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異変
しおりを挟む書店は思ったより広く、優也はお目当ての漫画を探すのに手間取っていた。
いつもよりヒールのある靴が、大理石のような床を歩くたびカツカツと振動を与え、翔は何度も力を入れ直した。
何度ももう漏らしてしまった方が楽なのではないかと馬鹿な考えを起こしては、理性でかき消していた。
実際、書店内で歩き回ったのは10分も無かったが、翔には30分も1時間もあるように感じた。
ようやく会計を済ませ店を出る頃には、優也も翔の異変に気付いたようだった。
「翔?どうした具合悪い?それとも、やっぱ女装させたの怒ってる?」
優也は翔の顔を覗き込む。
その整った顔に、翔は弱かった。
「ちげぇよ」
ふいっ、と目を逸らしながら翔は言う。
限界が近づいてきて、涙目になる。
「おしっこ・・・漏れそうなんだよ」
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