの腹を殴ってしまっていた。
 あ、無意識にやってたわ。
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