7 / 38
7
しおりを挟む
王女はグリードを見ると、優しげに微笑んだ。
「我が娘、カナリアだ」嬉しそうに国王は紹介する。「娘がな、主を気に入っている。彼女は王太女だ。意味が分かるか? つまり次の女王だ。主は王家にはいれる。まずは騎士として名をあげよ。したら、爵位を渡す」
王女は顔を赤くして、グリードを見た。国王は嬉しそうであるが、グリードの気持ちは下がるばかりだ。「グリード」国王が真顔になる。
グリードが断ろうとすると、騎士がそれを察した。
「これは命令だ。貴様に拒否権はない」
四方を囲む騎士に睨まれる。グリードは彼が脅威だとは思っていない。それを騎士も感じているようで小さな声で言葉をつけたした。
「我々は貴様に勝てるとは思っていないが、我々に逆らえば反逆とみなす。反逆者の出身の村は国から消滅させられる」
まるで機械のように騎士は言う。
最悪だ。
グリードは表情を硬くし「わかりました」と承諾した。
民を脅しに使う国王を軽蔑した。
「騎士の位、お受けします」湧き出る全ての感情を封印して震える声で言った。
満足げに笑う国王が悪魔に見えた。彼こそ魔王のような気がした。
「近々、騎士叙任式が行われる。参加するように」国王は言いたい事を言うと去った。その後ろを王女がついて行く。彼女が去り際に笑顔を向けた。美しい微笑みのはずなのにグリードは魔女の笑いにしか見えなかった。
グリードは深く息をついて、頭を下げた。「はい。陛下」
国王らがいなくなるとグリードは窓の外を見つめ、魔王の城がある方向を見る。
魔王ルーシアが遠隔透視魔法のかかった水晶でグリードの様子を見る。
「ふーん」
当分来ない事を確認する。
「本当に良いのですか?」レッドが後から覗き込む。
「人間は人間同士仲良くすると良い」ルーシアは、静かに言う。「俺と来ても良いことはない。俺は……。家族か大切だ。奴は勇者、人間を救う」
レッドは少し考え「大丈夫です。グリードはルーシア様を獲りますよ」
自信満々に答えるレッドにルーシアは首を傾げる。
「我が娘、カナリアだ」嬉しそうに国王は紹介する。「娘がな、主を気に入っている。彼女は王太女だ。意味が分かるか? つまり次の女王だ。主は王家にはいれる。まずは騎士として名をあげよ。したら、爵位を渡す」
王女は顔を赤くして、グリードを見た。国王は嬉しそうであるが、グリードの気持ちは下がるばかりだ。「グリード」国王が真顔になる。
グリードが断ろうとすると、騎士がそれを察した。
「これは命令だ。貴様に拒否権はない」
四方を囲む騎士に睨まれる。グリードは彼が脅威だとは思っていない。それを騎士も感じているようで小さな声で言葉をつけたした。
「我々は貴様に勝てるとは思っていないが、我々に逆らえば反逆とみなす。反逆者の出身の村は国から消滅させられる」
まるで機械のように騎士は言う。
最悪だ。
グリードは表情を硬くし「わかりました」と承諾した。
民を脅しに使う国王を軽蔑した。
「騎士の位、お受けします」湧き出る全ての感情を封印して震える声で言った。
満足げに笑う国王が悪魔に見えた。彼こそ魔王のような気がした。
「近々、騎士叙任式が行われる。参加するように」国王は言いたい事を言うと去った。その後ろを王女がついて行く。彼女が去り際に笑顔を向けた。美しい微笑みのはずなのにグリードは魔女の笑いにしか見えなかった。
グリードは深く息をついて、頭を下げた。「はい。陛下」
国王らがいなくなるとグリードは窓の外を見つめ、魔王の城がある方向を見る。
魔王ルーシアが遠隔透視魔法のかかった水晶でグリードの様子を見る。
「ふーん」
当分来ない事を確認する。
「本当に良いのですか?」レッドが後から覗き込む。
「人間は人間同士仲良くすると良い」ルーシアは、静かに言う。「俺と来ても良いことはない。俺は……。家族か大切だ。奴は勇者、人間を救う」
レッドは少し考え「大丈夫です。グリードはルーシア様を獲りますよ」
自信満々に答えるレッドにルーシアは首を傾げる。
0
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~
双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。
なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。
※小説家になろうでも掲載中。
※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる