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番外編エピソード 魅惑のケーキマジシャン☆
Bー7 無理するな!
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「あ―ん、大輝さんが、これから(二人で歩む人生)が本番って言った。
もう、これはプロポーズと受け取るしかないよね!」
美香は、オレの言葉を勝手に誇張し、興奮していた。
「プロポーズ? 何を言っているんだ?」
オレがそう言うと、聡美ちゃんはアドバイスして来た。
「今は何を言っても無駄だ!
すべての言葉が愛の囁きに聞こえる恋愛マジックに自らかかってしまった。
しばらく待たないと、元には戻らないぞ!」
聡美ちゃんにそう言われ、オレは美香を観察していた。
結婚式の場所や将来の家などを一人でつぶやいていた。
しばらく美香を放っておけば、落ち着くだろうと思い、オレは十分後に再び美香に話しかけた。
「おい、大丈夫か?」
「あ、はい。結婚は二年後ですね。
あなたの言う通り、交際期間は、最低二年は欲しいです。
でも、結婚式の予約ぐらいはしておきますね……」
「何を言っているんだ?」
意味の分からない美香の言動を、聡美ちゃんはオレに分かるように説明してくれる。
「今、美香の頭の中では、お前との結婚の日付と式場が決まったようだ。
さらに、将来の家は父親に手配させるらしい。
恋愛マジックを身に付けた美香は、お前の十手先を読んでいる。
早く対策を取らないと、詰みに入って来るぞ!」
「一人で妄想しているだけだ。詰みに入るも何もないだろ!」
「それは、どうかな?
妄想レベルは、もはやストーカーを超え、現実的に結婚する段取りまで決まっている。
お前の心理状態、心理学を駆使してくるのはもちろん、推理力すらもハンパない!
美香の推理力で、お前の両親を探し出し、すでにおふくろさんとは、料理の相談を受けれるまでになっている。
インターネットの情報だけで、お前の実家の県や市を割り出し、小学校や中学校の同級生からお前の情報を聞き出して、三週間前くらいから、お前の家族にコンタクトを取っていたぞ。
その定期券を見ろ!」
聡美ちゃんは、電車の定期券をオレに見せて来た。
「ぐっ、オレの実家から一番近い駅の料金分の定期券……。バカな、本当か……」
「美香は本来、マジックの天才だ!
今は、恋愛マジックしかないが、本気の美香なら、お前が知らないうちに惚れるようにするなど容易いこと。
いや、分かっていてもその気になってしまうくらい巧みさなんだ。
お前が恋愛マジックを知らないのは不利だろう。
このまま奴の計画通りなら、二年後はお前と美香の結婚式が行われていることだろう……」
「くっ、強すぎる……。オレはどうすれば、奴に勝てるんだ?」
「まあ、逆に言えば、二年間は交際期間がある。
その間に、美香の恋愛マジックに耐えつつ、美香の心を砕き、美香が落ち込んだ隙などを突いて、お前がそこらの女と行くとこまでいけば、美香もあきらめるだろう。
大抵の男は、美香の恋愛マジックにやられているようだが……。
インターネットの相談者達は、美香に感謝を述べている。
美香自身が本気になったのは、お前が初めてだろう。
極限の飢えと、偶然の恋愛マジックが、美香の本気を引き出しているんだ!」
「心を砕き、さらに追い打ちをかけるのか。
かなりエグいし、卑劣だな……」
「お前の優しさも計算のうちだ。そんなことを気にしていては、奴に勝てないぞ。
美香にも好きなタイプとか、嫌いなタイプとかあるから、そこを調べて攻撃すればいい」
オレは、真剣に美香のことを考えないといけないかなと、思っていた。
「まあ、三週間も同じ家に住んでいたんだ。美香が結婚を考えても不思議じゃないだろ。
それより、美香の親父からお前にメールが来たぞ!
美香よりこっちの方がヤバイかもな……」
聡美ちゃんは、オレにメールを見せてくる。
「一週間後、美香の家にて、ケーキマジックの有無を決める。腕を磨いて待っていろ!
不出来な場合は、約束通り、貴様の両腕を貰い受ける。やさしい美香のパパより」
「おっさん、本気だな。日本刀を持って来るようだ。ちょっと、ワクワクするな!」
聡美ちゃんの興奮とは逆に、オレは意気消沈していた。
「おい、一週間は準備期間だぞ。おっさんも期待してるってことだ。頑張ってくれよ!」
聡美ちゃんは、オレを励まそうとしてそう言う。
「そうですよ。さあ、ケーキを作り、手品の練習をしましょう。
ちなみに、料理人の服は間に合いませんでした。慣れてないですから……」
美香は自分で調べて用意したのか、ショートケーキの材料を準備していた。
すでに、ショートケーキらしき物体も置いてあった。
「お、これが美香の作ったビスケットケーキか……。うむ、サクサクする。
みごとな失敗作だ、まずい!」
美香のケーキを聡美ちゃんは食べ、感想を述べる。
オレも、ケーキ職人としてアドバイスする。
「材料は合ってるな。問題は混ぜ方のようだ。素人の普通の失敗だ。
空気を混ぜ込むようにして混ぜるんだ」
オレは見本を見せようとするが、体力と怪我により、かなり苦戦してケーキを作った。
「くっ、体力が……。機会もないし、怪我も影響して、素人が作るようなケーキしかできないぜ。本当はもっとフワフワなんだが……」
「いやいや、十分だよ。美味しそうなショートケーキだよ。
こんなん学校で持って言ったら、クラス中の人気者になれるよ!」
聡美ちゃんは、ケーキを切り分けながらそう言う。
「これです!」
美香は何かをひらめいたのか、叫び出した。
「ん? どうしたんだ?」
「いつもの恋愛マジックだろ。放っておけ!」
聡美ちゃんはそう言うが、美香はそれを否定し、熱く語り始めた。
「違いますよ! お父様に見せる手品のアイディアが浮かんだんです!」
「はあ、本当か?」
「いいですか? 本来ケーキは、ケーキの肩に入って焼かれるので、包丁で切り分けなければなりません。
しかし、型から出した時点でケーキが切られていたら、ビックリしませんか?」
「まあ、ケーキが焼き上がって、型から出されるのを見たら、ビックリするかも……。
だが、ホールケーキをそのまま持って来て、切ってあっても、買って来たケーキかなと思うだけだけど……」
「ガーン! そんな……」
オレは美香の言ってることを理解し、的確なアドバイスをする。
「なるほど……。そのマジックなら、作るところから見てもらった方がいいな。
要は、ケーキを作って、焼き上がったばっかりなのに、ケーキが人数分均等に切られていたら、ビックリするってことだろ?」
「はい、その通りです!」
「じゃあ、その包丁の代わりに切る道具や方法を教えてくれ。
どのケーキがやりやすいか、判断するから……」
「す、すごい……。私の考えが手に取るように分かるなんて……。
もう、何十年も夫婦生活を送って来たおしどり夫婦のよう……」
「まあ、美香の考えることなんて、単純だからな! 普通の手品は分かりやすい……」
「ガーン! 素人に見抜かれた……」
美香はポケットから手品道具を取り出した。オレはそれを手に取り、調べていく。
「ふーん、ワイヤーか……。角度によって、見えなくなるタイプか。本格的な物だな……」
「そりゃ、マジシャンですから……」
「道具だけ、だけどな!」
「ガーン! ひ・ど・い……」
落ち込む美香を尻目に、オレはこの手品に合うケーキを考えていた。
「プリンがいいかな?」
「え? プリンだと……」
オレがそうつぶやくと、聡美ちゃんの視線が、美香の頭をロックオンする。
美香は自分の髪の毛を守ろうと、必死に抵抗していた。
「いや、プリンケーキなら、すぐに出来て良いと思ったんだよ。
ところで、何をしているんだ?」
聡美ちゃんの手は、美香の頭をカラスのごとく攻撃していた。
「なんだ……、プリンケーキか。アタシは好きだぞ、プリンケーキ!」
聡美ちゃんの攻撃は、間一髪でヒットしなかったようだ。
「ちっ、プリンの髪の毛を識別できなかった。命拾いしたな、美香……」
美香は髪形を整えながら尋ねる。
「プリンケーキって何ですか? プリンとは、何が違うの?」
「まあ、ケーキの型を使って、プリンを作るだけだ。基本は一緒だよ。
ただ、材料の量や蒸し具合を調節して、普通のプリンより硬めに作るんだ。
そのほうが、型を外しても崩れなくて、見栄えと味がいいからな」
「その硬さがポイントなんですね。
素人だとダラリとして、まるで無職のニートのようになってしまったり、逆に硬過ぎて、三十過ぎのОLのようになってしまったり……」
「無理に話を合わせようとしなくてもいいぞ。
それに、お前は無職のニートと三十過ぎのOLを甘く見ている!
まず、オレの店に来てくれる大事なお客さんの大半を占めているんだぞ!
学校では、引き籠りという事で優遇してくれるが、社会に出ると極端に冷遇される。
ある意味、無職のニートは被害者だよ。
やる気があって社会に出たはずなのに、上司に恵まれなかったり、頑張って働いて実績を残しははずなのに、一気に不況のせいで首になったり……。
それが続けば、やる気も無くなって行くさ。
それに、三十過ぎのOLは、一見硬い仕事だけに生きている感じがするが、実は恋愛を求めている。もっさいOLは、隠れた宝石だぞ。
ちょっと磨けば、モデルやグラビアになる可能性も秘めているのだ。
それに、こういうタイプは、顔が老化で老けるという事が少ない。
可愛くても、四十過ぎればおばさんになるのに対し、この手のOLさんは、四十になっても五十になっても大して容姿が変わらない。
お肌の手入れや容姿に気を使っている為に、基本的な美容は出来ているのだ。
ただ流行やファッションに疎いから注目されないだけでな。
おっと、話がそれたな。
まあ、分量とかは、二、三回作れば、レシピを見なくても作れるようになる。
意外と簡単なもんだ。今から作り方を教えてやるよ。
分量と蒸し時間さえ間違えなければ、まず成功するはずだからな」
「はい、頑張って作ります!」
もう、これはプロポーズと受け取るしかないよね!」
美香は、オレの言葉を勝手に誇張し、興奮していた。
「プロポーズ? 何を言っているんだ?」
オレがそう言うと、聡美ちゃんはアドバイスして来た。
「今は何を言っても無駄だ!
すべての言葉が愛の囁きに聞こえる恋愛マジックに自らかかってしまった。
しばらく待たないと、元には戻らないぞ!」
聡美ちゃんにそう言われ、オレは美香を観察していた。
結婚式の場所や将来の家などを一人でつぶやいていた。
しばらく美香を放っておけば、落ち着くだろうと思い、オレは十分後に再び美香に話しかけた。
「おい、大丈夫か?」
「あ、はい。結婚は二年後ですね。
あなたの言う通り、交際期間は、最低二年は欲しいです。
でも、結婚式の予約ぐらいはしておきますね……」
「何を言っているんだ?」
意味の分からない美香の言動を、聡美ちゃんはオレに分かるように説明してくれる。
「今、美香の頭の中では、お前との結婚の日付と式場が決まったようだ。
さらに、将来の家は父親に手配させるらしい。
恋愛マジックを身に付けた美香は、お前の十手先を読んでいる。
早く対策を取らないと、詰みに入って来るぞ!」
「一人で妄想しているだけだ。詰みに入るも何もないだろ!」
「それは、どうかな?
妄想レベルは、もはやストーカーを超え、現実的に結婚する段取りまで決まっている。
お前の心理状態、心理学を駆使してくるのはもちろん、推理力すらもハンパない!
美香の推理力で、お前の両親を探し出し、すでにおふくろさんとは、料理の相談を受けれるまでになっている。
インターネットの情報だけで、お前の実家の県や市を割り出し、小学校や中学校の同級生からお前の情報を聞き出して、三週間前くらいから、お前の家族にコンタクトを取っていたぞ。
その定期券を見ろ!」
聡美ちゃんは、電車の定期券をオレに見せて来た。
「ぐっ、オレの実家から一番近い駅の料金分の定期券……。バカな、本当か……」
「美香は本来、マジックの天才だ!
今は、恋愛マジックしかないが、本気の美香なら、お前が知らないうちに惚れるようにするなど容易いこと。
いや、分かっていてもその気になってしまうくらい巧みさなんだ。
お前が恋愛マジックを知らないのは不利だろう。
このまま奴の計画通りなら、二年後はお前と美香の結婚式が行われていることだろう……」
「くっ、強すぎる……。オレはどうすれば、奴に勝てるんだ?」
「まあ、逆に言えば、二年間は交際期間がある。
その間に、美香の恋愛マジックに耐えつつ、美香の心を砕き、美香が落ち込んだ隙などを突いて、お前がそこらの女と行くとこまでいけば、美香もあきらめるだろう。
大抵の男は、美香の恋愛マジックにやられているようだが……。
インターネットの相談者達は、美香に感謝を述べている。
美香自身が本気になったのは、お前が初めてだろう。
極限の飢えと、偶然の恋愛マジックが、美香の本気を引き出しているんだ!」
「心を砕き、さらに追い打ちをかけるのか。
かなりエグいし、卑劣だな……」
「お前の優しさも計算のうちだ。そんなことを気にしていては、奴に勝てないぞ。
美香にも好きなタイプとか、嫌いなタイプとかあるから、そこを調べて攻撃すればいい」
オレは、真剣に美香のことを考えないといけないかなと、思っていた。
「まあ、三週間も同じ家に住んでいたんだ。美香が結婚を考えても不思議じゃないだろ。
それより、美香の親父からお前にメールが来たぞ!
美香よりこっちの方がヤバイかもな……」
聡美ちゃんは、オレにメールを見せてくる。
「一週間後、美香の家にて、ケーキマジックの有無を決める。腕を磨いて待っていろ!
不出来な場合は、約束通り、貴様の両腕を貰い受ける。やさしい美香のパパより」
「おっさん、本気だな。日本刀を持って来るようだ。ちょっと、ワクワクするな!」
聡美ちゃんの興奮とは逆に、オレは意気消沈していた。
「おい、一週間は準備期間だぞ。おっさんも期待してるってことだ。頑張ってくれよ!」
聡美ちゃんは、オレを励まそうとしてそう言う。
「そうですよ。さあ、ケーキを作り、手品の練習をしましょう。
ちなみに、料理人の服は間に合いませんでした。慣れてないですから……」
美香は自分で調べて用意したのか、ショートケーキの材料を準備していた。
すでに、ショートケーキらしき物体も置いてあった。
「お、これが美香の作ったビスケットケーキか……。うむ、サクサクする。
みごとな失敗作だ、まずい!」
美香のケーキを聡美ちゃんは食べ、感想を述べる。
オレも、ケーキ職人としてアドバイスする。
「材料は合ってるな。問題は混ぜ方のようだ。素人の普通の失敗だ。
空気を混ぜ込むようにして混ぜるんだ」
オレは見本を見せようとするが、体力と怪我により、かなり苦戦してケーキを作った。
「くっ、体力が……。機会もないし、怪我も影響して、素人が作るようなケーキしかできないぜ。本当はもっとフワフワなんだが……」
「いやいや、十分だよ。美味しそうなショートケーキだよ。
こんなん学校で持って言ったら、クラス中の人気者になれるよ!」
聡美ちゃんは、ケーキを切り分けながらそう言う。
「これです!」
美香は何かをひらめいたのか、叫び出した。
「ん? どうしたんだ?」
「いつもの恋愛マジックだろ。放っておけ!」
聡美ちゃんはそう言うが、美香はそれを否定し、熱く語り始めた。
「違いますよ! お父様に見せる手品のアイディアが浮かんだんです!」
「はあ、本当か?」
「いいですか? 本来ケーキは、ケーキの肩に入って焼かれるので、包丁で切り分けなければなりません。
しかし、型から出した時点でケーキが切られていたら、ビックリしませんか?」
「まあ、ケーキが焼き上がって、型から出されるのを見たら、ビックリするかも……。
だが、ホールケーキをそのまま持って来て、切ってあっても、買って来たケーキかなと思うだけだけど……」
「ガーン! そんな……」
オレは美香の言ってることを理解し、的確なアドバイスをする。
「なるほど……。そのマジックなら、作るところから見てもらった方がいいな。
要は、ケーキを作って、焼き上がったばっかりなのに、ケーキが人数分均等に切られていたら、ビックリするってことだろ?」
「はい、その通りです!」
「じゃあ、その包丁の代わりに切る道具や方法を教えてくれ。
どのケーキがやりやすいか、判断するから……」
「す、すごい……。私の考えが手に取るように分かるなんて……。
もう、何十年も夫婦生活を送って来たおしどり夫婦のよう……」
「まあ、美香の考えることなんて、単純だからな! 普通の手品は分かりやすい……」
「ガーン! 素人に見抜かれた……」
美香はポケットから手品道具を取り出した。オレはそれを手に取り、調べていく。
「ふーん、ワイヤーか……。角度によって、見えなくなるタイプか。本格的な物だな……」
「そりゃ、マジシャンですから……」
「道具だけ、だけどな!」
「ガーン! ひ・ど・い……」
落ち込む美香を尻目に、オレはこの手品に合うケーキを考えていた。
「プリンがいいかな?」
「え? プリンだと……」
オレがそうつぶやくと、聡美ちゃんの視線が、美香の頭をロックオンする。
美香は自分の髪の毛を守ろうと、必死に抵抗していた。
「いや、プリンケーキなら、すぐに出来て良いと思ったんだよ。
ところで、何をしているんだ?」
聡美ちゃんの手は、美香の頭をカラスのごとく攻撃していた。
「なんだ……、プリンケーキか。アタシは好きだぞ、プリンケーキ!」
聡美ちゃんの攻撃は、間一髪でヒットしなかったようだ。
「ちっ、プリンの髪の毛を識別できなかった。命拾いしたな、美香……」
美香は髪形を整えながら尋ねる。
「プリンケーキって何ですか? プリンとは、何が違うの?」
「まあ、ケーキの型を使って、プリンを作るだけだ。基本は一緒だよ。
ただ、材料の量や蒸し具合を調節して、普通のプリンより硬めに作るんだ。
そのほうが、型を外しても崩れなくて、見栄えと味がいいからな」
「その硬さがポイントなんですね。
素人だとダラリとして、まるで無職のニートのようになってしまったり、逆に硬過ぎて、三十過ぎのОLのようになってしまったり……」
「無理に話を合わせようとしなくてもいいぞ。
それに、お前は無職のニートと三十過ぎのOLを甘く見ている!
まず、オレの店に来てくれる大事なお客さんの大半を占めているんだぞ!
学校では、引き籠りという事で優遇してくれるが、社会に出ると極端に冷遇される。
ある意味、無職のニートは被害者だよ。
やる気があって社会に出たはずなのに、上司に恵まれなかったり、頑張って働いて実績を残しははずなのに、一気に不況のせいで首になったり……。
それが続けば、やる気も無くなって行くさ。
それに、三十過ぎのOLは、一見硬い仕事だけに生きている感じがするが、実は恋愛を求めている。もっさいOLは、隠れた宝石だぞ。
ちょっと磨けば、モデルやグラビアになる可能性も秘めているのだ。
それに、こういうタイプは、顔が老化で老けるという事が少ない。
可愛くても、四十過ぎればおばさんになるのに対し、この手のOLさんは、四十になっても五十になっても大して容姿が変わらない。
お肌の手入れや容姿に気を使っている為に、基本的な美容は出来ているのだ。
ただ流行やファッションに疎いから注目されないだけでな。
おっと、話がそれたな。
まあ、分量とかは、二、三回作れば、レシピを見なくても作れるようになる。
意外と簡単なもんだ。今から作り方を教えてやるよ。
分量と蒸し時間さえ間違えなければ、まず成功するはずだからな」
「はい、頑張って作ります!」
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