【完結】愛しの魔王様~魔王(依存・執着)×勇者(積極的わんこ)~

黒夜須(くろやす)

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王子は穏やかに微笑む。「『魔王討伐』ですね。」
「本格的に動く」王女は楽しそうに話「だから、グリードを採用した。コレの実力は本物だ。ただのお気に入りだけで側におかない」
『魔王討伐会議』で決まった事だと王女は説明する。騎士団一番隊を中心にして作戦が組まれている。団長とグリードが先発で魔王城に乗り込む。
「グリードはともかく」王子は驚き「団長も先発ですか」と聞いた。
「長年勤め、捨てるには惜しいのですが本人が志願しました」女王は残念そうに言う。
魔王城に乗り込み、生きて帰ったのは過去にグリードだけしかいないため向かう人間は死を覚悟する。
団長も同様だ。

王子が帰ると、護衛任務は終了となった。王女を見送ると、団長と庭園を散歩した。
「お膳立てはした。決めるのはグリードだ」団長は強く言う。「何を選んでも構わないが……」
グリードが騎士になる事を強要された時、ならないなら村を破壊すると言う話があった。今回も魔王の討伐を拒否するなら同じように脅される事は想定できる。
「魔王選ぶなら覚悟しろよ。民を選ぶなら私と同じ道だな」
団長と言わんとする事はわかる。魔王を選ぶなら、民を捨てなくてはならない。民を守るなら、おそらく王女の相手をする必要性が出て来る上に魔王にもう会えない。

魔王様……。

胸が苦しくなった。

少し間をおき、心を整える。「僕は……」強い決意の表情をする。

「魔王様を選びます」声を低くして「でも、民も守りたい。どうすれば……?」

魔王を選ぶと言ったものの、民を見捨てる事はできない。葛藤し涙が出て来る。
「魔王様を愛し、民も救う方法があるはず」と根拠がないまま口にする。
「二兎追うものは一兎も得ず 」と言うと団長は眉を下げて、挨拶をすると部屋に戻った。
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