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22.※庭園デートからの…

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キスですっかり腰砕けになった俺を軽やかに抱き上げて、このままデートしようかとご機嫌で歩き出すルシアン。
胸がドキドキし過ぎて全くライトアップを楽しむどころじゃない。

「ル、ルシアン…」
「ん?」
「も、部屋に戻りたい」
「……っ。そうか。まあライトアップはいつでも楽しめるし、もう部屋に戻ろうか」

その言葉に頷くと、ルシアンはそのまま俺を抱いたまま屋敷の中へと戻った。
抱き上げられた状態の俺を見て、すれ違う使用人達が皆目を丸くしていく。
そんな彼らを気にもせずルシアンは部屋へとスタスタ歩いていき、侍女に何か一言二言告げた後、俺をそっとソファへと運んだ。

「カイ。侍女達には言っておいたから、その間一緒に風呂に入ろうか」

なるほど。風呂の手伝いはいらないと伝えたから一緒に入ろうってことだな。
そう思って素直に俺は頷き、手を取られるまま一緒に風呂へと向かう。

「今日は全身俺が綺麗に洗ってやる」
「え?」

謎のやる気を見せたルシアンに、俺は撫で回されるかのように全身を洗われて、そんなつもりはなかったのに前をはしたなく勃たせてしまった。
でもそんな姿を見てもルシアンは『ただの生理現象だから、そんなに泣きそうな顔をしなくていい』って言いながらキスしてくれて、『今日もしっかり洗ってやる』と言いながら尻穴を洗ってくれる。
指を沢山挿れられるのは苦しいけど、前立腺をコリコリされるのは気持ちが良くて、頭が真っ白になった。
しかも向かい合わせに立ちながら指を受け入れていたから唇はずっとルシアンと重なっていて、うっとりと酔わされてしまう。

「カイ。今日は一緒にイこう?」

そして後ろから指を引き抜いた後、ルシアンは俺のものと自分のものを一緒に握りこむようにすると石鹸の滑りを使って一緒にしごき始めた。

「あ…っ、あぁっ…!」

(気持ちいい…っ)

初めての行為だけど、これはまさに俺が想像していた性行為に他ならなくて、ただただルシアンに縋りつくように腕を伸ばして抱き着くことしかできない。

「カイッ、カイッ!」
「ふっ…あっ、イくっ!イクぅ…ッ!」

追い上げられるようにしながら昨日覚えたばかりの感覚に身を任せ、そのままルシアンの手の中で白濁を吐き出す。

「あ…はぁっ…」

ほぼ同時に達して荒く弾んだ息を整えると、優しい声と共にキスが降ってきて、『ベッドでも優しくするから』と言われながら石鹸を流された。
どうやらこの後ベッドでもルシアンは俺との性交渉をしたいらしい。
まあ普通はそっちでするのが一般的だし、婚約者同士なんだから別におかしくはないのかもしれない。
本でも普通にそんな描写が見られたし、問題はないはず。
そう思ったから頷いたんだけど……。

移動した寝室にはいつの間にか花が飾られていて、枕元には潤滑油?らしいものが用意されていた。
それを使って前立腺をまた弄ってくれたのはいいのだけど、問題はそこじゃない。

「これなら大丈夫そうだな。カイ。俺を受け入れてくれるか?」

もしかしてもしかしなくてもその立派なモノを俺に挿れようとしてないか?

「そ、それは絶対に入らないから、無理っ!」
「潤滑油も使ってしっかりほぐしたから大丈夫だ」
「サイズを考えろ!メチャクチャ立派過ぎて、どう考えても俺の狭い尻穴に入るはずがないだろ?!」
「大丈夫。問題ない」
「問題大アリだ!酷い!昨日は挿れないって言ってくれたのにっ…!俺、その言葉を信じてたのにっ…!」

俺の中でルシアンに対する信頼度が駄々下がりだ。

「もう帰る…!」
「…………カイ。わかった。無理強いはしない。でも俺は挿れないなんて一度も言ってないぞ?」
「うぅ…言ったくせにぃ…。嘘つきっ!」
「嘘じゃない。…そうだな。ならお前が怖くないように抱いてやる。それならどうだ?」
「怖くないように?」
「ああ」

つまり挿れずに抱いてくれるってことか?
それならまあ…別にいい。
俺が怖いのはルシアンのアレを尻穴に挿れられることだけだから。

「ん…怖くないなら」
「そうか」

そう言って微笑むと、深く口づけながら腹の上に置いた手に魔力を集め始めた。
ほんのりと温かな光が腹全体に広がっていくのを感じる。

「あ…ん……」
「カイ。これで緊張もほぐれて気持ち良くなれるぞ?」

そして後孔に指を沈めて、すっかり覚えてしまった前立腺を可愛がられる。

「ひ…あっ……」

しかも何故かさっき弄られた時以上に感じてしまって、身体をビクビクと弾ませてしまった。

「カイ。お前が欲しいというまで沢山虐めてやろう」

ルシアンがどこか愉し気に俺を見つめ、愛おしそうに愛撫を開始する。
そして俺はそこから与えられる全ての刺激に都度都度感じさせられながら、身悶えるように何度も何度もイかされてしまった。

「あ…っ、いやぁっ…!も、出なっ、出ないよぉ…っ」
「まだ足りないだろう?好きなだけ乱れていいぞ?カイ」
「あぁんっ!奥、熱いぃっ!」
「ここか?」

ズプンッと指を奥深くまで差し入れられるけど、そこよりももっと深いところが疼いて疼いて仕方がなくて、どうしていいのかわからなくなる。

「ちがっ…!あ…ルシ、ルシィ…、たす、助けてぇ…っ」
「どうしてほしい?」
「奥、奥が疼いて、身体、熱いぃ…っ」

グスグスと涙ながらに訴えると、そうかと言いながら優しく前立腺を捏ねられた。

「やぁあっ!気持ちいぃっ!」

最早前から出るものもなくなって、ビクビクと身体を震わせることしかできない。

「カイ。奥まで満たされたいか?」
「ん…」
「この、お前が望む深いところまで触れても…許してくれるか?」

(俺が望む、深いところ?)

触れて…欲しい。
指が届かない奥深くまで。
それだけじゃなく、これでもかと擦ってほしい。

「あ…ルシィ。お願い、奥、いっぱい擦ってぇ…!」
「任せろ」

そしてその言葉と同時に熱く滾ったものが俺の後孔へと宛がわれ、そのまま一気に俺の中へと突き込まれた。


****************

※次話からRが続く(8話ほど)ので毎日20時更新となります。
連日⁈と思われるかもしれませんが、その後の話の展開上暫くRがない予定なので大目に見ていただければと思います。
苦手な方はブラウザバックして下さい。
よろしくお願いします。

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