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番外編
閑話① ※ミラン兵長と俺 Side.ラウル
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※ナナシェにて⑦の後日談。
二人の馴れ初めと初エッチのお話となります。
ラウルはラヴィアンに似て好きな人には尽くしたい性格ではあるんですが、そこにちょっとだけ残念なメリーナ要素が加わりつつ、侯爵家の閨指導の影響もあってこうなりました。
ミラン兵長にとって美味しいのかどうなのか?
皆さんが思っていたのとは違ってる可能性大ですが、なんでもOKな方はどうぞお付き合いください。
宜しくお願いします。
********************
俺とエヴァンジェリンが母のせいで男に襲われそうになった日の夜、ミラン兵長が俺の部屋を訪ねてきて言った。
今日は生きた心地がしなかったと。
俺が男に攫われたと聞いて皆で探し回ってくれたらしい。
「ラウル。ずっと言えなかったが、今回のことでお前を誰にも取られたくないと思った。だから…俺の恋人になってくれないか?もうお前が攫われないように側で守りたい、守らせてくれ」
恋焦がれていたミラン兵長から真剣な顔でそう言われて、思い切り胸を鷲掴みにされてしまう。
まさか憧れのミラン兵長が俺を選んでくれるなんて思ってもみなかった。
嬉し過ぎて倒れてしまいそうだ。
「俺も…初めてミラン兵長に励まされた日からずっと好きでした」
想いを込めて気持ちを口にする。
「ラウル…」
「冗談とかじゃないですよね?」
ここでやっぱり冗談だと言われたら、絶対に泣く自信がある。
そんな俺にミラン兵長が朗らかに笑った。
「可愛いな。大丈夫。冗談でこんなことを言えるほど器用じゃないんだ」
そう言ってそっと唇が重ねられて、段々深くなっていくキスに酔わされる。
(メチャクチャ気持ちいい…!)
閨指導は侯爵家で受けたけど、相手は未亡人の女性だったし、キスはあんまり好きじゃないっていう人だったから、軽いキスだけで濃厚なキスはしたことがなかった。
まさかこんなに気持ちいいなんてとうっとりしてしまう。
「ミラン兵長…。その、俺…。は、初めてなので、優しく抱いてください」
とってもいい雰囲気だし、恥ずかしいけどミラン兵長にならいつ抱かれてもいいからとそう口にした。
なのにどうやらミラン兵長の思っていた展開とは違ったらしく、『いきなり抱いていいのか?!』と驚かれた。
恋人になってくれと言われたから、当然この後そうなってもおかしくはないと思っていたけど、ダメだったんだろうか?
恋人なんて作ったことがないから全くわからない。
どうしたらいいんだろう?
「すみません。恋人とか作ったことがなくてわからないんです。その…色々教えてもらっていいですか?」
「~~~~っ!!お前…。わかった。ちょっと今から俺の部屋に来い」
「え?」
「そこでこれからの事をちゃんと話し合おう。それと…お前さえ良ければ一緒に住まないか?」
「…え?」
「嫌か?」
「いえ。凄く…すごく嬉しいです」
ミラン兵長と一緒に住む。
それは一日中一緒に居られるということじゃないだろうか?
嬉し過ぎて頬が上気してしまう。
まるで夢のようだ。
「すぐ荷物を纏めます!」
「ちょっ、待て待て待て?!お前が俺の事を大好きなのはよくわかった!荷物は明日以降でいいから、取り敢えず着替えだけ持って来い!」
「え?は、はいっ」
よくわからないけど、浮かれ過ぎてしまったらしい。
呆れられていないだろうか?
ただでさえ一回りも下なんだから、子供っぽいと思われないように気をつけないと。
それからミラン兵長の部屋に行って、ソワソワしながらソファへと腰かける。
「ほら。取り敢えずこれでも飲んで落ち着け」
そう言いながら差し出してくれたのは温かいココアだ。
完全に子供扱いされている。
ちょっと悲しい。
でもココアに罪はないし、割と好きだからちゃんといただこう。
「ん…美味しい」
甘さ控えめで凄く美味しい。
「落ち着いたか?」
「……はい」
ミラン兵長と一緒に居ると凄くホッとする。
「さっき一緒に住むって言ったが、ここは独身寮みたいなもんだから、二人で住むなら引越さないとダメだ。それについてはまた条件を絞って決めよう」
「はい」
なるほど。ここに住むわけじゃないから止めたのか。
確かにそれは先走り過ぎだった。
「それと、お前と恋人同士になれたのは嬉しいし、抱いていいと言うなら毎日でも抱きたい。でもな?それ以外の時間もお前と一緒に色んな恋人らしいことをしたいと思っているんだ。お前のことももっと知っていきたいし、俺のことも知っていってもらいたい。そう思ったから、一緒に住まないかと誘ったんだと覚えていてほしい」
(ミラン兵長!キリッとした顔でそんな事を言われたら惚れ直してしまうのでやめてください!)
好き過ぎて心臓が痛い。
どうしてこんなにカッコいい人がこれまで結婚もせずいられたんだろう?
とても信じられない。
「ミラン兵長…心臓が持ちそうにないので、これ以上惚れさせないでください」
「ラウル…そんな可愛い顔をされたら襲いたくなるから勘弁してくれ」
そう言われて顔を上げると、顔を赤くしながら何かに耐えるような顔をするミラン兵長と目があった。
その姿は俺に本当に発情してくれているようで、我慢なんてしてくれなくてもいいのにと思った時には自分から抱き着いて唇を重ねていた。
ベッドのある場所へと移動して、もどかしく服を脱がせ合いもつれるように倒れ込む。
俺を求めるように熱く見つめるミラン兵長に否応なく胸がバクバクと弾んでしまう。
「兵長…早く…」
抱いてほしい。
そう口にしたらキスで一瞬口を塞がれて、『ミランと呼べ』と甘く言い聞かされた。
カッコ良すぎて胸がキュンキュンする。
「んっ…ミラン…」
そう呼ぶといい子だと言うように優しくキスをして、今度は胸の方へと体をずらし、捏ねたり舐めたり甘噛みしたりと俺を味わうように虐めてくる。
恥ずかしい。
でも腰がムズムズして、もっとして欲しくなった。
「初めてだって言ったよな?」
その言葉に素直に頷くと、嬉しそうにしながら『全部俺が教えてやる』と言って笑ってくれた。
とは言え一応女性相手に対して閨指導は受けている身だ。
体位とかはしっかり座学でも覚え込んでるし、教わったものを思い出し、受け手側に回るだけでいいはず。
(えっと…どうしたらいいんだったっけ?)
『花嫁が不安そうにしていたら、リラックスさせるためにも優しく微笑んで、優しくするよと言いながら軽くキスをするんです』
つまり?
「や、優しくしてくださいね?」
(これでお任せでいいって事だよな?)
恥ずかしいけど笑顔でちゃんと言ったし、これで正解のはず。
そう思ったら優しいキスが降ってきた。
やった!
『次は前戯です。ここをおざなりにしたら仮面夫婦に近づくので気をつけてください。よろしいですか?しっかりじっくりやるんですよ?手抜きは許されません!』
つまり、時間が掛かるから大変って事だ。
ミラン兵長に一方的にそんな事をさせるのもなんだか申し訳ない。
俺にもできる事があればいいんだけど…。
「んっ…ミランっ」
「なんだ?」
「な、慣らすのに時間が掛かるなら、えっと…その間、俺…口でシましょうか?我慢するのも辛いでしょうし…その、初めてで下手クソだとは思いますけど、もし…よ、よかったら…」
頑張って言うけど、ちゃんと伝わってるだろうか?
ミラン兵長が固まってる。
(やっぱりもっと直接的に言うべきだったのかも?!)
「く、口で慰めさせてください!」
思い切ってそこまで言い切ったら、目をギラギラさせたミラン兵長に怖い笑みを向けられて、優しくも丁寧な手つきで後ろをグチュグチュ解されながら、閨指導を侯爵家で受けた話やその内容なんかを軒並み白状させられていた。
流石ベテラン兵長なだけあって聴取が上手い。
「やっ!も、いやぁ…!ミランっ、ゴメンなさいっ!もう全部言ったっ、から、許してっ!」
「本当に全部吐いたか?隠してたらお仕置きだぞ?寸止め地獄味わいたくなかったらちゃんと吐け」
「吐きました!もう隠してませんっ!だから許してっ、くださいっ」
「よし。わかった」
「うぅ…ミランっ…」
許してもらえてホッとして抱き着いたら、ヨシヨシと宥めるように背を撫でられる。
「すまんな。誰がどこまで教えたのかと嫉妬した」
(嫉妬?!)
それだけ好きでいてくれているんだろうか?
もしそうなら好きなだけ嫉妬をぶつけてほしい。
「んっ…ミラン。嫉妬してもらえて嬉しいです。早くここに挿れて、いっぱい気持ちをぶつけてください」
「だからっ、お前はいちいち言う事がエロ過ぎだ!閨指導の女は一体お前に何を仕込んでんだ?!」
「こ、これは別に教わってないです!そもそも教わったのは女性の抱き方だけですし!お、俺がミランと早く繋がりたくて…いっぱい気持ちをぶつけてもらえたら嬉しいなって…っ、そう思っただけで…!」
「~~~~っ!まさかの素でそれか?!もうわかったから、ちょっと黙ってろ!これ以上煽られたらたまらん!」
しっかり解れた後ろに怒張が添えられ、気持ちを落ち着かせるように数度深呼吸したミラン兵長がゆっくりと腰を進め、俺の中へと入り込んでくる。
初めてなのにそれがミラン兵長のものだというだけで歓喜があふれて、その熱杭を自然と受け入れる事ができた。
「あ…あぅ…。ふぁあっ。お、おっき、ぃいっ…」
「ラウル。初めてのくせに、挿れられただけでそんな幸せそうなトロ顔するなよ。どれだけ俺が好きなんだ?」
「だって…ミランと、こうやって繋がれるなんて、夢みたいで…」
「本当に可愛い奴だな。嫉妬して悪かった。俺のをしゃぶるのはまた今度な?今日はいっぱい気持ちよくしてやる。約束だ」
そこからはもう本当に色々初体験で、ミラン兵長の腕の中で喘ぎまくり、宣言通りいっぱい気持ちいい事を教え込まれた。
「アッアッ!それ、好きぃいっ!」
前立腺をグリグリ突いたり擦られたりして虐められるのも、
「奥っ、疼いてるから、もっとしてぇっ…!」
焦らしに焦らされたところでおねだりしたら、奥にいっぱいもらえるのも、全部気持ちよくて夢中になって腰を揺らした。
大きな身体に包まれながら揺さぶられると安心感が半端なくて、もっと可愛がってほしいと何度もはしたなくねだってしまったけど、そんな我儘も全部受け入れてもらえて『お前本当に…っ、煽り過ぎだ!抱き潰されたいのか?!』と言いつつも呆れる事なく満足させてくれたミラン兵長に更にメロメロになった。
毎日抱き潰してくれたらいいのに。
「好きです。ミラン兵長」
「んんっ。俺もだ。でも二人きりの時はちゃんとミランって呼ぶように」
「はい!」
朝ミラン兵長の腕の中で目を覚まし、夢じゃなかったと緩む頬を持ち上げもう一度気持ちを口に出したら、上長の顔じゃなく恋人の顔でそう言ってもらえて幸せな気持ちに満たされる。
ずっと一緒に居たい。
そう言ったら『俺もだ』と幸せそうに返されて…。
「取り敢えず、物件探すか」
割と本気が滲んだその言葉に、俺は全力で頷いた。
こうして嬉し恥ずかし同居物件を探すに至ったのだけど、それを知った第一部隊の皆には散々冷やかされることとなる。
「ミラン兵長、どれだけラウルを囲い込む気なんですか?」
「必死ですね。ハハハッ!」
「ラウルは俺も狙ってたのに持っていくんすから、ズルいっすよ!」
「煩い煩い!ラウルは俺にゾッコンだから余計なちょっかいは掛けるなよ?!わかったな!」
真っ赤になって皆に揶揄われてるミラン兵長は本当に皆から慕われてると思う。
そんなミラン兵長を俺も誰かに取られないように、これからも自分を磨いていけたらいいなと思いながら、今日も訓練に精を出したのだった。
****************
※余談ですが、ミラン兵長は部下達には慕われていますが、女性にはモテないタイプ。
「面倒見も良いし、良い人なんだけど…結婚はちょっとね」
「わかるわー。面倒見がいいだけに、結婚したら家に部下をしょっちゅう呼んで励ましたりしそうよね」
「そうそう。『まあ食え!』とか言いながら励ます姿が目に浮かぶわ。その料理を作るのが自分ってわかるだけにちょっとね…」
みたいに敬遠される感じです。
ちなみに部下達はミラン兵長を慕ってはいるけど、『プライベートでまで叱られたくない』とか『兵長は何でもできるし一人でも大丈夫!』とか思われてて、恋人にはちょっと…な雰囲気だったりするので、ラウルはちょっと特殊な奴だと思われてます。
二人の馴れ初めと初エッチのお話となります。
ラウルはラヴィアンに似て好きな人には尽くしたい性格ではあるんですが、そこにちょっとだけ残念なメリーナ要素が加わりつつ、侯爵家の閨指導の影響もあってこうなりました。
ミラン兵長にとって美味しいのかどうなのか?
皆さんが思っていたのとは違ってる可能性大ですが、なんでもOKな方はどうぞお付き合いください。
宜しくお願いします。
********************
俺とエヴァンジェリンが母のせいで男に襲われそうになった日の夜、ミラン兵長が俺の部屋を訪ねてきて言った。
今日は生きた心地がしなかったと。
俺が男に攫われたと聞いて皆で探し回ってくれたらしい。
「ラウル。ずっと言えなかったが、今回のことでお前を誰にも取られたくないと思った。だから…俺の恋人になってくれないか?もうお前が攫われないように側で守りたい、守らせてくれ」
恋焦がれていたミラン兵長から真剣な顔でそう言われて、思い切り胸を鷲掴みにされてしまう。
まさか憧れのミラン兵長が俺を選んでくれるなんて思ってもみなかった。
嬉し過ぎて倒れてしまいそうだ。
「俺も…初めてミラン兵長に励まされた日からずっと好きでした」
想いを込めて気持ちを口にする。
「ラウル…」
「冗談とかじゃないですよね?」
ここでやっぱり冗談だと言われたら、絶対に泣く自信がある。
そんな俺にミラン兵長が朗らかに笑った。
「可愛いな。大丈夫。冗談でこんなことを言えるほど器用じゃないんだ」
そう言ってそっと唇が重ねられて、段々深くなっていくキスに酔わされる。
(メチャクチャ気持ちいい…!)
閨指導は侯爵家で受けたけど、相手は未亡人の女性だったし、キスはあんまり好きじゃないっていう人だったから、軽いキスだけで濃厚なキスはしたことがなかった。
まさかこんなに気持ちいいなんてとうっとりしてしまう。
「ミラン兵長…。その、俺…。は、初めてなので、優しく抱いてください」
とってもいい雰囲気だし、恥ずかしいけどミラン兵長にならいつ抱かれてもいいからとそう口にした。
なのにどうやらミラン兵長の思っていた展開とは違ったらしく、『いきなり抱いていいのか?!』と驚かれた。
恋人になってくれと言われたから、当然この後そうなってもおかしくはないと思っていたけど、ダメだったんだろうか?
恋人なんて作ったことがないから全くわからない。
どうしたらいいんだろう?
「すみません。恋人とか作ったことがなくてわからないんです。その…色々教えてもらっていいですか?」
「~~~~っ!!お前…。わかった。ちょっと今から俺の部屋に来い」
「え?」
「そこでこれからの事をちゃんと話し合おう。それと…お前さえ良ければ一緒に住まないか?」
「…え?」
「嫌か?」
「いえ。凄く…すごく嬉しいです」
ミラン兵長と一緒に住む。
それは一日中一緒に居られるということじゃないだろうか?
嬉し過ぎて頬が上気してしまう。
まるで夢のようだ。
「すぐ荷物を纏めます!」
「ちょっ、待て待て待て?!お前が俺の事を大好きなのはよくわかった!荷物は明日以降でいいから、取り敢えず着替えだけ持って来い!」
「え?は、はいっ」
よくわからないけど、浮かれ過ぎてしまったらしい。
呆れられていないだろうか?
ただでさえ一回りも下なんだから、子供っぽいと思われないように気をつけないと。
それからミラン兵長の部屋に行って、ソワソワしながらソファへと腰かける。
「ほら。取り敢えずこれでも飲んで落ち着け」
そう言いながら差し出してくれたのは温かいココアだ。
完全に子供扱いされている。
ちょっと悲しい。
でもココアに罪はないし、割と好きだからちゃんといただこう。
「ん…美味しい」
甘さ控えめで凄く美味しい。
「落ち着いたか?」
「……はい」
ミラン兵長と一緒に居ると凄くホッとする。
「さっき一緒に住むって言ったが、ここは独身寮みたいなもんだから、二人で住むなら引越さないとダメだ。それについてはまた条件を絞って決めよう」
「はい」
なるほど。ここに住むわけじゃないから止めたのか。
確かにそれは先走り過ぎだった。
「それと、お前と恋人同士になれたのは嬉しいし、抱いていいと言うなら毎日でも抱きたい。でもな?それ以外の時間もお前と一緒に色んな恋人らしいことをしたいと思っているんだ。お前のことももっと知っていきたいし、俺のことも知っていってもらいたい。そう思ったから、一緒に住まないかと誘ったんだと覚えていてほしい」
(ミラン兵長!キリッとした顔でそんな事を言われたら惚れ直してしまうのでやめてください!)
好き過ぎて心臓が痛い。
どうしてこんなにカッコいい人がこれまで結婚もせずいられたんだろう?
とても信じられない。
「ミラン兵長…心臓が持ちそうにないので、これ以上惚れさせないでください」
「ラウル…そんな可愛い顔をされたら襲いたくなるから勘弁してくれ」
そう言われて顔を上げると、顔を赤くしながら何かに耐えるような顔をするミラン兵長と目があった。
その姿は俺に本当に発情してくれているようで、我慢なんてしてくれなくてもいいのにと思った時には自分から抱き着いて唇を重ねていた。
ベッドのある場所へと移動して、もどかしく服を脱がせ合いもつれるように倒れ込む。
俺を求めるように熱く見つめるミラン兵長に否応なく胸がバクバクと弾んでしまう。
「兵長…早く…」
抱いてほしい。
そう口にしたらキスで一瞬口を塞がれて、『ミランと呼べ』と甘く言い聞かされた。
カッコ良すぎて胸がキュンキュンする。
「んっ…ミラン…」
そう呼ぶといい子だと言うように優しくキスをして、今度は胸の方へと体をずらし、捏ねたり舐めたり甘噛みしたりと俺を味わうように虐めてくる。
恥ずかしい。
でも腰がムズムズして、もっとして欲しくなった。
「初めてだって言ったよな?」
その言葉に素直に頷くと、嬉しそうにしながら『全部俺が教えてやる』と言って笑ってくれた。
とは言え一応女性相手に対して閨指導は受けている身だ。
体位とかはしっかり座学でも覚え込んでるし、教わったものを思い出し、受け手側に回るだけでいいはず。
(えっと…どうしたらいいんだったっけ?)
『花嫁が不安そうにしていたら、リラックスさせるためにも優しく微笑んで、優しくするよと言いながら軽くキスをするんです』
つまり?
「や、優しくしてくださいね?」
(これでお任せでいいって事だよな?)
恥ずかしいけど笑顔でちゃんと言ったし、これで正解のはず。
そう思ったら優しいキスが降ってきた。
やった!
『次は前戯です。ここをおざなりにしたら仮面夫婦に近づくので気をつけてください。よろしいですか?しっかりじっくりやるんですよ?手抜きは許されません!』
つまり、時間が掛かるから大変って事だ。
ミラン兵長に一方的にそんな事をさせるのもなんだか申し訳ない。
俺にもできる事があればいいんだけど…。
「んっ…ミランっ」
「なんだ?」
「な、慣らすのに時間が掛かるなら、えっと…その間、俺…口でシましょうか?我慢するのも辛いでしょうし…その、初めてで下手クソだとは思いますけど、もし…よ、よかったら…」
頑張って言うけど、ちゃんと伝わってるだろうか?
ミラン兵長が固まってる。
(やっぱりもっと直接的に言うべきだったのかも?!)
「く、口で慰めさせてください!」
思い切ってそこまで言い切ったら、目をギラギラさせたミラン兵長に怖い笑みを向けられて、優しくも丁寧な手つきで後ろをグチュグチュ解されながら、閨指導を侯爵家で受けた話やその内容なんかを軒並み白状させられていた。
流石ベテラン兵長なだけあって聴取が上手い。
「やっ!も、いやぁ…!ミランっ、ゴメンなさいっ!もう全部言ったっ、から、許してっ!」
「本当に全部吐いたか?隠してたらお仕置きだぞ?寸止め地獄味わいたくなかったらちゃんと吐け」
「吐きました!もう隠してませんっ!だから許してっ、くださいっ」
「よし。わかった」
「うぅ…ミランっ…」
許してもらえてホッとして抱き着いたら、ヨシヨシと宥めるように背を撫でられる。
「すまんな。誰がどこまで教えたのかと嫉妬した」
(嫉妬?!)
それだけ好きでいてくれているんだろうか?
もしそうなら好きなだけ嫉妬をぶつけてほしい。
「んっ…ミラン。嫉妬してもらえて嬉しいです。早くここに挿れて、いっぱい気持ちをぶつけてください」
「だからっ、お前はいちいち言う事がエロ過ぎだ!閨指導の女は一体お前に何を仕込んでんだ?!」
「こ、これは別に教わってないです!そもそも教わったのは女性の抱き方だけですし!お、俺がミランと早く繋がりたくて…いっぱい気持ちをぶつけてもらえたら嬉しいなって…っ、そう思っただけで…!」
「~~~~っ!まさかの素でそれか?!もうわかったから、ちょっと黙ってろ!これ以上煽られたらたまらん!」
しっかり解れた後ろに怒張が添えられ、気持ちを落ち着かせるように数度深呼吸したミラン兵長がゆっくりと腰を進め、俺の中へと入り込んでくる。
初めてなのにそれがミラン兵長のものだというだけで歓喜があふれて、その熱杭を自然と受け入れる事ができた。
「あ…あぅ…。ふぁあっ。お、おっき、ぃいっ…」
「ラウル。初めてのくせに、挿れられただけでそんな幸せそうなトロ顔するなよ。どれだけ俺が好きなんだ?」
「だって…ミランと、こうやって繋がれるなんて、夢みたいで…」
「本当に可愛い奴だな。嫉妬して悪かった。俺のをしゃぶるのはまた今度な?今日はいっぱい気持ちよくしてやる。約束だ」
そこからはもう本当に色々初体験で、ミラン兵長の腕の中で喘ぎまくり、宣言通りいっぱい気持ちいい事を教え込まれた。
「アッアッ!それ、好きぃいっ!」
前立腺をグリグリ突いたり擦られたりして虐められるのも、
「奥っ、疼いてるから、もっとしてぇっ…!」
焦らしに焦らされたところでおねだりしたら、奥にいっぱいもらえるのも、全部気持ちよくて夢中になって腰を揺らした。
大きな身体に包まれながら揺さぶられると安心感が半端なくて、もっと可愛がってほしいと何度もはしたなくねだってしまったけど、そんな我儘も全部受け入れてもらえて『お前本当に…っ、煽り過ぎだ!抱き潰されたいのか?!』と言いつつも呆れる事なく満足させてくれたミラン兵長に更にメロメロになった。
毎日抱き潰してくれたらいいのに。
「好きです。ミラン兵長」
「んんっ。俺もだ。でも二人きりの時はちゃんとミランって呼ぶように」
「はい!」
朝ミラン兵長の腕の中で目を覚まし、夢じゃなかったと緩む頬を持ち上げもう一度気持ちを口に出したら、上長の顔じゃなく恋人の顔でそう言ってもらえて幸せな気持ちに満たされる。
ずっと一緒に居たい。
そう言ったら『俺もだ』と幸せそうに返されて…。
「取り敢えず、物件探すか」
割と本気が滲んだその言葉に、俺は全力で頷いた。
こうして嬉し恥ずかし同居物件を探すに至ったのだけど、それを知った第一部隊の皆には散々冷やかされることとなる。
「ミラン兵長、どれだけラウルを囲い込む気なんですか?」
「必死ですね。ハハハッ!」
「ラウルは俺も狙ってたのに持っていくんすから、ズルいっすよ!」
「煩い煩い!ラウルは俺にゾッコンだから余計なちょっかいは掛けるなよ?!わかったな!」
真っ赤になって皆に揶揄われてるミラン兵長は本当に皆から慕われてると思う。
そんなミラン兵長を俺も誰かに取られないように、これからも自分を磨いていけたらいいなと思いながら、今日も訓練に精を出したのだった。
****************
※余談ですが、ミラン兵長は部下達には慕われていますが、女性にはモテないタイプ。
「面倒見も良いし、良い人なんだけど…結婚はちょっとね」
「わかるわー。面倒見がいいだけに、結婚したら家に部下をしょっちゅう呼んで励ましたりしそうよね」
「そうそう。『まあ食え!』とか言いながら励ます姿が目に浮かぶわ。その料理を作るのが自分ってわかるだけにちょっとね…」
みたいに敬遠される感じです。
ちなみに部下達はミラン兵長を慕ってはいるけど、『プライベートでまで叱られたくない』とか『兵長は何でもできるし一人でも大丈夫!』とか思われてて、恋人にはちょっと…な雰囲気だったりするので、ラウルはちょっと特殊な奴だと思われてます。
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