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しおりを挟むエルガー家の人達が待ってる応接室の近くに着くと、お母様が応接室の前に立ってるのが分かった。
「凄いわね。今日の主役って一応は私とエルガー家の次男ですわよね?」
真っ赤なドレスに大きい宝石が付いたアクセサリーをつけてるのがちょっと離れてても見える。
お母様の姿が見えると、エミリーがお母様に駆け寄り腕に抱きつく。
「今日のお母様も素敵!!そのネックレスってつい最近に買った物だよね?お母様に似合ってるわ!!」
「エミリーも可愛いわよ~。メアリーは何故そんなに地味な格好をしてますの?今日は貴女の縁談ですのよ」
お前らが散財するから、私は安物で地味なドレスしか買えないのよ!!
その大きい宝石が付いてるネックレスだけでも、子爵家が5年間は働かずに暮らせる値段になるはずよ!!
いい加減にして欲しいわ。
借金してないわよね?
我が家に後どれぐらいお金が残ってるのか聞くのが怖いわ。
「お喋りはそのぐらいにしなさい。エルガー家の人達をこれ以上待たせてはいけない」
「は~~い」
お父様が応接室のドア開けると、中にいたエルガー家の視線がこちらに向く。
エルガー伯爵夫人はお母様を見てから不愉快そうに顔を歪める。
普通に考えてお母様の装いは非常識よね。
エルガー伯爵夫人は脇役として意識してるみたいで、シンプルなドレスとシンプルなアクセサリーで統一されている。
お母様より地味なはずなのに、エルガー伯爵夫人のほうが気品があり格上なのがよくわかる。
「お待たせしてしまい申し訳ありません」
「気にしないでください。我々が予定より早く来てしまっただけですから」
ご両親は真面目そうなのに何で息子がダメ男になったのかしら?
長男も真面目で次男とは真逆みたいなのよね。
「ではお互いに自己紹介から始めましょうか」
「そうですね。エルガー伯爵当主のブライアンです。こっちが妻のアンジェリカと息子のミカエルです」
エルガー伯爵当主の紹介と同時にお二人も頭を下げる。
「本日は我が家まで来ていただきありがとうございます。シルフォード子爵当主のリカルドです。妻のミレイユと娘のメアリーとエミリーです」
お父様の紹介と同時に私達も頭を下げる。
「それでは婚約について詳しく決めていこう。そちらの希望は息子の評判を考えたら当然の権利だ」
お父様はちゃんとエルガー家に伝えてくれたのね。
送る時に手紙を確認してないからちょっと不安だったけど良かったわ。
「詳しい内容は私たちで決めるから、メアリーはミカエル殿と庭園を案内してやりなさい。今まで交流がなかったのだから、仲良くなるいい機会だろ」
「私も行きたい!!未来のお義兄様と私も仲良くなりたいもん。ずっとお兄ちゃんって存在に憧れてたの!!それに親族になるなら私も仲良くしたほうが良いでしょ?」
そうなるわよね。
エミリーが大人しくし引き下がるわけがない。
それにここに残っても、エミリーからしたら詰まらない大人の話し合いを聞くだけだから、話し合いに関係ないエミリーが残るわけないわよね。
「エミリー、今回は遠慮しなさい。今日はメアリーとミカエル殿の初顔合わせで大事な日なんだ。ミカエル殿と仲良くなる機会は何時でもあるから、今回だけは2人にしてあげてほしい」
流石のお父様も今回は必死ね。
何時もならエミリーの好きにさせるけど、流石に今好きにさせるのは違うって分かってるみたいで、エルガー家の人達に非常識な姿を見せないようにしてるのがわかる。
今回の縁談が無くなったら、大金が入って来ないものね。
お父様のことだから、この縁談が上手くいくって思って、すでに大金を使ってる気がする。
「ありがたい提案ですけど、その話し合いに私達も参加させてください」
「私は構わないけど、たぶんメアリー嬢達には退屈だと思うぞ?」
「私達の婚約についての決め事ですから、勝手に決められるより私達も意見を言ったほうが良いと思うんです。参加したら後から聞いてなかったとか、知らないって言い訳は出来ませんから、お互いの為にもそのほうが良いはずです」
絶対に聞いてないとか、知らなかったなんて言い訳はさせないわ。
不誠実な男なら知らなかったって言い逃れされそうですしね。
ミカエル様が帰ってきたら困るエルガー家からしても、知らなかったみたいだから1回だけ許してあげて欲しいとか、言いそうな気もしますしね。
普通ならありえない話だけど、こんな風に育ったって事は息子を甘やかしてたってことよね?
なら普段は真面目で頼り甲斐がある人達でも、息子のことになったらダメ親なのかもしれないもの。
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