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しおりを挟むエミリーとミカエル様は結局2人だけで庭園に向かってしまった。
エミリーならやると思ってたけど、ミカエル様もここまで酷いとは思わなかったわね。
自分の立場を分かってるのかしら?
ミカエル様を婿に欲しいなんて家は無いに等しいのに、婚約者の私を蔑ろにするなんて馬鹿としか思えないわ。
早くあの男と婚約破棄をしたいわね。
「息子がごめんなさいね。後でちゃんと謝らせるわ」
「愚息が済みません。こんな日まで身勝手な行動をするなんて」
子供のせいで親が謝らないといけないなんて、お二人を不憫に感じるけど、普段からお二人がどんな教育をしてるのか知らないから判断が難しいわね。
厳しく育ててもあんな風に育ってしまったなら、お二人に同情しますけど、もしも甘やかした結果があれなら自業自得になるわね。
「私どもの娘が誘ったことですのでお互い様です。娘のエミリーとミカエル殿が仲良くなり、私達とミカエル殿が仲良くなる切っ掛けになるかもしれませんから、今はそれを期待しましょう」
「そうですな………、そうなることを期待してます。メアリー嬢も申し訳ない。貴女からしたら良い気分じゃないだろ」
「そうですね。婚約者になる私よりも、私の妹を優先するのは疑問に思いますわ。元々2人が友人として仲良いならまだしも、2人も本日が初対面のはずですから」
私の言葉にお二人は気不味そうな顔をする。
ミカエル様が女好きなのは有名ですから、ご両親だってそれはわかってるはず、そんな息子が婚約者以外の女を優先するなんて、浮気をするかもしれない可能性が高い。
「お二人を責めるんじゃない。お二人は何も悪くないだろ」
「では本人達を責めろと?2人は自分達の行動の何が悪いのか全く理解してませんわ。もしも2人がこのまま恋人になったらどうするつもりですか?お父様はエミリーを跡取りには絶対にしないと言ってましたよね?」
「お客様の前で話すことではないだろ」
「知っていてもらう必要があるから話してるんです。もしも2人が恋人になって、結婚したいって言い始めたら、何も知らないエルガー家の人達は婚約を姉から妹に交代すれば良いって思うはずです」
私の気持ちを蔑ろにし過ぎではあるけど、普通に考えたら婚約者を姉から妹に代えるのはない話ではない。
特に私とエミリーは双子の姉妹だから、どちらが跡取りになっても本来なら構わないはず。
実際はエミリーには絶対に無理だと親が決めてるけど、外からみただけではわからないわよね。
「何故お前はそんなにエミリーに冷たくするんだ。エミリーはお前の妹なんだぞ」
「昔っから言ってるはずです。数分早く生まれただけで、何で私がエミリーに気を遣わないといけないのですか。私とエミリーは同い年です。本来ならエミリーだって私と同じ教育を受けるべきなのに、妹だからと言う理由で免除されていたのは、今でも納得出来てませんから」
「メアリー!!お客様の前で話すような内容ではない!!」
エルガー家の人達に色々とバラされて怒ったみたいね。
自分達がおかしいことをしてる自覚はあったのね。
無自覚でやってるのかと思ってたわ。
「エルガー家の人達と縁を結ぶなら、知ってもらう必要がありますわ。間違いを起こさないためにも、エルガー伯爵夫婦にミカエル様に忠告して貰う必要があるのですから」
「それはそうかも知れないが………、エミリーの汚点になるような話をするのは」
この話がエミリーの汚点になるって自覚があるなら、親としてそこを教育しなさいよ!!
何でもかんでも私に丸投げされても困るわ。
お父様達はエミリーを可愛がるけど、エミリーが問題を起こしたら全て私に丸投げしてきた。
エミリーの尻拭いはもう嫌なのよ。
あんな妹が居るってだけで笑い者になる。
どんなに私自身が頑張っていても、あの子が私の足を引っ張る。
「後から知られて詐欺だってなるより良いじゃないですか、エミリーはこの家を継ぐことはできません。それともお父様はミカエル様がエミリーを選んだら、エミリーを跡取りにするつもりですか?そして私を2人の部下にするつもりですか?」
「そういうつもりは…………」
無いとは言えないのね。
「私は絶対に嫌ですからね。私を裏切る相手をそばに置くつもりはありません。もしも2人が浮気をしたら、私がこの家を出るか、あの二人がこの家を出るかのどちらかです!!」
ここは譲らない。
お父様達はエミリーを見捨てることはできないわ。
だからそうなったら、私がこの家を出ることが出来る。
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