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第四章
三十話 【考えたら負け!】
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戦闘を終えたクロは、何故か誇らしげだった。
(我のアドバイスあっての勝利だな!)
では、クロのアドバイスを振りかって見よう。
1、(奴に、火は効かん!)
2、(ベンゾウ引け! スワロの電撃が来る!)
3、(いいぞベンゾウ! 効いてるぞ!)
4、(ナイスコンビネーション! 行けるぞ!)
5、(ベンゾウ焦りすぎだ! よく見て行こう!)
6、(いいぞスワロ! 効いてる効いてる!)
7、(とどめだベンゾウ! 最後任せたぞ!)
クロのアドバイス?は、届いていなかった……
惣一郎達はパンダ達に「気にすんな!」っと軽いノリで言葉をかけ、魔石を取り出したベンゾウからそれを受け取ると、ムカデを収納し長老に別れの挨拶をする。
「お茶ご馳走さまでした。長老もお元気で!」
「私、ミーですが……」
そして、お茶をご馳走したのはターだった。
惣一郎達はツギートを目指し、また旅を続ける。
竹林を川まで戻り、川上を目指す。
小石だらけで歩きづらい道を、川を眺めながらのんびりと進む。
「所でこのムカデ、なんて魔獣なんだ?」
「「 むかで? 」」
答えを知る者はいなかった。
スワロも初めて見る魔獣だそうで、厄災の類か聞くと、足の数が六本じゃないと、雑な分別だった。
竹林の中の川は、徐々に川幅を狭めて行く。
10mはあった川幅も、今は半分程だった。
そのせいか流れは早そうで、泳ぐには危険な速さだった。
小石の上を歩き続けると、流石に足裏が痛み出す。
厚底のブーツでも買おうか悩んでいると、ベンゾウが急に川に飛び込む。
この流れの速さは危険だ!
「ベンゾウ!」
全然平気で泳いで戻ってくる…… 底がしれん。
魚を咥えていた猫娘は、メガネを拭きながらご主人様!っと魚をくれた。
生はちょっと……
まだたいして進んで無いが「魚を焼いて食うか」っと休憩する。
ベンゾウのメガネは新しかったので、水を弾いてなかった。
また撥水シートで拭いてあげよう。
ベンゾウとクロは、魚を取りに川に飛び込む。
惣一郎とスワロは大きめの石を並べると薪を出し、火をつけ網を置く。
その間、スワロが魚の処理をしてくれた。
内臓は抜く派です。
すぐにベンゾウが戻って来て、魚を二匹置くと、また川に飛び込む。
クロはまだ戻ってこなかった。
串に刺した魚を焼き始める。
のんびりまさに、惣一郎の好きなスローライフだった。
塩で食べた川魚は、想像以上に美味かった。
クロ、どんまい!
休憩を終え、また歩き出す。
休憩中に買った3人分のトレッキングブーツは、小石をものともせず旅を楽にしてくれた。
軽量でベンゾウも気に入ってくれた様だ。
歩きながらクロはもう濡れた体が乾いていたが、ベンゾウの服はまだ濡れている。
本人は気にもしていないが、生臭くなりそうなので、後ろからクリーンをかける。
ベンゾウは驚きながら「ありがとご主人様!」っと、礼を言う。
服はすっかり乾き、新品の様に綺麗だった。
このクリーン。
何を汚れと判断するのか? 今回は水も汚れと認識した様だ。
魔法をかける者の判断基準がいかされている様だが……
まぁ、本当に便利な魔法である。
一般的には傷の消毒など手の平サイズしか範囲は無いが、魔導書店でたまたまあった、この一点物のクリーンは、250万円以上の価値があった。
いや、覚える事がランダムなのでこの値段だが、確実に修得できるなら、2500万でも安いだろう。
数々の偶然が重なった結果に感謝する。
「謎が多いな~ 魔法……」
ふと、つぶやいた惣一郎の言葉に、スワロが「魔法ですから」っと返す。
深く考えたら、この世界をも否定する事になる。
陽が落ちるまで歩き、テントで休む。
(我のアドバイスあっての勝利だな!)
では、クロのアドバイスを振りかって見よう。
1、(奴に、火は効かん!)
2、(ベンゾウ引け! スワロの電撃が来る!)
3、(いいぞベンゾウ! 効いてるぞ!)
4、(ナイスコンビネーション! 行けるぞ!)
5、(ベンゾウ焦りすぎだ! よく見て行こう!)
6、(いいぞスワロ! 効いてる効いてる!)
7、(とどめだベンゾウ! 最後任せたぞ!)
クロのアドバイス?は、届いていなかった……
惣一郎達はパンダ達に「気にすんな!」っと軽いノリで言葉をかけ、魔石を取り出したベンゾウからそれを受け取ると、ムカデを収納し長老に別れの挨拶をする。
「お茶ご馳走さまでした。長老もお元気で!」
「私、ミーですが……」
そして、お茶をご馳走したのはターだった。
惣一郎達はツギートを目指し、また旅を続ける。
竹林を川まで戻り、川上を目指す。
小石だらけで歩きづらい道を、川を眺めながらのんびりと進む。
「所でこのムカデ、なんて魔獣なんだ?」
「「 むかで? 」」
答えを知る者はいなかった。
スワロも初めて見る魔獣だそうで、厄災の類か聞くと、足の数が六本じゃないと、雑な分別だった。
竹林の中の川は、徐々に川幅を狭めて行く。
10mはあった川幅も、今は半分程だった。
そのせいか流れは早そうで、泳ぐには危険な速さだった。
小石の上を歩き続けると、流石に足裏が痛み出す。
厚底のブーツでも買おうか悩んでいると、ベンゾウが急に川に飛び込む。
この流れの速さは危険だ!
「ベンゾウ!」
全然平気で泳いで戻ってくる…… 底がしれん。
魚を咥えていた猫娘は、メガネを拭きながらご主人様!っと魚をくれた。
生はちょっと……
まだたいして進んで無いが「魚を焼いて食うか」っと休憩する。
ベンゾウのメガネは新しかったので、水を弾いてなかった。
また撥水シートで拭いてあげよう。
ベンゾウとクロは、魚を取りに川に飛び込む。
惣一郎とスワロは大きめの石を並べると薪を出し、火をつけ網を置く。
その間、スワロが魚の処理をしてくれた。
内臓は抜く派です。
すぐにベンゾウが戻って来て、魚を二匹置くと、また川に飛び込む。
クロはまだ戻ってこなかった。
串に刺した魚を焼き始める。
のんびりまさに、惣一郎の好きなスローライフだった。
塩で食べた川魚は、想像以上に美味かった。
クロ、どんまい!
休憩を終え、また歩き出す。
休憩中に買った3人分のトレッキングブーツは、小石をものともせず旅を楽にしてくれた。
軽量でベンゾウも気に入ってくれた様だ。
歩きながらクロはもう濡れた体が乾いていたが、ベンゾウの服はまだ濡れている。
本人は気にもしていないが、生臭くなりそうなので、後ろからクリーンをかける。
ベンゾウは驚きながら「ありがとご主人様!」っと、礼を言う。
服はすっかり乾き、新品の様に綺麗だった。
このクリーン。
何を汚れと判断するのか? 今回は水も汚れと認識した様だ。
魔法をかける者の判断基準がいかされている様だが……
まぁ、本当に便利な魔法である。
一般的には傷の消毒など手の平サイズしか範囲は無いが、魔導書店でたまたまあった、この一点物のクリーンは、250万円以上の価値があった。
いや、覚える事がランダムなのでこの値段だが、確実に修得できるなら、2500万でも安いだろう。
数々の偶然が重なった結果に感謝する。
「謎が多いな~ 魔法……」
ふと、つぶやいた惣一郎の言葉に、スワロが「魔法ですから」っと返す。
深く考えたら、この世界をも否定する事になる。
陽が落ちるまで歩き、テントで休む。
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