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翌日の朝。
アリスは身支度を整えながら、マーティがやって来るのを待っていた。
昨晩、彼が
「早速明日の朝、アリスの両親に挨拶に行くよ。
まあ、もう顔見知りではあるけど、こういうことはきちんとしないとね」
と言ったものだから、アリスも一応、いつもよりも念入りに支度をしているのである。
新たな婚約の話を進めるよりも、まずは互いに現在の婚約を破棄する話し合いをすべきだ、などとは、これっぽっちも頭になかった。
「結局、相手はマーティになっちゃうのか……。
好みではないけど、仕方がないわね。
まあ、結婚相手が見つからないまま、婚期を逃すより、よほどましだわ」
口紅を塗り、鏡に微笑んで見せる。
「うん、可愛い」
そこにうつる自分の姿に満足して、アリスは時計を見上げた。
そして、首を傾げる。
「マーティったら、遅いわね。
まさか、こんな大切な日に寝坊でもしたんじゃないわよね」
時計の針が示す時刻は、約束よりもすでに15分ほど過ぎていた。
とはいえ、すぐに使用人がマーティの来訪を告げに来るだろう。
そう思って、髪にブラシをあてたり、窓の外に目を向けたりしていたのであるが。
そこから30分経っても、扉が叩かれることはなかった。
「……いったい、なにをしているのよ!」
とうとう1時間が過ぎ去ったところで、アリスは苛々と立ち上がった。
そっと部屋を出て、何気なく廊下の窓から出入口の辺りを見下ろしてみたものの、馬車は見えない。
もしやと思って、すれ違った使用人に手紙が届いていないか訊ねてみたものの、何も来ていないとの返事である。
これにはアリスも我慢の限界だった。
こちらから催促の手紙を書こうかとも思ったが、そんなことをしている間にも、自分が出向いてしまった方が早いと思い立った。
なにしろ身支度は十分すぎるほど整っているのだ。
早速使用人に馬車を準備させると、アリスはさっさと乗り込んで、マーティの家へと急がせた。
「私を待たせるなんて、何を考えているのかしら!
まったく、もう!」
アリスは身支度を整えながら、マーティがやって来るのを待っていた。
昨晩、彼が
「早速明日の朝、アリスの両親に挨拶に行くよ。
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新たな婚約の話を進めるよりも、まずは互いに現在の婚約を破棄する話し合いをすべきだ、などとは、これっぽっちも頭になかった。
「結局、相手はマーティになっちゃうのか……。
好みではないけど、仕方がないわね。
まあ、結婚相手が見つからないまま、婚期を逃すより、よほどましだわ」
口紅を塗り、鏡に微笑んで見せる。
「うん、可愛い」
そこにうつる自分の姿に満足して、アリスは時計を見上げた。
そして、首を傾げる。
「マーティったら、遅いわね。
まさか、こんな大切な日に寝坊でもしたんじゃないわよね」
時計の針が示す時刻は、約束よりもすでに15分ほど過ぎていた。
とはいえ、すぐに使用人がマーティの来訪を告げに来るだろう。
そう思って、髪にブラシをあてたり、窓の外に目を向けたりしていたのであるが。
そこから30分経っても、扉が叩かれることはなかった。
「……いったい、なにをしているのよ!」
とうとう1時間が過ぎ去ったところで、アリスは苛々と立ち上がった。
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もしやと思って、すれ違った使用人に手紙が届いていないか訊ねてみたものの、何も来ていないとの返事である。
これにはアリスも我慢の限界だった。
こちらから催促の手紙を書こうかとも思ったが、そんなことをしている間にも、自分が出向いてしまった方が早いと思い立った。
なにしろ身支度は十分すぎるほど整っているのだ。
早速使用人に馬車を準備させると、アリスはさっさと乗り込んで、マーティの家へと急がせた。
「私を待たせるなんて、何を考えているのかしら!
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