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部屋に戻りたいと思いながら2人の様子を見ているとお兄様がやってきた

「失礼します」

「ん?お前か何のようだ」

「メアリーを引き取りに来ました。メアリー、王太子様とイリナの邪魔をしてはいけないと父上達に言われてるだろ」

「メアリーは邪魔なんてしてないもん。王子様がメアリーとお話ししたいって言うからメアリーが相手したあげてるのよ。真面目なお姉様が相手よりも、私との方が王子様も楽しいのよ」

「エリック邪魔をするな。俺は今、メアリーとの話を楽しんでるんだ。連れていくならこの女を連れていけ。近くに居るだけで空気が悪くなる」

「あら?それはすみませんね。私も他にやりたいことがありますので失礼しますね。王太子様が次来たときも呼ばれるまで来ませんので安心してください」

王太子様がまだ何か言ってるけど無視してお兄様とその場を離れた。

メアリーは私よりも自分が選ばれたのが嬉しいのか、王太子様の腕に抱きつきながら私にどや顔していた。

あの子本当に7歳なのかしら?

まるで物語に出てくる略奪女みたい

「イリナ良かったのか?メアリーなら俺が無理やり連れ出しても良かったんだぞ?婚約者はお前なんだから王太子様と良好な関係を作らないといけないのに」

「別に良いのよ。メアリーと王太子様が良い関係になってくれたら好都合だから、お父様達は王妃になるのが私からメアリーに変わっても気にしないと思うわ。王様達は困るかもしれないけど私には関係ないわ。私と王太子様では上手くいくはず無いもの、王太子様は親に勝手に決められた婚約がどうしても気に入らないみたいですし」

私だって嫌なのにその可能性にも気づかないなんて、自分勝手にも程があるわ。

自分との婚約を嫌がる人が居るわけ無いとでも思ってるのかしら?

政略結婚なんだから相手から思い遣りがなかったら幻滅しかしないわよ。

「でもな~王妃様がイリナとの婚約解消させて、何も出来ないメアリーと婚約を認めるとは思わないけど」

「王太子様を溺愛してるから大丈夫じゃないかしら?王様になるから側室は持てるけど、私とメアリーを同時に娶ることは出来ないからメアリーと婚約するんじゃないかな?まぁそれで王太子から外されても私は知らないわ。王太子様を甘やかしてあんな風に育てた王妃様が悪いんだから」

「お前な~、外でそんな発言するなよ。下手したら処刑ものだぞ」

「そんなばかしないわよ」

早く婚約解消してくれないかな?

王妃にならないんだから王妃教育なんて無駄になるんだから

早く解放されたいわ
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