家族の一員では無いみたいなので、伯父さんに助けを求めたら王女になりました

みちこ

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 クラス表が載ってる掲示板の前に着くと、沢山の人でごった返していた

「沢山居て全然見えないね」

「すぐに人が減るわよ」

「アンリとシルビアは待ってるか?俺達が代わりに見てくるよ。こんなに人が居たら危ないからな」

 エリックお兄様は優しいな

 確かにこの人混みの中に入る勇気はない

 お願いしようかなって思い、アンリお姉様の顔を見るとアンリお姉様も同じ気持ちみたいだった

「シルビア様!!アンリ様!!」

 名前を呼ばれて後ろを向くと、ウィリアムお兄様の婚約者であるシャノン様がこちらに走って来ていた

「シャノン………、淑女がそんなに走るのは端ないわよ」

「あっ!?ごめんなさい。シルビア様とアンリ様が居るのに気が付いたら嬉しくて」

「俺と会えたのは嬉しくないのか?」

 私とアンリお姉様しか見えてないシャノン様に、ウィリアムお兄様は複雑そうな顔をしていた

「あっ!!ウィリアム様達も居たんですね。おはようございます」

 シャノン様は相変わらずだな~

 二年間でアンリお姉様の側近候補である、シャノン様たちととても仲良くなったと思う

 特にシャノン様は、カトリーヌお母様の娘である私を特別に思ってくれている

「シャノン嬢のお陰で掲示板までの道が空いたね」

 周りを見るとエリックお兄様の言う通りで、掲示板の前には空間が出来ていた

「あれだけ大きい声で俺達の名前を言ったら、王族が居るって周りにバレるだろうな。学園では身分は関係ないって言われてるけど、貴族しか居ないからこそ俺たちに気を遣うよな」

 ウィリアムお兄様が呆れたように言う

 確かに学園では、身分を考えないで沢山の人と関わることを推奨されている

 だけど一歩学園の外を出たら、学園のルール何て関係ないのよね

 王太子であるエリックお兄様に嫌われたら、この国で暮していくのは難しいから気を遣うわよね

「私達はどうしたら良いんでしょうか?堂々と見に行くのは何か性格が悪い気がするんですけど?」

「うーん、私達がここを離れないと周りも気を遣うでしょうから、さっさと見てここを離れるのが正解かしら?」

「そうだな」

 エリックお兄様が1番に歩き出し、私達はその後を着いて行くことにした

 周りから注目されてて、皆の視線が私達に集まるのがわかりちょっと恐怖を感じてしまい、アンリお姉様の腕に縋るように抱きつく

「どうしたの?」

「何でもない」

「そう?」

 アンリお姉様は不思議そうにしてるけど、私の手を無理やり離したりせずそのままにしてくれた

 掲示板の前に着くと沢山の名前があり、自分の名前を探す前からげんなりしてしまった

「自分のクラスを探すだけでも時間が掛かるんだよな。俺はAクラスを見るから他のクラスを見てくれ。手分けして見たほうが効率がいい。メリル兄妹のクラスも確認してくれ。王族とは同じクラスにならないようにしてくれてるみたいだけど、何処のクラスに居るのかは知っていたほうが良いからな」

 エリックお兄様の提案でエリックお兄様はAクラス、ウィリアムお兄様はBクラス、アンリお姉様はCクラス、私はDクラス、セドリック様はEクラス、シャノン様がFクラス、早く終わった人がGクラスも見ることになった

 私は見逃さないようにDクラスの名簿を慎重にみていく

 ニコル様とシャルル様の名前がある

 あっ!!

 アンリお姉様の名前もある

 アンリお姉様とシャルル様は同じクラスなのね

 アンリお姉様に知らせたら喜びそう

 他は親しい人はDクラスには居ないみたいね。

 お茶会でちょっとだけ話したことがあるって人は数人居るけど、そこまで親しい人ではないから今は気にしないでいいかな?

「見終わったか?」

「終わったわ」

「うん」

「うん」

「終わってます」  

「ちょっと待ってください」

 シャノン様以外は終わったみたいね

 シャノン様はGクラスの前に居るから2クラス分を見てるみたいね

「終わりました!!」

「早いな。シャノン嬢Gクラスも見てくれてありがとう」

「いえいえ」

 エリックお兄様に褒められたシャノン様は恥ずかしそうにしている

 それを見たウィリアムお兄様はシャノン様の腕を引っ張り、自分の後ろにシャノン様を隠す

 ヤキモチかな?

「ウィリアムからシャノン嬢を奪ったりなんかしないよ。自分が見たクラス表を発表しよう。Aクラスにはシルビアとセドリック殿と私だったよ」

 エリックお兄様とセドリック様が同じクラスなんだ

 エリックお兄様が同じクラスで安心したかも

「いいな~、俺もシルビアと同じクラスが良かった。Bクラスには居なかったぞ」

「次は私ね。Cクラスにはシャノンの名前があったわよ」

「次は私ですね。Dクラスにはアンリお姉様の名前がありました。アンリお姉様とシャルル様は同じクラスでしたよ。アンリお姉様良かったですね」

「Eクラスにはウィリアムの名前があったよ」

「次は私ですね。Fには誰も居ませんでした。Gクラスにメリル兄妹の名前がありましたわ」

 兄妹で同じクラス何て珍しいわね

 私達みたいに兄弟が多いならあり得るけど、2人兄妹なら滅多に同じクラスにならないと思うけど?

「学園側も気を遣ってくれたみたいだね。メリル兄妹とシルビアのクラスがこんなに離れてたら、関わることは滅多に無いだろうね。AクラスとGクラスなら合同授業でも一緒にならないから」

 そうなんだ

 学園側が気を遣ったのか、パパが学園に指示を出したのかどちらなのかな?
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