そんなに私の婚約者が欲しいならあげるわ。その代わり貴女の婚約者を貰うから

みちこ

文字の大きさ
25 / 43

23

しおりを挟む

 ミカエル様は堅苦しい話は苦手みたいで凄く嫌そうな顔をしている。

 どんなに嫌でも参加して貰うわ。

 普通に考えて、自分が居ないところで自分のことを勝手に決められるの嫌ではないのかしら?

 私なら絶対に嫌なんですけど?

 だってその場に居なかったら、自分に不利なことを決められてしまうかもしれないのよ?

「詰まらない話し合いはメアリーだけが参加すれば良いじゃない。私とミカエル様は庭園で交流を深めてるから」

「ミカエル様も参加してもらわないと困りますわ。私たちが決めた内容を後から反対されても面倒ですし、知らなかったと言って約束を破られるのも嫌ですから」

 明らかに面倒そうな顔をしてるわね。

 貴族なのにそんなに思ってることが顔に出るのは駄目でしょ。

 本当に伯爵令息なんですよね?

「立派なお嬢さんですね。息子にも見習ってほしいです」

「息子さんも堂々として立派ですよ!!婿に来てくれる日が待ち遠しいです」

 堂々とね~~~

 ものは言いようよね。

 良く言えば堂々としてる、悪く言えば態度が悪い。

 愛想よくしてるけど、所々で私達を馬鹿にしてる態度が見える。

 伯爵令息の自分が子爵家に婿に来るのが納得してなさそうよね。

 しかもお飾りの婿だから余計にでしょうね。

 仕事も任されない婿なんて、種馬扱いされてるようなものですものね。

「話し合いなんかより交流を深めるほうが大事でしょ?内容なんて何時でも聞けるんだよ?私とミカエル様は庭園で散歩してくるから!!メアリーだけ話し合いすればいいよ。ミカエル様は私と行きましょう?」

 エミリーはミカエル様に甘えるように腕に抱きつく。

 お父様とお母様は微笑ましそうに見てるけど、エルガー伯爵夫婦が怪訝そうに見てるの気がついてるのかしら?

 ミカエル様もデレデレした顔をしてるわね。

 相手は自分の婚約者の妹なのに馬鹿みたい。

 この人が相手ならすぐに浮気をしてくれそうね。

「はぁ~、こんなことを言いたくはないけど、エミリーとミカエル様が仲良くなる必要はないのよ?」

「メアリーはなんでそんな意地悪を言うの?いつも私が誰かと仲良くするのを邪魔するけど、そんなに私が嫌いなの?」

 邪魔をしてるのはお前じゃない!!

 私はエミリーのせいで気軽に友人を作れなくなった。

 私が友人を作ると、私の友人を奪うか、奪えなかったら私の悪評を流して、私と友人の仲を壊すんだから

 何も知らない人から見たら、私は妹を虐める意地悪な姉だと思うんでしょうね。

「私は間違ったことを言ってないわ。エミリーはいずれ結婚してこの家を出るのよ。結婚したら中々実家には帰れないわ」

 全員がそうではないけど、嫁いで来た嫁が実家に帰るのを嫌がる貴族も多い。

「そんな冷たい人にお父様たちが嫁がせるはずないもん!!今から不安にさせるなんて意地悪!!」

「お父様がどんな相手を選ぶかなんて知らないわ。でもお父様は貴女を高位貴族に嫁がせるつもりみたいだから、高位貴族は今でも古い考えの家が多いから、その可能性はあるんじゃないかしら?」

 お父様はマクミラン侯爵に嫁がせたいみたいだけど、絶対にそれはないから他の貴族に嫁ぐことになる。

 今も婚約者がいなくて、丁度いい年齢の息子がいる高位貴族だと、結構限られてくるわよね?

 今も婚約がいない高位貴族は、半数以上が外れの嫁ぎ先って言われてる家が多いのよね。

 没落寸前の家だったり、マザコンだったり、傲慢で高圧的だったり、乱暴ものだったりする。

「そんなに冷たいことを言わなくても良いんじゃないか?親族になるんだから、仲良くして悪いことはないと思うな」

 ミカエル様は今も甘えてくるエミリーを見ながら、デレデレしてエミリーを庇う。

 男は大きい胸が好きだから、あんなに押し付けられたら気分は良いでしょうね。

 私には大きい胸なんて無いですし。

「確かに親交を深めるのは大事ですわ。でもそれはこれからいくらでも時間がありますよね?今優先するのは、婚約に関する契約のほうじゃないですか?それにミカエル様が本当に親交を深める必要があるのは私と私の両親ですわ。妹が相手とは言え、婚約者が自分より妹を優先するのは良い気はしませんわ」

 これぐらいでいいかしら?

 私は親の前でちゃんと注意しましたし、もしもこれからもエミリーを優先するなら、ミカエル様が悪いってことになるわよね。

 婚約者がエミリーと関わるのは嫌って言ったのだから、エミリーなら嫌がらせのために近付くはず

 種を蒔いたから芽が出るのを待つだけ。



しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

いつまでも甘くないから

朝山みどり
恋愛
エリザベスは王宮で働く文官だ。ある日侯爵位を持つ上司から甥を紹介される。 結婚を前提として紹介であることは明白だった。 しかし、指輪を注文しようと街を歩いている時に友人と出会った。お茶を一緒に誘う友人、自慢しちゃえと思い了承したエリザベス。 この日から彼の様子が変わった。真相に気づいたエリザベスは穏やかに微笑んで二人を祝福する。 目を輝かせて喜んだ二人だったが、エリザベスの次の言葉を聞いた時・・・ 二人は正反対の反応をした。

ある王国の王室の物語

朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。 顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。 それから 「承知しました」とだけ言った。 ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。 それからバウンドケーキに手を伸ばした。 カクヨムで公開したものに手を入れたものです。

わたくしは、すでに離婚を告げました。撤回は致しません

絹乃
恋愛
ユリアーナは夫である伯爵のブレフトから、完全に無視されていた。ブレフトの愛人であるメイドからの嫌がらせも、むしろメイドの肩を持つ始末だ。生来のセンスの良さから、ユリアーナには調度品や服の見立ての依頼がひっきりなしに来る。その収入すらも、ブレフトは奪おうとする。ユリアーナの上品さ、審美眼、それらが何よりも価値あるものだと愚かなブレフトは気づかない。伯爵家という檻に閉じ込められたユリアーナを救ったのは、幼なじみのレオンだった。ユリアーナに離婚を告げられたブレフトは、ようやく妻が素晴らしい女性であったと気づく。けれど、もう遅かった。

エミリーと精霊

朝山みどり
恋愛
誰もが精霊と契約する国。エミリーの八歳の誕生日にやって来たのは、おもちゃのようなトカゲだった。 名門侯爵家の娘としてありえない恥。家族はエミリーをそう扱った。だからエミリーは居場所を得るために頑張った。役に立とうとした。

[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・

青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。 婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。 「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」 妹の言葉を肯定する家族達。 そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。 ※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。

手放してみたら、けっこう平気でした。

朝山みどり
恋愛
エリザ・シスレーは伯爵家の後継として、勉強、父の手伝いと努力していた。父の親戚の婚約者との仲も良好で、結婚する日を楽しみしていた。 そんなある日、父が急死してしまう。エリザは学院をやめて、領主の仕事に専念した。 だが、領主として努力するエリザを家族は理解してくれない。彼女は家族のなかで孤立していく。

「10歳の頃の想いなど熱病と同じ」と婚約者は言いました──さようなら【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王太子フリードリヒの婚約者として、幼い頃から王妃教育を受けてきたアメリア・エレファウント公爵令嬢。 誰もが羨む未来を約束された彼女の世界は、ある日突然1人の少女の登場によって揺らぎ始める。 無邪気な笑顔で距離を(意図的に)間違える編入生ベルティーユは、男爵の庶子で平民出身。 ベルティーユに出会ってから、悪い方へ変わっていくフリードリヒ。 「ベルが可哀想だろ」「たかがダンスくらい」と話が通じない。 アメリアの積み上げてきた7年の努力と誇りが崩れていく。 そしてフリードリヒを見限り、婚約解消を口にするが話は進まず、学園の卒業パーティーで断罪されてしまう……?! ⚠️ 本作は AI の生成した文章を一部に使っています

(完)貴女は私の全てを奪う妹のふりをする他人ですよね?

青空一夏
恋愛
公爵令嬢の私は婚約者の王太子殿下と優しい家族に、気の合う親友に囲まれ充実した生活を送っていた。それは完璧なバランスがとれた幸せな世界。 けれど、それは一人の女のせいで歪んだ世界になっていくのだった。なぜ私がこんな思いをしなければならないの? 中世ヨーロッパ風異世界。魔道具使用により現代文明のような便利さが普通仕様になっている異世界です。

処理中です...