【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

文字の大きさ
155 / 302
番外編エピソード 魅惑のケーキマジシャン☆

Bー5 恐怖の恋愛マジック?

しおりを挟む
 オレは聡美ちゃんに尋ねる。

「え? 失敗したら、オレの腕切られるの?」

「そうだな、中途半端な奴は即、切り捨てる男だからな。
自分の娘には、激甘だけど、他人は平気で切り捨てることによって、政治の世界を歩いて来た男だ。

さっき、もしもお前がびびって、美香の手品を手伝わないと言ったら、今頃は首が飛んでいたかも。

奴の右にいた人は、暗器(隠し武器)の使い手だからな。
それが見られなくて、ちょっと惜しかったな……」

オレはそれを聞き、腰を抜かした。

「やるなら、とことんまでやれ! それが、お父様の無念を表す言葉です。
若い時に自分の夢をあきらめてしまった自分への戒めの言葉でもあります」

「奴は他人には、さらに容赦ないぜ! これで、後に引けなくなったな」

「成功して栄光を受けるか、死ぬか!」

美香と聡美ちゃんは、オレを尻目に決意をする。

「まあ、美香としては良かったよな。
手品のパートナーも出来たし、失敗しても被害は無いし……。
念願の彼氏も出来たからな!」

美香は、オレに向かって笑いかける。

「はい! これからよろしくお願いしますね、大輝さん♡」

オレは、この手品もろくにできないアホ女に填められたような気がした。
やる気をなくし落ち込むオレを、美香と聡美ちゃんが励ます。

「ほら、大輝さん、酸素カプセルを手配してもらいましたよ。無料でいいそうです。
これで早めに治りそうですね」

「そうだ、お前にもメリットはあるだろ。
大会のバックアップとか、店の宣伝を助けてくれたりとか、いろいろあるんだぞ……。
おっさんの機嫌が良い時とかなら……」

「そうですよ。それに、成功すれば二人で世界に挑戦なんてことも、できるかもしれませんし、大輝さんの師匠の敵も打てるかもしれませんよ。

何より、私と一緒に二人で愛を育めるなんて、最高じゃないですか。
きっと、十年連続世界チャンピオンより幸せですよ!」

「そうそう、それに誰も挑戦したことのない未知の領域なんだから、きっと歴史に残るケーキ職人になれるだろう……。
うまく行けばな……」

「そう。そして、二人で成功し、いずれこう呼ばれるの。
新ジャンルを築いた天才ケーキ職人水土大輝と、その妻にして、魅惑のケーキマジシャン水土美香と……」

美香は、そう言って自分に酔っていた。

「ま、今日はもう遅いし、ご飯を食べて、風呂に入って、寝ようよ! 
今日は、豪勢に寿司でいいよね?」

「いいですね。大輝さんのおごりで……」

聡美ちゃんと美香は、手際良く出前を注文した。
オレは、美香にやったお金を思い出し、美香に一万円を要求する。

「オレのやった金があるだろ。あれで払えよ」

「大輝さん、それはできない相談です!」

「何で?」

美香は、オレのやった一万円を見せて言う。

「ほら、ここの番号。私の生年月日と一緒なんです。
これを見て、私、大輝さんにハートを奪われたんです。
ああ、私のことが好きなんだなと……」

「偶然だ! 深い意味は無い。返せ!」

「女の子って、運命とかに弱い生き物なんです。
たとえ偶然だとしても、愛を感じずにはいられないものなのです!」

「確かに、それは愛と運命を感じてしまうかも……」と、聡美ちゃんも同意し、うなずく。

「この一万円で、私の愛に火が付いたの。もう一生放さないわ!」

「燃え尽きて灰になってしまえ!」

「ふふふ、たとえ、この一万円が燃え尽きて灰になっても、私の大輝さんに対する愛が燃え尽きることはないわ! 
お互いを温め合い、決して消えることはない愛に、これから成長していくのよ!」

「ふー、オレの心はもう冷え切って、シベリアのようだぜ……」

「そんな所でも生物は生きていける。そう、二人ならどこでもやっていけるわ!」

「オレは冷え性だから、そんな所での生活も、あなたと付き合うのも無理です。
ごめんなさい!」

「そう、最初はみんなそう言うの。でも、生活をしてみて思うのよ。
ああ、美香と一緒ならどこでも行ける。ああ、幸せだな、と思うことでしょう」

「おい、そろそろ寿司が来るぞ! 緑茶を入れてくれよ、美香!」

聡美ちゃんにそう言われ、オレ達の話は中断した。

「ふふふ、お楽しみはこれからですよ。じっくりとね……」

美香は、オレを見て、怪しく笑った。
出前の寿司が届き、オレ達は寿司を食べ始めた。

「美香の父親も一緒に食べていけば良かったのに……。
そうすれば、特上を奴のお金で食べれたのに……。
はい、大輝、卵ちゃんだぞ」

オレは出された寿司をそのまま食べる。
彼女達はオレに気を使いながら、箸を使い寿司を口のところまで持って来てくれる。

「済んだことを言っては駄目よ。大輝さんが、折角奢ってくれるんだから。
はい、いなり寿司ですよ。召し上がれ!」

「そうだな、大輝ありがとう。さあ、ガリを食え!」

「はい、かっぱ巻きですよ。あーん!」

「おい、さっきから安いネタばかり食わせるのはどうしてだ? 
イクラやマグロやトロも食べたいんだが……」

オレは、美香達の親切に水を差した。

「ふふふ、私達の収入が少ないから、寿司なんてもう一年以上も食べてないんですよ!」

「これを機会に、存分に堪能させてもらうぜ!」

美香と聡美ちゃんは、オレの分の寿司まで食い尽くしていく。
オレは、いなりと卵とかっぱ巻きを堪能した。

「ふー、やっぱり日本人は、お茶が好きですね……」

「そうだな。さっきまでの貪欲さが嘘のようになくなっている。
人間は、分かち合って生きていくことが重要なんだ。

人と分かち合ってこそ、喜びを保てるんだ。
イエス・キリストや仏陀が言いたいことが、今なら分かる……」

「その悟りをもっと早く知っておくべきだった。
そうしたら、オレの寿司は……」

「アタシの腹には、お前の寿司は入らなかったな。
残念ながら、多くの教訓は終わった後で気付く。というわけで快く許してくれ」

「もう、聡美ちゃんたら……。大輝さん、私はとても感謝してますよ。
今日は、私がお背中を流し致しますね」

美香は、オレを連れて浴室へ向かった。
聡美ちゃんは、オレと美香の後に付いて来る。
浴室を躊躇なく開けて、入って来る。

「思わせ振りな事言って、結局は体をタオルで拭くだけじゃないか」

「ふふふ、大輝さんもがっかりしましたか?
骨折してるから仕方ないですよ。続きは、夫婦になった、あ・と・で……」

美香は、オレの体を拭きながらそう言う。

「これが、恋愛マジックの焦らし戦術ってやつか……。
手品は糞のくせして、恋愛マジックは上級者だからな。たちが悪い……」

「ふふふ、これで大輝さんもイチコロに……」

「ならねえよぉ!」

オレは、美香にそう言った。

「な、私の恋愛マジックが効かない? そんなバカな……」

「ほーう、さすがは、たった一万円で美香をメロメロにしただけのことはあるな。
こいつ、強い!」

「くっ、次はもっとすごい恋愛マジックで、メロメロにしてやるんだから!」

一通りオレの体を拭き終わると、美香は泣きながら浴室を出て行った。

「じゃあ、次はアタシの番だから、お前も浴室から出ていけ!」

オレはパンツ一丁で、浴室から追い出された。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...