【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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番外編エピソード 魅惑のケーキマジシャン☆

Bー8 ケーキを作ろう!

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オレ達は、プリンケーキを作り始めた。

「材料の準備と器具の用意をします。二十八センチのケーキ型を使いましょう。
材料を混ぜる適当な大きさのボールを、用意します。
そして、カラメルソースを作る小鍋も用意しておきましょう。

卵は五個、砂糖大さじ五、牛乳一カップ半、生クリームは二分の一カップです。
カラメルソースは、砂糖と水を大さじ四ずつ。
ケーキ型に、バターを塗っておきましょう。

これで材料の準備は、OKです。
それと、掃除がし易いように、コップ一杯の熱湯も用意しておきましょう」!」

「はい、準備できました。料理の説明なので、敬語を使ってます。
キモいかもしれないけど、我慢してくださいね」

「カラメルソースを作ります。
小鍋に砂糖と水を入れ、中火にかけていきます。

カラメルソースが、きつね色(黒っぽい)になってきたら、火を止めて、カラメルソースが厚いうちにケーキの型に流しいれて、そのまま固めます。熱いので気を付けてくださいね!」

「師匠、カラメルソースが小鍋に残ってしばらくしたら、固まってしまいましたよ。
どうしましょう……」

「はい、小鍋の中に熱湯を入れましょう。小鍋は熱くなっているので、水を入れるのは危険です。熱湯を入れ、冷めるのを待ちましょう。
残ったカラメルソースも、熱湯に溶けているので、掃除が楽になります」

「キャー! 小鍋が熱くなってるのに、冷たい水を入れたら、小鍋が変形してしまいました!」

「はい、良い子のみんなは、真似しないようにね。最悪、死にます!(火傷するか、親に殴られる場合がほとんどだけどね)」

「次に本体を作ります。今回は牛乳と生クリームをミックスしてますが、牛乳だけでもできます。牛乳を電子レンジに入れ、三十秒ほど温めましょう。
こうすることで、砂糖の溶け具合が良くなります」

「あー、牛乳をそのまま混ぜると、冷たくてうまくいきませんからね……」

「ボールに卵を入れ、砂糖を加えながら混ぜていきます。
泡が立たないようにするため、菜箸を使ってよく混ぜていきましょう。
そして、温めた牛乳と生クリームを加え、同じように泡立たないように混ぜていきます」

「師匠、注意してますが、どうしても泡が立ってしまいますよ……」

「まあ、多少は大丈夫だ。なるべく泡が立たないようにするだけでいい」

「はい、分かりました」

「よし、後はカラメルソースの入った型に、さっきのプリン液を万能こし器で通してこすんだ。貧乏な美香は、万能こし器などないだろう。そんな時は。茶こしでもいいぞ!」

「ガーン! 確かに、その通りだけど……」

そして、その型を百五十から百六十度のオーブンに入れ、約三十分蒸し焼きにします。
バットを鉄板に乗せ、水をバットの中に注げば蒸し焼き出来ます。

竹串を中心に刺し、プリン液が付いてこなければ、出来上がりです。
約十五分ほど冷やしてから、プリンをひっくり返しましょう」

「師匠、プリンがぷりんと出てきません」

「はい。そんな時は、型とプリンの間に竹串を入れ、型に沿ってぐるりと回します。
そして、皿を型の上にかぶせ、両手で型と皿を押さえて、ひっくり返して型を外します」

「おお! 美香を大金持ちにする黄金が今、生まれましたよ! 
ふふふ、いったいいくらくらいになりますかね?」

「それと手品を組み合わせればな!
今のままだと、小学生にもできるレベルだから、将来は痛いおばさんに……」

「では、スプーンですくって食べてみましょう。んー、美味しい!」

「待て! 手品を考えんか、何のために作ったと思っているんだ!」

「私のためです!」

美香は、そう速答する。

「手品の練習のためだ! オレの両腕が、ピンチなんだぞ!」

「あー、はいはい、そうでした。では、手品の練習に移ります……」

「いきなり元気が無くなったな……」

オレと美香は、プリンケーキを使ってする手品を考察し始めた。

 「まず、ケーキをワイヤーを使って切る方法は二つあります。
一つは、ケーキの型にワイヤーを仕込むタイプがあります。
もう一つは、ケーキを型から取り出した後で、カッティングする方法です」

「ほう、真面な答えで驚いたぞ! 
ケーキの型にワイヤーを仕込むっていうのは、どんな方法なんだ?」

「簡単ですよ。プリンケーキを蒸した後で、ケーキの型の上にカッティングワイヤーを仕込み、プリンケーキを皿の上に出したと同時に切る方法です。

欠点は、ネタがバレやすいことと、人数を決定しておかないといけないため、人数が増えた場合は対応できないという点です。
しかし、初心者はこちらの方が良いかもしれません」

「なるほど、プリンケーキの重さで、ワイヤーを使って切るわけか……」

オレ達が考察していると、聡美ちゃんが話に加わって来た。

「おそらく、その方法は駄目だな! 
美香の父親もケーキを使った手品で、カッティングが一番やり易いと思っているはず……。ケーキのカッティングや方法が問題なんじゃない。

美香の親父は嫌な奴だ。必ず、奇数になるように人を連れてくるはずだ。
人数が分からないなら、その方法は危険だ!」

「でも、それは人数分のカッティング型を何個か用意しておけば、いいわけで……」

「うるさい、黙れ! 人数が間に合えばいいが、多すぎた場合はアウトだぞ!」

オレは、再び美香に尋ねる。

「うーん、まあ、そうだな。美香、二つ目の方法は、どんな方法だ?」

「はい、二つ目の方法も簡単です。
プリンケーキをお皿に出し、直接ワイヤーで切っていく方法です。
この欠点は、切っていくのにある程度の技術がいるのと、人数が偶数じゃないとできない点です」

「え? 目の前で切っていくのか?」

「はい。目の前で切っていくので、高度な技術が要求されます。
でも、うまくいけば先入観で、全く分かりませんよ」

「なら、最初の方がいいかも……」

オレの意見に、聡美ちゃんは反論する。

「いいや、違うね! 
高度で失敗すると分かっていても挑戦する精神、それが奴の求めているものだ。
アタシには分かる!」

「いや、でも、奇数じゃできないんだろ。なら、どの道失敗するんじゃ……」

「そこは、アタシが何とかする。心配するな。
お前は、挑戦する精神を持っていろ!」

「分かったよ。じゃあ、二つ目に挑戦するよ」

美香は涎を垂らし、待ち切れずにこう言って来た。

「もう、どんな方法でも良いんで、さっさと食べましょう……」

美香の食欲を見て、オレは手品を後回しにした。
美香はすごい勢いで、ケーキを飲み込んでいく。

「ふふふ、一年ぶりのケーキ。美味しいケーキ……」

美香の一年のブランクは、凄まじい食欲となっていた。
オレは一週間で、何とか手品を形にすることができた。
手品の練習には、ねんどと糸を使い、スムーズに演技できるようになった。

「ふー、何とか形になったな。
美香の妨害に遭い、ケーキを作っては食われる、を繰り返したからな。
手品の練習さえさせてくれなかった……」

「美香も悪気はないんだ。ただ、ケーキなんて、一年以上食っていなかった。
その欲求が、美香を熊のように駆り立てるんだ。
本番は、大丈夫なはずだ、たぶん……」

オレ達は不安を感じながら、本番を迎えることになった。
美香の父親は約束の時間通りに、美香の家に来ていた。
人数は、この前の人達と女性が一緒だった。

「まあまあ、これが美香の彼氏さん? 素敵な方ね……。
美香とお父さんが気に入るのも無理ないわ!」

「もう、お母さん……」

「ふん! 私はまだ認めていないぞ!」

美香の家族が、家族会話をしているうちに、オレと聡美ちゃんは人数を確認する。
オレ、美香、聡美ちゃん、男二人に、美香の父親と母親の七人だった。

「ふん、やっぱり奇数を集めて来たな。
ババアが入って来たことにより、ケーキを切る難易度が段違いで上がったぞ!」

「で、どうするんだ、聡美ちゃん?」

「心配するな。これを見ろ!」

聡美ちゃんは、何かをオレに見せた。

「な、バカな……。聡美ちゃんにこんなことができるなんて……」

聡美ちゃんの秘技により、人数の問題は解決した。
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