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第一章 俺がディオを堕とすまで
17.※捕まえた。
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その日はガヴァムの王宮────それもディオの部屋に泊まる事になった。
いいのかと思ったけど、性に開放的なガヴァムの王宮ではシーツの一枚や二枚洗濯物が増えても誰も気にもしないらしい。
それこそ新婚初夜でもない限り誰も興味も持たないんじゃないかとのこと。
大らかすぎる。
「ディオ…」
順にシャワーを浴び、ベッドに腰掛けながらチュッと口づけを落とすと、恥じらうようにそっと目を逸らされる。
「もう夫婦だったなんて…まだちょっと信じられないな」
「それは俺も思う」
「でも嬉しい。ディオ。抱いてもいいか?」
「…いいけど、前みたいに暴走して抱き潰すのはダメだ」
「わかった。じゃあ…おねだりしてもらえるように頑張る」
そうして手慣れた手つきで服を脱がせ合い、事に及んだのだけど────。
少し触れるだけで熱くなる肌。
触れれば触れるほど敏感に反応を返す身体。
久し振りに触れた後孔も中は熱くて、物欲しげに絡みついてくる。
まるで全身で俺を求めているかのようで、思わず笑みが溢れてしまう。
しかも俺のモノを思い出させるかのようにゆっくりと身を繋げたら、それだけで達してしまった。
感じ過ぎだろう。
「ひっ…なっ、どぉ…してぇ…?!」
「すごい…ディオっ、素直になった途端、貪るように食い締めてきたな」
「やぁあっ…!ちがっ、違うっ!」
「違わない。ほら、こんなに俺を欲しがってる…っ」
「あぁんっ!」
たまらない、たまらない、たまらない!
俺が与える刺激を全身で受け止めて、激しく腰を揺らして過ぎた快感を逃そうと涙を滲ませ首をブンブン横に振るディオ。
こんなの全部もらわないなんて嘘だろう。
「ひぃあっ!」
逃げる腰を捕まえパンパンッと激しく奥を穿ち、綻びへと己を嵌め込んで、そっと腹を撫で上げる。
「あ…あっあっ…」
身を震わせカタカタとその衝撃に耐えるディオ。
「よしよし。いい子だ」
「あ…ルーッ、ルーセウスッ!そこっ、そこは…っ!」
「わかってる。馴染んでから動くよ。その後は…ディオが孕むくらい励んでやるからな?」
「え?!」
さっき部屋に戻る間際、ロキ陛下がこっそり言ってきたんだ。
中途半端に堕とすから変に選択肢ができてダメなんだって。
しっかり堕とし切った方が逃げる気なんて一切なくなるから、次からが凄く楽だよと。
その言葉はこれまで逃げられ続けていた俺にとって、甘美な魅力に満ち溢れた言葉だった。
後は…抱き潰すのと堕とし切るのは違うんだよ、とも教えられた。
『兄上の子だから上手くやればあっという間に堕ちるよ。簡単簡単。手心なんて考えずやっちゃって?』
できるよね?
ニコリ。
そう言ったロキ陛下の目は冗談を言っているものではなく本気だった。
穏やかな人だと思っていたけど、本質はルカが言っていたように違っていたらしい。
怖過ぎる。
勿論それを今日そのまま実行する気はなくて、ディオ次第でどうするかを考えるつもりだった。
けど、こんな姿を前にしたら俺も歯止めが効きそうにない。
(欲しい…。貪りたい)
やっと手に入れられたディオを前に、凶悪な程の劣情に見舞われる。
ただ、ロキ陛下の言葉を踏まえて、独りよがりにならないよう気をつけながら、これまで学んできた全てを活かしつつディオをこれでもかと感じさせて堕とそうと理性を総動員させる。
心の枷を外して俺に抱かれるディオはいつも以上に敏感で、教え込むようにじっくり丁寧に愛するとあっという間に快楽の海に沈んでいった。
理性は溶け切って、ひたすら俺を求め欲しがるように上手く誘導していく。
ディオと出会った当初は童貞だった俺が、ここまで成長できたのは例の閨指導本とディオのお陰だ。
しっかり感謝して還元しなければ。
犯し尽くすんじゃない。
快楽に突き落としてひたすら溺れさせるんだ。
本にはちゃんと緩急についても書かれてあったし、何だったら自分優位で相手を翻弄する方法だってしっかり書かれてあった。
ディオに会えない間にあれらは覚えるほど全巻熟読したから、きっとできると思うんだ。
「ディオ?ほら。気持ちいいな?」
「はぁ、んっ!そこっ好きっ!すごいぃ…っ!ルー、ルーッ!」
必死になって縋りつき、余裕も何もなくして甘く啼き続けるディオを愛でながら、俺もどんどんその身に溺れていく。
「アッアッ!何かくるっ!こわっ、怖いぃっ!」
「漏れそう?」
「あっ!イヤッ!イヤッ!」
フルフル首を振って必死に耐える姿に劣情が煽られ一気に燃え上がる。
ディオの滾る男根へ手を伸ばし、追い上げるように擦り上げながら先端をグリグリと指で嬲ると悲鳴が上がった。
「ヤダ!離してっ、離してぇっ!」
切羽詰まった声で我慢できないとばかりに叫び、ディオは初めての潮吹きに身を震わせる。
「ディオ…」
「うっ、ヒック…ひど、酷いぃ…」
「酷くないよ。ディオに気持ち良くなってもらいたかっただけだ」
チュッ…。
宥めながらキスを落とし、安心させるように微笑んだ。
「ルーセウス…」
「怖がらなくていい。二人で気持ち良くなるだけだ。そうだろう?」
笑顔でそう伝えると、半泣きだったディオの顔がトロリと蕩けて、どこかホッとしたように抱きつかれる。
「ルーセウス…好き」
この時、初めてディオが俺のものになったのだと実感した。
俺に身を委ね、ぴったりくっついて甘えてくる姿に悦びが込み上げてくる。
「ディオ。俺も愛してる」
だからそっと髪にキスを落として────きっちり最後まで堕とし切った。
「すごいなディオ。ここ…俺のを注ぎ過ぎたせいで腹が膨らんでる」
「あっ…ひっうっ…赤ちゃ…赤ちゃん、ほし…よぉ」
「誰の?」
「ルー、ルーセウスの…っ」
完堕ちして身をピクピク震わせながら目も虚に蕩け切ったディオが本気で可愛い。
中出しを何度も強請らせ、子を孕みたいと自分から言わせてみた。
最高か。
え?本当にここまでして大丈夫だったのか?
ちょっとだけそう思ったけど、ロキ陛下がいいって言ってたし、きっと大丈夫だろう。
ちゃんと終わった後のケアもして、ぐっすり休んだ翌朝、ドキドキしながらディオが目を覚ますのを待った。
前に抱き潰した時は開口一番怒られたけど、今日は大丈夫だろうか?
フルリと揺れる睫毛を見て、そろそろかと思っていたら、ゆっくりとその瞳が開かれて俺とバッチリ目が合った。
「ん…ルー?」
「おはようディオ。水でも飲むか?」
「あ…も、もらう…」
昨夜のことを思い出したのか、みるみるうちにディオの顔が真っ赤になったけど、前のように怒られることはなくて…なんだろう?恥じらってる?
「ディオ?」
触れようと手を伸ばすとビクッとしてシーツを引き上げ、真っ赤な顔で後ずさられた。
「あっ…ゴメっ、ちがっ違うんだっ」
焦ったように言うディオ。
一瞬昨夜の件がやり過ぎだったから拒絶されたのかと思った。
でも話をよくよく聞くと、ものすごく今更な感情に襲われたからだと判明。
これまで失恋相手であるロクサーヌ嬢へ抱いていたような恋心は俺に対して皆無だったらしく、触れるだけでドキドキすると言った感情はほぼなかったらしい。
まあ俺とは最初が最初だ。
その後もセフレのように何度も身体の関係を持ち続けてきたんだから、わからなくはない。
「でも今はちょっと無理なんだ!心臓が壊れそうだから、その…近づかないでほしっ」
「無理」
要するに初めて意識してくれてるってことだろう?
そんな嬉しいことを言われて、手を出さないはずがない。
これも堕とし切ったからこその恩恵なのだろうか?
「ディオ。捕まえた」
ニッコリ笑顔で愛しい妃を捕まえる。
「もう絶対に逃がさない」
そう言いながら唇を重ね、そのまま幸せな気持ちを抱きながらゆっくりと最愛の人を押し倒す。
「ル、ルー…」
頑なだった心はすっかり溶け切って、抵抗する様子は見られない。
もう二度と逃げられる心配がないこの安心感を、どう表現すればいいんだろう?
どこか期待するような熱を孕んだ瞳に満足しながら、俺はそっと首筋にキスをした。
いいのかと思ったけど、性に開放的なガヴァムの王宮ではシーツの一枚や二枚洗濯物が増えても誰も気にもしないらしい。
それこそ新婚初夜でもない限り誰も興味も持たないんじゃないかとのこと。
大らかすぎる。
「ディオ…」
順にシャワーを浴び、ベッドに腰掛けながらチュッと口づけを落とすと、恥じらうようにそっと目を逸らされる。
「もう夫婦だったなんて…まだちょっと信じられないな」
「それは俺も思う」
「でも嬉しい。ディオ。抱いてもいいか?」
「…いいけど、前みたいに暴走して抱き潰すのはダメだ」
「わかった。じゃあ…おねだりしてもらえるように頑張る」
そうして手慣れた手つきで服を脱がせ合い、事に及んだのだけど────。
少し触れるだけで熱くなる肌。
触れれば触れるほど敏感に反応を返す身体。
久し振りに触れた後孔も中は熱くて、物欲しげに絡みついてくる。
まるで全身で俺を求めているかのようで、思わず笑みが溢れてしまう。
しかも俺のモノを思い出させるかのようにゆっくりと身を繋げたら、それだけで達してしまった。
感じ過ぎだろう。
「ひっ…なっ、どぉ…してぇ…?!」
「すごい…ディオっ、素直になった途端、貪るように食い締めてきたな」
「やぁあっ…!ちがっ、違うっ!」
「違わない。ほら、こんなに俺を欲しがってる…っ」
「あぁんっ!」
たまらない、たまらない、たまらない!
俺が与える刺激を全身で受け止めて、激しく腰を揺らして過ぎた快感を逃そうと涙を滲ませ首をブンブン横に振るディオ。
こんなの全部もらわないなんて嘘だろう。
「ひぃあっ!」
逃げる腰を捕まえパンパンッと激しく奥を穿ち、綻びへと己を嵌め込んで、そっと腹を撫で上げる。
「あ…あっあっ…」
身を震わせカタカタとその衝撃に耐えるディオ。
「よしよし。いい子だ」
「あ…ルーッ、ルーセウスッ!そこっ、そこは…っ!」
「わかってる。馴染んでから動くよ。その後は…ディオが孕むくらい励んでやるからな?」
「え?!」
さっき部屋に戻る間際、ロキ陛下がこっそり言ってきたんだ。
中途半端に堕とすから変に選択肢ができてダメなんだって。
しっかり堕とし切った方が逃げる気なんて一切なくなるから、次からが凄く楽だよと。
その言葉はこれまで逃げられ続けていた俺にとって、甘美な魅力に満ち溢れた言葉だった。
後は…抱き潰すのと堕とし切るのは違うんだよ、とも教えられた。
『兄上の子だから上手くやればあっという間に堕ちるよ。簡単簡単。手心なんて考えずやっちゃって?』
できるよね?
ニコリ。
そう言ったロキ陛下の目は冗談を言っているものではなく本気だった。
穏やかな人だと思っていたけど、本質はルカが言っていたように違っていたらしい。
怖過ぎる。
勿論それを今日そのまま実行する気はなくて、ディオ次第でどうするかを考えるつもりだった。
けど、こんな姿を前にしたら俺も歯止めが効きそうにない。
(欲しい…。貪りたい)
やっと手に入れられたディオを前に、凶悪な程の劣情に見舞われる。
ただ、ロキ陛下の言葉を踏まえて、独りよがりにならないよう気をつけながら、これまで学んできた全てを活かしつつディオをこれでもかと感じさせて堕とそうと理性を総動員させる。
心の枷を外して俺に抱かれるディオはいつも以上に敏感で、教え込むようにじっくり丁寧に愛するとあっという間に快楽の海に沈んでいった。
理性は溶け切って、ひたすら俺を求め欲しがるように上手く誘導していく。
ディオと出会った当初は童貞だった俺が、ここまで成長できたのは例の閨指導本とディオのお陰だ。
しっかり感謝して還元しなければ。
犯し尽くすんじゃない。
快楽に突き落としてひたすら溺れさせるんだ。
本にはちゃんと緩急についても書かれてあったし、何だったら自分優位で相手を翻弄する方法だってしっかり書かれてあった。
ディオに会えない間にあれらは覚えるほど全巻熟読したから、きっとできると思うんだ。
「ディオ?ほら。気持ちいいな?」
「はぁ、んっ!そこっ好きっ!すごいぃ…っ!ルー、ルーッ!」
必死になって縋りつき、余裕も何もなくして甘く啼き続けるディオを愛でながら、俺もどんどんその身に溺れていく。
「アッアッ!何かくるっ!こわっ、怖いぃっ!」
「漏れそう?」
「あっ!イヤッ!イヤッ!」
フルフル首を振って必死に耐える姿に劣情が煽られ一気に燃え上がる。
ディオの滾る男根へ手を伸ばし、追い上げるように擦り上げながら先端をグリグリと指で嬲ると悲鳴が上がった。
「ヤダ!離してっ、離してぇっ!」
切羽詰まった声で我慢できないとばかりに叫び、ディオは初めての潮吹きに身を震わせる。
「ディオ…」
「うっ、ヒック…ひど、酷いぃ…」
「酷くないよ。ディオに気持ち良くなってもらいたかっただけだ」
チュッ…。
宥めながらキスを落とし、安心させるように微笑んだ。
「ルーセウス…」
「怖がらなくていい。二人で気持ち良くなるだけだ。そうだろう?」
笑顔でそう伝えると、半泣きだったディオの顔がトロリと蕩けて、どこかホッとしたように抱きつかれる。
「ルーセウス…好き」
この時、初めてディオが俺のものになったのだと実感した。
俺に身を委ね、ぴったりくっついて甘えてくる姿に悦びが込み上げてくる。
「ディオ。俺も愛してる」
だからそっと髪にキスを落として────きっちり最後まで堕とし切った。
「すごいなディオ。ここ…俺のを注ぎ過ぎたせいで腹が膨らんでる」
「あっ…ひっうっ…赤ちゃ…赤ちゃん、ほし…よぉ」
「誰の?」
「ルー、ルーセウスの…っ」
完堕ちして身をピクピク震わせながら目も虚に蕩け切ったディオが本気で可愛い。
中出しを何度も強請らせ、子を孕みたいと自分から言わせてみた。
最高か。
え?本当にここまでして大丈夫だったのか?
ちょっとだけそう思ったけど、ロキ陛下がいいって言ってたし、きっと大丈夫だろう。
ちゃんと終わった後のケアもして、ぐっすり休んだ翌朝、ドキドキしながらディオが目を覚ますのを待った。
前に抱き潰した時は開口一番怒られたけど、今日は大丈夫だろうか?
フルリと揺れる睫毛を見て、そろそろかと思っていたら、ゆっくりとその瞳が開かれて俺とバッチリ目が合った。
「ん…ルー?」
「おはようディオ。水でも飲むか?」
「あ…も、もらう…」
昨夜のことを思い出したのか、みるみるうちにディオの顔が真っ赤になったけど、前のように怒られることはなくて…なんだろう?恥じらってる?
「ディオ?」
触れようと手を伸ばすとビクッとしてシーツを引き上げ、真っ赤な顔で後ずさられた。
「あっ…ゴメっ、ちがっ違うんだっ」
焦ったように言うディオ。
一瞬昨夜の件がやり過ぎだったから拒絶されたのかと思った。
でも話をよくよく聞くと、ものすごく今更な感情に襲われたからだと判明。
これまで失恋相手であるロクサーヌ嬢へ抱いていたような恋心は俺に対して皆無だったらしく、触れるだけでドキドキすると言った感情はほぼなかったらしい。
まあ俺とは最初が最初だ。
その後もセフレのように何度も身体の関係を持ち続けてきたんだから、わからなくはない。
「でも今はちょっと無理なんだ!心臓が壊れそうだから、その…近づかないでほしっ」
「無理」
要するに初めて意識してくれてるってことだろう?
そんな嬉しいことを言われて、手を出さないはずがない。
これも堕とし切ったからこその恩恵なのだろうか?
「ディオ。捕まえた」
ニッコリ笑顔で愛しい妃を捕まえる。
「もう絶対に逃がさない」
そう言いながら唇を重ね、そのまま幸せな気持ちを抱きながらゆっくりと最愛の人を押し倒す。
「ル、ルー…」
頑なだった心はすっかり溶け切って、抵抗する様子は見られない。
もう二度と逃げられる心配がないこの安心感を、どう表現すればいいんだろう?
どこか期待するような熱を孕んだ瞳に満足しながら、俺はそっと首筋にキスをした。
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