【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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第一章 『秘められた異次元(シークレットディメンション)』への扉!

第22話 敵の恐怖を打ち砕け!

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 オレ達は言われた通り最上階に行くと、長官が待ち構えていた。
しかし、顔は怒り気味だ。うまく交渉できるか不安になる。
真面目で厳しいおじさんだった為、少し戸惑う。

「異次元世界とは何かね? 面白い話のようだが、今は仕事中だ! 
今夜、ゆっくりと教えてくれ。
ここで待っているから、時間を空けておいてくれたまえ。
君達三人だけで来たまえ!」

こうして、半ば強制的にビルの外へと追い出された。
オレは仕方なく、紙に書かれている場所、高級旅館に行く事にした。

しかし、少し時間がある。そこで秋葉原へと向かう事にした。
ギンロウもあまり目立つことなく、コスプレの人と見てくれる。

いや、むしろギンロウは人気者のようだ。近付く人が写真を求めて来る。
微塵も狼男だとは考えていない。ギンロウは眼を輝かせている。

「世界中がこんな街なら良いのに……」

確かにそうだが、それはそれで問題だなとオレは感じる。
ギンロウはアニメイトでアニメのカレンダーを見ていると気が付いた。
突然騒ぎ出す。

「しまった! 明日は満月だ! 俺が凶暴になってしまうぞ! どうしよう?」

「まあ、この日本でリアル狼男になってしまったら、射殺される以外に道はないわ! 
檻に入れておかないと……」

シルビアさんは冷静に酷い事を言う。
だが、ギンロウを暴れさせないためには、そうする以外に方法がないのだ。

「まあ、檻の手配は動物園にでも行って、一日入れておくしかないな。
科学庁の長官にでもお願いして、檻を用意してもらおう!」

オレの意見により、問題は解決された。
こうして、夜になり、長官と待ち合わせをする。
だいたい時間通りに長官は現れた。

「すまないね。人に聞かれては困る話だから、こういう場をもうけさせてもらったよ。
さすがに、ここなら誰も本当の事とは思わないさ。さあ、中で話をいたしましょう!」

「あ、じゃあ、異次元世界の事は信じてくれるんですね?」

オレの何げない一言に、長官は慌てるようにして止める。
オレは思わず驚いた。

「しっ、君、声が大きい! 安全な所に着くまでは、絶対にその事は話さないように!」

長官のその行動がすでに危険なのではないか、とオレは感じたが……。
オレ達三人は料亭の良い席に座るように案内され、それに応じる。
オレも知らない場所でおどおどしていると、お茶や料理が運ばれて来た。

メインは魚料理のようだが、ギンロウは大丈夫だろうか? 
オレの心配をよそに、ギンロウは寿司をぱくぱくと食べていく。
ギンロウは魚アレルギーを忘れているのだろうか?

「おい、寿司は魚料理だぞ! 食べて大丈夫なのか?」

「ああ、これは海の魚だからね。川魚は嫌いだけど、海の魚は大好きだから……」

どうやら、ギンロウの魚アレルギーは、嫌いな物を食べないためのはったりのようだ。
みんなは好き嫌いしない様にしてね。立派な大人になれないからね。
こうして、料理が進んでいくと、長官が異次元の事について話し出した。
どうやら、オレ達の緊張がほぐれるのを待っていたのだろう。

「で、どうかね? 異次元世界に送った嵐山君には会ったのかね? 
ここ最近、連絡が来なくなったので心配していたのだが、病気で亡くなったのかな? 
そんな難しい仕事を押し付けたつもりはないのだが……」

オレは彼を思い出し、ちょっと言い難そうにした。
彼の行動は分からないが、会った時の様子を伝える。

「ああ、だいぶ元気でしたよ。
身体もよく訓練していましたし、戦闘に備えていたようです。
まあ、彼の軍隊は見ていませんけどね」

長官は驚いたように訊く。

「軍隊? 戦闘? 何の事だね? あの平和な国で戦争なんて起こるはずないだろ。
モンスターとも仲良くしている良い国じゃないか」

長官のその言葉を、シルビアさんが答える。

「はい、あなたが帰るまではそうだったのですが、一年ほど前に黄金に輝くドラゴンが現れて、国中を壊して暴れていったんです。
私が日本にいる時だったので、私や妹に被害は無かったのですが、村人の数人は被害に遭ったそうです。

そのため、嵐山さんが勇敢な日本人を連れて来て下さり、私の妹と共に旅だって行きました。私がこの国を守るために残っていると、このマモルさんが遅れて来たのです。
どうやら手違いで、私達の世界に来て下さったようですが、いろいろと助けてもらっています。
あの、嵐山さんと連絡できないというのはどうしてですか?」

「いや、向こうの電話やパソコンが壊れたのか、連絡が取れないんだよ。
黄金のドラゴンが出たなんて話は聞いた事がないし……。
嵐山君にも、ただの視察で異次元に行ってもらっただけだし、それほどの軍事設備は無いと思うのだが……」

「え? 彼はかなりの軍隊を連れて来ましたよ。
戦闘準備も万端ですし、訓練も受けているようでした。
てっきり日本の軍隊かと思ったのですが……」

「そうか。嵐山君を止めなければならないかもな。
彼は、僕と同期なのだが、とてつもないほど戦闘に入れ込んでいる。
それはもう戦争に行くかのような勢いだった。

おそらく戦闘訓練を積むうちに、実戦での戦いをしてみたくなったのだろう。
優秀な軍人にありがちな病気だよ。
戦時中ならば英雄と呼ばれる軍人も、平和な世の中では邪魔者扱いだ。

その境遇と戦闘をしたいという思いが悪く重なって、訓練された肉体を存分に発揮したいと思っているのだろう。
彼は一人で戦地に行き、敵に首を取って来ると酒の席で行っていたが、眼は本気だったからね。

異世界の平和なアルスター王国を見れば、平和な国でもやって行くことができると考え直してくれると思って、彼を異世界の大使に推薦したが、別の方向で悪いようになってしまったようだ。

君達、もう一度異世界に戻って、嵐山君が間違った事をしているのなら、彼を止めて欲しいのだが……。
もちろん、君を異次元の第一人者としてそれなりの優遇はするよ。
自力で異世界から帰って来たのも、良い評価を得ている。他の人々も納得するだろう。

すでに、異次元世界のプロジェクトは、日本各地の施設で大規模に行われている。
もちろん、他の国々には内緒だけどね。
知られたら、暴動問題にもなりかねないよ。ははははは……」

長官の言葉を聞き、オレはぎくりとする。
申し出としては悪くないが、オレの心が嵐山に会う事を拒絶していた。
そのため、すぐに返事ができない。

「あの、もし嵐山さんが間違った方向に行っていたのなら、彼を止めるためにどうすればいいですか?」

「それはもちろん、嵐山君を君が止めるしかないよ。
もうこの日本に、嵐山君並みの力を持つ兵隊はいないからね。
もちろん、兵器や大軍を使えば、彼を倒すことは容易だろうけど、それでは彼が納得しまい。

それに嵐山君が異次元世界に、兵器や軍隊を隠し持っているのならば、軍隊での侵略は地の利のある彼が勝つだろう。
そうなると、君が一対一で彼を負かすしかないよ! 

それに嵐山君の報告だと、異世界の亜種族やモンスターは、身体は強靭だが精神的に弱いと出ている。
剣王として名高いアルシャードとかいう剣士と戦ったそうだが、嵐山君には物足りなかったと言っていた。
君も、嵐山君くらいの実力者なのだろう?」

「あ、えーと……」

オレが言葉を濁していると、シルビアさんが答える。

「マモルさんは、剣王アルシャードに勝っています! 
そして、嵐山さんと本気のバトルではありませんが、ナイフ対決で勝っています!」

「ほーう、それだけの腕があれば、止められるだろう! 
彼を知っている他の兵士では、誰も嫌がって戦おうとさえしない。
君だけが、嵐山君を救えるのだよ!」

そう言われて、オレは怖くなってしまった。戦闘経験も覚悟も出来ていないのだ。
それに前の戦いでは、勝ったと言われたものの、負けたような気分になっていた。

いや、殺されたとさえ錯覚するほどの精神的ダメージを受けていたのだ。
気持ちの上で完全に負けている。これでは、勝てるはずもない。

「いや、オレは完全に負けていた。
そりゃあ、ルールの上では勝っていたかもしれないが、気持ちとしては完全に打ち砕かれたよ。次に対峙する事はおろか、会う事さえも難しい」

そうオレが言うと、長官は答える。

「何かされたのか? まるで、嵐山君と戦った若者と一緒じゃないか! 
みんなこうして、何も話さずに負けを認めてしまうのだ」

長官がそう言うと、シルビアさんとギンロウはオレを励まして来る。

「ええ、互角の勝負じゃなかったんですか?
嵐山さんもかなり無理をしていたように思いますけど……」

「そうだ! オオカミ化した俺と互角以上の戦いをしたじゃないか! 
その時の勇気があれば、出来るはずなんだ」

オレは恐る恐る訊く。

「本当に、ガチバトルでしか、彼を止めることができないのか?」

長官はすぐにその答えを教えてくれた。

「無理無理、彼を実力で倒す以外に、説得する事は無理だよ! 
彼の戦闘に対する欲求、功績を残さねばならないという焦り。
それらを同時に満たすには、ガチバトル以外に方法は無いよ!」

その言葉を聞き、シルビアさんとギンロウも首を横に振る。

「無理無理、無理無理!」

オレは戦闘で嵐山を倒す以外に、彼を止めることができないようだ。
そこで、オレは決心する。

「ギンロウ、満月の夜は、野生のオオカミになるんだよな。オレと特訓してくれないか?」

ギンロウはその言葉を聞き、覚悟を決めたオレの顔を見る。

「覚悟を決めた良い眼だ! 良いだろう。
君が怪我をしないようには注意するが、完全に獲物を狩るオオカミとなった時は、命の保障はしないぜ! 俺のオオカミ化が、本気になっても死ぬなよ」

「それくらいしなければ、嵐山のプレッシャーには勝てない!」

オレの覚悟を見て、シルビアさんも言う。

「ギンロウが本気になって、無防備のマモルさんを攻撃してきた時は、私のリボルバーが火を噴きます!」

シルビアさんは軍隊からくすねた銃を持ってそう言い、構えた。
ギンロウは焦って言う。

「実弾は止めてください! せめて、麻酔銃にしてください!」

はたして、オレとギンロウの特訓はうまくいくのだろうか? 
失敗すれば、ギンロウが射殺される事になるのだ!
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