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第三章 七人の赤い悪魔
第65話 お姫様シルビアさん、参戦?
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オレはキーリアを抱えて逃走する。
魔物の気配が近くに無い事を確認すると、キーリアを床におろし言う。
「くっそ! 後ちょっとであの魔物を倒せたのに……。
急所を外したせいで、もう倒す手段がない」
キーリアは涙を拭き、オレを見て言う。
「バカじゃないの……」
「お前を守るためにナイフを使ったせいだよ。
あんな所で泣いているから、魔物の標的になるんだよ!」
「仕方ないじゃない。嵐山があの下にいたんだから……」
「お前、見たのか? 嵐山が潰れる所を……」
キーリアは静かに頷いた。
「まあ、無事を祈るしかないな。まず、あいつを倒さないと救出も出来ないからな。
オーガとアビナもまた別れてしまったし、無事かどうかも分からない。
今は、オレとお前が協力してあの魔物を倒すことが先決だ。
じゃないと、嵐山の救助もオーガ達の捜索も出来ない」
「だけど、どうやってあいつを倒すの? もう飛び道具も無いんでしょ?」
「お前のビームで天井を攻撃しつつ、オレが接近戦であいつを倒そうと思うんだが、それでどうだ?
落ちて来る瓦礫が太刀の攻撃を防ぎ、同時に攻撃の役目をしてくれるし、オレはナイフだから瓦礫を避ければ、攻撃も防御も有利になる」
キーリアは冷酷に言う。
「その戦闘方法を嵐山としていて、結果あの有様だったんだけど……。
確かに、最初は嵐山が優勢だったけど、魔物が私を攻撃し出してから、徐々に嵐山が追い込まれていったの。
最後は、魔物が真空の刃で天井を攻撃して、嵐山が逃げ切れずに瓦礫の山に埋もれたのよ。あなたがやっても同じ結果になるわ!」
「なるほど……」
要は、キーリアを見捨てれば勝てるということか……。
しかし、オレ単独で戦っても、レッドキャップには勝てない。
身体能力の差で負けてしまうのだ。
キーリアをサポートとして使い、魔物に襲われても助けないという戦法以外に勝てる方法は見当たらなかった。
「せめて、シルビア姉様がいてくれたら、姉様の氷と私のビームで一気に攻撃できるんだけど……」
キーリアはそうつぶやいた。
そう、シルビアさんさえいれば、瓦礫を落として攻撃などせずとも、氷の散弾によって太刀の攻撃を防ぎつつ、攻撃も出来るのだ。
オレとシルビアさんがコンビネーションを組めば、レッドキャップ(太刀)でさえ雑魚と化すのだ。
シルビアさんと姿形は似ていても、キーリアでは実力の差が歴然だった。
自分を守る防御も無い小娘など、戦場の中では邪魔な存在なのだ。
オレはそう思ったが、口には出さなかった。
しかし、オレの表情から心の中を読みとったのか、キーリアがオレを睨み付けて言う。
「なんか、失礼な事考えているでしょ? 悪かったわね、役立たずで!」
オレ達がそんな話をしていると、レッドキャップ(太刀)が止血を終え、追いかけて来た。もう時間がない。
対応策も無く、また戦いに突入する。
嵐山でも勝てなかったこの超強敵をどうやって倒せばいいのだろうか?
オレはそう思って、赤い魔物を見る。
すると、オレの後ろにいたはずのキーリアが、赤い魔物の近くにいた。
オレは、キーリアが移動したのかと確認すると、キーリアはオレの後ろにちゃんといた。ならば、赤い魔物の後ろにいる人物はキーリアではなく、シルビアさんという事になる。
まさか、バルベロの監視をくぐり抜け、この亜空間に来てしまったのだろうか?
そうなると、シルビアさんのお腹の中にいた子は消滅した事になる。
オレは焦り始める。
魔物の気配が近くに無い事を確認すると、キーリアを床におろし言う。
「くっそ! 後ちょっとであの魔物を倒せたのに……。
急所を外したせいで、もう倒す手段がない」
キーリアは涙を拭き、オレを見て言う。
「バカじゃないの……」
「お前を守るためにナイフを使ったせいだよ。
あんな所で泣いているから、魔物の標的になるんだよ!」
「仕方ないじゃない。嵐山があの下にいたんだから……」
「お前、見たのか? 嵐山が潰れる所を……」
キーリアは静かに頷いた。
「まあ、無事を祈るしかないな。まず、あいつを倒さないと救出も出来ないからな。
オーガとアビナもまた別れてしまったし、無事かどうかも分からない。
今は、オレとお前が協力してあの魔物を倒すことが先決だ。
じゃないと、嵐山の救助もオーガ達の捜索も出来ない」
「だけど、どうやってあいつを倒すの? もう飛び道具も無いんでしょ?」
「お前のビームで天井を攻撃しつつ、オレが接近戦であいつを倒そうと思うんだが、それでどうだ?
落ちて来る瓦礫が太刀の攻撃を防ぎ、同時に攻撃の役目をしてくれるし、オレはナイフだから瓦礫を避ければ、攻撃も防御も有利になる」
キーリアは冷酷に言う。
「その戦闘方法を嵐山としていて、結果あの有様だったんだけど……。
確かに、最初は嵐山が優勢だったけど、魔物が私を攻撃し出してから、徐々に嵐山が追い込まれていったの。
最後は、魔物が真空の刃で天井を攻撃して、嵐山が逃げ切れずに瓦礫の山に埋もれたのよ。あなたがやっても同じ結果になるわ!」
「なるほど……」
要は、キーリアを見捨てれば勝てるということか……。
しかし、オレ単独で戦っても、レッドキャップには勝てない。
身体能力の差で負けてしまうのだ。
キーリアをサポートとして使い、魔物に襲われても助けないという戦法以外に勝てる方法は見当たらなかった。
「せめて、シルビア姉様がいてくれたら、姉様の氷と私のビームで一気に攻撃できるんだけど……」
キーリアはそうつぶやいた。
そう、シルビアさんさえいれば、瓦礫を落として攻撃などせずとも、氷の散弾によって太刀の攻撃を防ぎつつ、攻撃も出来るのだ。
オレとシルビアさんがコンビネーションを組めば、レッドキャップ(太刀)でさえ雑魚と化すのだ。
シルビアさんと姿形は似ていても、キーリアでは実力の差が歴然だった。
自分を守る防御も無い小娘など、戦場の中では邪魔な存在なのだ。
オレはそう思ったが、口には出さなかった。
しかし、オレの表情から心の中を読みとったのか、キーリアがオレを睨み付けて言う。
「なんか、失礼な事考えているでしょ? 悪かったわね、役立たずで!」
オレ達がそんな話をしていると、レッドキャップ(太刀)が止血を終え、追いかけて来た。もう時間がない。
対応策も無く、また戦いに突入する。
嵐山でも勝てなかったこの超強敵をどうやって倒せばいいのだろうか?
オレはそう思って、赤い魔物を見る。
すると、オレの後ろにいたはずのキーリアが、赤い魔物の近くにいた。
オレは、キーリアが移動したのかと確認すると、キーリアはオレの後ろにちゃんといた。ならば、赤い魔物の後ろにいる人物はキーリアではなく、シルビアさんという事になる。
まさか、バルベロの監視をくぐり抜け、この亜空間に来てしまったのだろうか?
そうなると、シルビアさんのお腹の中にいた子は消滅した事になる。
オレは焦り始める。
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