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しおりを挟むこのまま浮気してくれたほうが私からしたら有り難いけど、一応は牽制はしたほうが良いわよね?
ここで何も言わなかったら、私がミカエル様に興味がないのがバレてしまうでしょうし、そしたらエミリーもミカエル様に興味を無くしてしまう可能性がある。
「貴女は何がしたいの?堂々と略奪宣言?侯爵夫人になるつもりなのよね?姉の婚約者に手を出したら不味いことぐらい理解してるわよね?自分の人生を犠牲にしたいの?」
どんな反論してくるかしら?
ここには私しか居ないのだから、お得意の泣き真似も通用しないわよ。
学園までまだ距離もありますしね。
「略奪なんて!?そんな酷いことはしないもん!!ただミカエル様は生意気なメアリーより、素直な私のほうが好ましいって言ってくれてるだけだよ?メアリーも素直になったら愛されるよ」
イラッとするわね。
自分は愛されてるって自慢したのかしら?
上から目線で注意されるのが屈辱だわ。
あんな女好きに好かれたいとは思わないわ。
「私とミカエル様は政略結婚なんだから愛情は必要ないわ。とにかくこれ以上、ミカエル様に馴れ馴れしくしないでちょうだい。婚約者と自分の妹が噂になったら、貴女達だけの恥では終わらないのよ」
普通に考えたら、婚約者と妹が浮気なんてことが噂で広がったら、我が家とエルガー家の恥になる。
貴族はスキャンダルが大好きだから、こんなことが1人にでもバレたら、次の日には皆に知られることになるわ。
この子はそんな事も理解できないんでしょうけどね。
理解してても自分には関係ないって思ってそうね。
「ミカエル様を好きでも無いのに束縛するなんて酷い!!未来のお義兄様と親しくして何が悪いの?メアリーはミカエル様を私に奪われそうで怖いだけでしょ?私に奪われるかもしれないから、好きにならないようにしてるだけなんだよね?」
「私は誠実な人が好きなのよ。色んな女性と関係を持ったり、婚約者の妹に手を出そうとしてる男なんて軽蔑するだけよ」
「将来の夫を愛するつもりもないのに、浮気しないように束縛するなんて酷い。愛するつもりがないなら、自由にさせてあげるべきだよ」
尤もらしい事を言ってるけど、全てが態とらしいのよね。
「浮気をしてはいけないとは言ってないわ。相手を選ぶようには言ってますけどね。エミリーみたいに未婚の女性で、妊娠する可能性がある女性との浮気を反対してるだけよ」
「えっ?どういうこと?」
お父様の話を聞き流していたの?
ちゃんと説明されてるはずなんだけど。
「お父様から説明されているはずよ。ミカエル様が愛人として選んで良いのは、絶対に妊娠が出来ないように手術した女性だけです。もしも愛人にしたいものが居たら、絶対にその手術を受けさせるのが条件ですわ」
「そんなの可哀想!!ミカエル様とその恋人になる人にだって、子供を作る権利はあるでしょ」
何を言ってるの?
この子は貴族として育ったのに、貴族としての一般常識もないの?
「貴女は馬鹿なの?こんなの貴族なら当たり前のルールでしょ?最近はだいぶ緩くなったけど、政略結婚が今も多いから、愛人を持つことが当たり前で、愛人には避妊手術をさせるのは当たり前よ」
ミカエル様も難色を示してたけど、貴族なら当たり前じゃない。
貴族にとって愛人を作るのは当たり前だけど、愛人との間に子供は絶対に作らない。
そのために貴族女性は跡取りを産んでから、避妊手術をしてから愛人を作る。
今の時代は自分で婚約者を選ぶ権利が与えられるようになったけど、それでも政略結婚が完全に無くなったわけではないから、今でも暗黙のルールになってる避妊手術は続けられている。
「それを破ったらどうなるの?」
「婚約破棄になるわね。当たり前でしょ?こんな簡単な契約も守れない人と夫婦になるなんて絶対に無理ですもの」
「もしもメアリーとミカエル様の婚約が無くなって、私とミカエル様が婚約したら私が跡取りになれる?」
まだ跡取りになるのを諦めてなかったのね。
何でそんなに跡取りになりたいのかしら?
私はあんな貧乏で未来がない子爵家の跡取りなんてゴメンだわ。
こんなに跡取りになりたがってるんだから、お父様もエミリーを跡取りにすれば良いのに。
自分だって満足に当主として仕事が出来てないんだから、エミリーが跡取りになっても問題ないと思う。
領民は可哀想だとは思うけど、仕事が出来る人を雇って代理で任せれば良い。
昔のお父様みたいに代理人を雇えば良いのよ。
今のお父様は私に任せてますけどね。
最終確認を当主がすれば、代理人に任せても問題はないのよね。
信頼できる人を選ばないといけないけど、同じようなことをしてる人は少なくはない。
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