【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第一章 『秘められた異次元(シークレットディメンション)』への扉!

第13話 氷と炎の対決

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 決闘のスタジアムは、異様な空気に満ちていた。
普段は仕事をしている男達が一斉に群がり集まっているのだ。
応援と罵声のやかましさは半端ない。
オレも対戦相手も、どちらも会場に着いたばかりなので、身体を温めなければいけない。

真剣勝負とはいえ、戦いは試合形式となるため、お互いに自分の身体を動かすため必要があった。そのため、しばらく時間がかかる。

それでもオレと対戦相手が、スタジアムの遠い所から顔を合わせると、歓声が沸き上がる。その歓声に混じって、オレ達の知っている男の声が聞こえた気がした。
いや、本当に聞こえていたのだ。

 会場の観客に混じっていたのは、あのエルフ村で消えたオーガとリーダーエルフである。シルビアさんはその事に気が付き、険しい表情でオーガ達に近付いて行く。

シルビアさんは、エルフ村でオーガ達がいなくなってから、一週間ずっと彼らを捜してくれていたのだ。

しかし、オーガは無事なのに連絡もしてこずに、こんな場面での再会である。
シルビアさんは、相当に怒っていた。

「オーガさん、ここで何してるんですか?」

シルビアさんの珍しい怒りの表情に、オーガはたじろぐ。

「いや、その、あの……」

「無事だったのなら、連絡の一つくらいするものでしょう? 
どうしていままでしなかったんですか?」

「すいません、姉さん」

「私達はとっても心配したんですよ!」

オーガは、自分が悪いと思い、素直に謝る。
すると、オーガの隣にいたエルフのリーダーが叫び出した。

「いやーん、ダーリンの元カノかしら? 
振られたからって、そんなに怒り出すなんて、礼儀のなって無い人ね!」

「はあ? 誰が元カノですって? あなたはエルフ村で会ったリーダーの人よね。
確か、エルフのみんなから嫌われていた。
私も少しイライラしていたのよね、あなたの態度に!」

エルフの元リーダーは、シルビアさんを挑発する。
シルビアさんの怒りは上がって行く。

「フン! エルフ村で会った足手纏いのおばさんか……。
剣も魔法も出来ないくせに、戦場に首を突っ込んで来るんじゃないよ! 
あんたは良いかもしれないけどさ、男からしたらタダの迷惑なんだよ!」

シルビアさんも対抗して挑発にのる。
ドSは、相手を泣かすまで対抗するのが基本だ。
貶された場合、とことんまで追い詰める。

「あーん、誰が魔法も使えない屑だって? 
丁度良いわ、前哨戦といきましょうか? 
あなたとは、どっちが上か、白黒はっきりさせないと……」

「ハン! 怪我しないうちに帰りな、おばさん!」

シルビアさんとエルフのリーダーは、闘技場の中心へと出て行く。
オーガはおろおろして、二人の後に付いて行く。

「まずいべ……。エルフのリーダーは伊達じゃない。
このままでは、シルビアの姉さんがとんでもない事になるぞ!」

そう言いつつも、オーガは怖くて止めには来なかった。
闘技場の戦いの見える位置で、二人の戦いを見守る。



シルビアさんとエルフのリーダーは、闘技場の真ん中に立つ。
誰もが予想にもしなかったが、審判は状況を理解したのか、前哨戦という事で成立した。

観客達は、更に盛り上がる。
しかし、戦いのルールも、まだ決まっていない。
シルビアさんは、エルフのリーダーに尋ねる。

「そういえば、あなたの名前を訊いてなかったわね。
殺す気はないけど、手加減もしませんから……。
今のうちに教えておいた方が、お見舞いに行けて便利なんですけど……」

「へ―、勝つ気満々? こりゃあ、手加減しなくて済むね。
私の名前は、アビナだよ。せいぜい保険屋にでも泣き付いて、治療費もらうんだね! 
こっちは、このボディに傷一つ負う事はないから安心しな!」

二人が挑発し合っていると、審判が登場する。あの鍛冶屋のドワーフだ。

「あー、まあ、前哨戦という事で担当させてもらいます。
ルールは、どちらかが負けを認めるか、私の判断で勝負が付いたと判断した場合まで戦ってもらいます。良いですね?」

審判がそう言うと、シルビアさんは語る。

「私は魔法戦しかしません。女の子なんで!
剣や素手で戦うなんて野蛮な事をしたら、お嫁に行けなくなっちゃう♡」

アビナはそれを聞き、ルールを変える。

「そうね。私もファイタータイプじゃないし、泥臭い試合は嫌いだよ。
精神力が鍵を握る魔法戦で戦いましょう。素手だと、どう見ても私の勝ちだろうし……。ハンデだよ!」

「あら? 魔法戦なのは、あなたの身体を思っての事よ。
私、素手でもかなり強いんだけど?」

「嫁入り前の大切な身体なんでしょう? 
殴って行き遅れたと言われても困るし、私もこの美貌を、ちょっと恐い顔にしたくはないからね! ダーリンが脅えちゃうし♡」

二人の意見を聞き、審判は改めてルールを説明する。

「じゃあ、魔法戦限定で、威力が強い方の勝ちとします! 
怪我の無いようにして、戦ってください! 
万が一、傷付いて倒れた場合も、ある程度までは回復させることができますので……」

こうして、お互いのプライドを懸けた、シルビアさんとアビナの魔法戦が開始された。 先にアビナが攻撃を仕掛ける。

「先手必勝! 喰らえ、ファイヤー!」

巨大な火が、シルビアさんに襲い掛かる。
会場の温度が一気に上がり、危険な火球と容易に分かる。
直撃すれば、羊一頭があっという間にジンギスカンになっていることだろう。

(ここでは、魔法の強さを学園恋愛ドラマによって説明します。
どの程度の威力かは、あなたの恋愛経験によって決まります。
状況を想像してお楽しみください。

ちなみに、場面は学校の修学旅行です。
この火球は、学校で修学旅行に行く前のカップルが、学校内で熱々に手を繋いでいる時の熱さです)

シルビアさんは、アビナの魔法攻撃を受けていた。
想像を絶する熱々っぷりらしい。

(くっ、公衆の面前で堂々と手を繋ぐなんて。
このラブラブっぷりは、別れる気配は全くないという事かしら? 
見せ付けてくれるじゃない! 
でもね、男性は気のきく女の子が好きなのよ。
私の攻撃を喰らいなさい!)

アビナの火系の攻撃に対し、シルビアさんも魔法攻撃で応戦する。
巨大な氷の塊が、アビナの火球にぶち当たっていた。

「喰らえ、アイスノン!」

(夏の修学旅行中に、冷たい麦茶を持参して振る舞ってくれるような心地良い冷たさ。
しかも、グループ全員が飲めるように分量を調節している恐るべき威力!)

アビナの炎を突き抜け、シルビアさんの氷がヒットした。
威力は無くなっているものの、精神的なダメージを受ける。

(くう、なんて技なの……。
夏の旅行なんて、自販機で冷たい飲み物を買えばいいじゃない。
なのに、みんなの人気を一気に持って行かれた感は何? 
ダーリンもあの女の方にメロメロになっている。
私は、負けないわ!)

「くっそ、フレイムだ!」

アビナは負けずと、更に恐ろしい攻撃を繰り出して来る。
部屋一個分くらいある火炎がシルビアさんを襲い始めた。
真面に喰らえば、跡形もなく焼け死ぬであろう威力だ。

(この旅行は、バレンタインの日とかぶっていた。
そこで、アビナは特大の手作りチョコを、みんなの見ている前で彼氏に渡す。
それほどのラブラブな熱さ!)

吐き気を催すほどの、人を軽々と焼き尽くせるような火炎が、シルビアさんを襲う。

(きゃああ、普通は、下駄箱の中や机の中に入れるものなのに、直接手渡しですって! 
もう公認のカップルじゃないと出来ない芸当だわ! なんて恐ろしい攻撃なの。
でも、私は負けないわ! キャリアの違いを見せ付けてやる!)

シルビアさんも対抗するため、巨大な氷の壁を作り、防御する。

「フリーザバリア!」

(グループのみんなで、お楽しみ会をしている時に、手作りのチョコレートケーキを持って来るような抜け目の無さ。
みんなからどうやって作ったかを聞かれるほどの人気者に!)

アビナは、シルビアさんのバリアの硬さに驚愕する。

(チョコレートケーキですって? 
私の持って来たハート形のチョコがかすむほどの恐るべき防御壁。
ダーリンも、私のチョコを投げだすほどの威力だというの……。
うう、酷いわ……。落ちて、ハートが割れちゃった。
チョコレート勝負は、私の完敗みたいね。
これを破るには、私の全力しかないわ!)

アビナは最強最大の奥義を繰り出す。

「喰らいなさい、ボルケ―ノ!」

(旅行の昼休みに、彼氏に弁当を渡す。
その弁当には、特大のハートマークと好きという文字があしらわれており、しかもかなり美味しくできているお弁当だ。
一般の男性なら、このレベルの弁当をもらったら、惚れてしまうほどの威力!)

最大級の火炎攻撃により、シルビアさんのバリアを打ち破って来る。

(何? 熟練の夫婦でさえ、まれにしかできないこの技をこんな小娘が! 
この熱さは、異常としか言いようが無いわ。
きっと、朝早くからお母さんに教えてもらって、頑張って作ったのね。
指に絆創膏が張ってあるわ。
その努力は認めるわ! でも、勝つのは私よ!)

シルビアさんも最大最強の技で対抗する。

「これが私の最大の技よ。ブリザード!」

(学校の先生が、シルビアさん手作りの彼氏のお弁当を目当てに現れ、取りに来る。
そして、先生は禁断の一言を言う。
お前は良いな。いつもこんなうまい物食って、と……。
大抵の主婦でも、温めるだけのおかずを使っているのに、シルビアさんのお弁当は、いつもと変わらずに、すべて手料理で作られた豪勢な料理で作られたようなお弁当だったほどの熟練の極みだった)

巨大な吹雪により、辺り一帯がマイナス50度の世界と化す。
みんなが食べているマグロもこの冷凍の世界によって、保存されているのだ。
これにより、アビナの火炎攻撃さえも消え去ってしまう。

(そんな……。旅行に出かけたから、頑張ってすごい弁当を作ったと思ったのに、毎日の弁当が、この手料理のレベルですって? 
彼女は毎日こんなすごい物を作っているというの? 私の負けだわ……)

アビナは、シルビアさんの前に惜しくも破れ去った。
アビナは、魔法戦による精神のダメージを受け、地面に崩れ落ちた。
シルビアさんの強さを確認し、完敗を悟ったようだ。




アビナ

年齢 18歳 女 エルフ
職業: エルフ達のリーダー
称号: 恐ろしい巨乳
HP(体力): 70
MP(魔力): 100
攻撃力: 30 (武器により高くなる)
防御力: 30 (精神的強さ80)
スピード: 70 
知力: 100 (惚れた男には0になる)

得意技: 火炎系の魔法 その他の魔法(全ての魔法を使えるが、威力は弱い) 美女なのに怖い顔(男性と女性の能力を下げる) 家事全般を平均的にこなす

スタイル: B95・W60・H92
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