異世界に転生したので婚約破棄してスローライフを楽しみます

ゆらぎ

文字の大きさ
12 / 12

12

しおりを挟む
「そういえばリーナはあの後体調は大丈夫だった?」
「うん、レンのおかげで何もなかったわ!」
「もう1人で湖の方には行かないようにしろよ?」
「大丈夫!もう魔法も使えるし1人でもあんなことにはならないわ!」
「、、そう言うことじゃないんだけどな、、」

レンはあまり腑に落ちている様子ではなかったが、1人での散歩も気に入っているのでむりやり話題を変えた。

「そういえばレンは今どんなことを勉強しているの?魔法学はどこまで進んだ?」
「アカデミー入学レベルまでは進んだよ」
「え?!もうそんな所まで行ってるの?」
「勉強を始めた時期も早かったからね、でも師匠にも才能があるって褒められているんだ」
得意そうに話すレンに年相応なところあるのかと思いつつ話を聞いた。

レンは魔法学以外にも勉強が相当進んでいるみたいだった。
まだ小さいのにこんなに勉強していると言うことは彼は高位貴族の子息で間違いないと思ったが、自分にはあまり関係のないことだったのでそこで考えることをやめた。

「アカデミーは完全能力主義な場所よね?私もレンと同じクラスになれる様に頑張らないと!」
「そうだな、まだ先のことだけど早く始めるに越したことはないからね」
「アカデミー入学、本当に楽しみだわ!、、早く大きくなりたいな」
「そんなに入学が楽しみなのか?」
「もちろん!だって学校で魔法を学べるのよ!すごく素敵じゃない?」
「まぁ、確かに、、、君が一緒だったら楽しそうだ」
「私もレンと毎日会えたら楽しいと思う!」

自分の思ったことを素直に伝えると、今度はレンが俯いてしまった。
耳が少し赤くなっているのがわかったが触れないことにした。
(これが大人な対応ってものだよね)
そんなことを呑気に考えていると、お父様との約束の時間が迫っていることに気がついた。
楽しい時間はいつもあっという間だ。

「もうこんな時間、、、、帰らなきゃ」
「そうか、じゃあ片付けよう」
「うん、またすぐ会える?」
「、、しばらくは会えないかもしれないんだ、これからは忙しくなりそうで」
「そう、、」

大人気もなくしばらくは会えないかもしれないという彼の言葉に落ち込んでしまった。
そんな自分の気持ちを察したのか、レンも無理に話しかけてはこなかった。
2人で静かに片付けをした。

「リーナ、数ヶ月は会えないかもしれないけど絶対また会えるよ」
「、、それってアカデミー入学の時?」
「、、、まさか!もっとすぐに会えるさ」
少しおかしそうにレンが言った。

いつもの様に途中まで送ってもらい、庭園の途中で別れの挨拶をした。
「しばらくは会えないと思うから、リーナも無理にここに来る必要はないよ」
「うん、わかったわ。でも、、いつまで?」
「その時が来たらきっとわかるよ」
「どう言う意味?」
「大丈夫、わかるさ。それまでお互いに勉強も魔法の練習も頑張ろう」
「、、、、わかった」
「それじゃあまたね」
「うん、さようなら」

レンの曖昧な答えが気に入らず、振り返らずにお父様との待ち合わせ場所に向かった。
後ろから楽しそうな声が聞こえた気がした。




_____きっとすぐ会えるさ、少し驚かせてしまうかもしれないけどね







「リーナ!待たせたかい?」
「お父様、お帰りなさい!私も今戻ってきたところですよ」
「今日も楽しめた様だね。だけどもう少しで謁見だから少し登城は控えようか」
「え、どうしてですか?」
「マナーの授業やドレスも作らなきゃいけないだろ?まぁ、マナーの方は問題ないと思うが何かと忙しくなるからね」
「、、そうですか、わかりました」
「謁見が終わって落ち着いたらまたいつでも連れてきてあげるさ」
「約束ですよ!」
「あぁ、もちろん」

それからはお父様の言う通り忙しい日々が続いた。
マナーや挨拶の授業は大変ではなかったが、ドレスがとにかく大変だった。
自分が気に入っても、両親が気に入らないことが多かったのだ。

「「もっとうちの娘を輝かせるドレスがあるはずよ/だ!」」
永遠とこの繰り返しで最終的には両親の着せ替え人形と化していた。

何日も何時間もかけて決めたドレスは時間をかけただけありとてもきれいだった。
両親のことなのでピンクのふりふりでいかにもお姫様のようなドレスを選ぶと思っていたが自分の予想に反してとても綺麗な水色のドレスだった。
肩には小さな蝶の飾りが散りばめられていて胸元と裾は綺麗な花のレースがついていた。
ドレスは基本的にシフォン生地でつくられていて角度を変えて見るとラメが散りばめてあり幻想的な雰囲気だった。

「きゃーーー!!なんて可愛いの!」
「まるで空の妖精さんだ!可愛すぎるぞ!」
「素敵ですお嬢様!」
「可愛すぎて誘拐されてしまうのではないのですか、、、?」

いつもの様に周りが騒がしいが、今日は仕方ないと思えた。
仕方ないと思えるくらい、確かにこのドレスは自分によく似合っていた。
プラチナブロンドの髪が生えていて、目の色とも合っていた。
思わず鏡の中の自分に見惚れてしまった。

「なんだか謁見が楽しみになってきました」
「お父様も楽しみだ!今年の5歳でお前が1番可愛いからな!」
「まぁ、何を言っているの?この世で1番可愛いの間違いだわ!」
「、、しまった、許してくれ、私が間違えていたよ」
「わかってくれたらいいんですよ」

両親は今日も通常運転だ。
しかしこんなにも綺麗なドレスを着たのは生まれる前から考えても初めてだったので私もテンションが上がった。
もうすぐ来る王族への謁見が楽しみで仕方なくなった。

しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています

空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。 『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。 「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」 「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」 そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。 ◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)

なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた

たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。 女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。 そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。 夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。 だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……? ※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません…… ※他サイト様にも掲載始めました!

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!

クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。 ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。 しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。 ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。 そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。 国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。 樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...