【オススメネット小説】秘められた異次元( シークレットディメンション) ムッツリスケベは異世界を救う!?

猫パンチ

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番外編その二 VSキメラカンパニー

第十三話 神獣の潜む城

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オレ達は、虎熊童子に連れられて、キメラカンパニーのある場所へ侵入する。
普通の狭い通路を通るが、どうやら異世界へのゲートになっているらしい。
狭い通路を抜けると、そこは巨大な城のある場所だった。
灰色の石造りの城と、石像が無数に配置された庭園がある。
オレ達がいるのは、石像のある庭園の中心であり、恐ろしい石像が見張っているように感じられる。

「うわ、こういう石像って、動かない振りして突然襲い掛かって来るガーゴイルとか言う奴じゃない?
または、監視カメラになっているとか……。
油断しない方がいいわよね」

真槍ちゃんが不安そうに言うと、ゆたかが手を握り始めた。
トイレで手を洗っていない事を度々確認したが、清潔さは大丈夫だろうか?

「もう、真槍は心配性だな。
私がいるから大丈夫だよ!」

「ちょっと、手がベタベタしてるわよ。
汗かき過ぎじゃない?
あんたの方が緊張してるのかしら?」

「あっ、トイレの後で手洗うの忘れた。
まあ、食事前じゃないし、問題ないよね!」

「うん、アタシの手が汚れたわ。
ちょっと離してくれる?
ウェットティッシュあげるから!」

真槍ちゃんは、突き放すようにゆたかの手を離した。
自分もウェットティッシュで手を拭き、清潔にする。
エロベアは、対ガーゴイル専用の方法を教えてくれる。
マッキーペンを取り、ガーゴイルの像に落書きを書いていく。

「オイラがガーゴイル対策を教えてやるよ!
こうして普通の石像に字を書いていく。
こうすれば、字を書いた石像は大丈夫だという保証になる。
オイラとコマイヌの相合傘を書いてっと!」

「きゃあ、ヤダ!
ここに来た人達が、私達のラブラブぷりを確認して嫉妬しちゃうじゃない!
もう、文化遺産に落書きしちゃ、ダメなんだぞ♡」

「オイラとコマイヌに、人間の作った法律など関係無い!
文化遺産だろうが、ガーゴイルだろうが、書いて書いて書きまくってやるぜ!
オイラとコマイヌの愛の深さを思い知るが良い!」

「イヤーン、ガーゴイルの石像の股間に、二匹の愛が刻まれていくわ!」

エロベアは、せっせと相合傘を書いていく。
しばらくは何もなかったが、十個ほど書くと石像の一つが動き出した。
やはり石像は罠であり、監視カメラと動く石像のガーゴイルだったようだ。
エロベアが、ガーゴイルの股間に字を書いた後で動き出した。

「ギャアアアアア!
石像が動いた!」

「イヤーン、ダーリンが潰されちゃった!
なんて恐ろしいモンスターなの。
こんなに可愛いダーリンを躊躇なく踏み潰すなんて……」

エロベアとコマイヌは、ガーゴイルに潰されてしまった。
ガーゴイルは、オレ達に狙いを定める。
エロベアの書いた相合傘が、オレ達の集中力を奪う。
超危険な状況にもかかわらず、あまり緊張感がない。

「くっくっく、久しぶりだね、夕景ゆたかちゃん。
これは、僕が作った神獣ガーゴイルだよ。
君と再び戦えて嬉しいよ。
まあ、監視カメラも備わっているから、君達の行動は丸分かりだよ。
できれば、僕のいる所まで来て欲しいものだね。
ゆたかちゃんとは、ちゃんと決着を付けたい」

「ゆたかの知り合いなのか?
どんな奴なんだ?」

ガーゴイルは、そう喋り出した。
オレ達は、ゆたかの方を振り向く。
ゆたかの知り合いが敵なのだ。

「誰?
まさか、行方不明のジライヤか?」

「うーん、やっぱり覚えていないか。
ある意味、惜しいかな?
僕は、神童宗谷だよ。
できれば、覚えていて欲しいけど……」

「誰?
全く記憶にない!」

「ふふ、まあ予測していたよ。
会えばわかるかも知れないね。
じゃあ、この神獣を全力で倒して、ここまでおいでよ。
強力過ぎて死ぬかも知れないけどね。
じゃあ、死ぬ気で頑張ってね!」

神獣ガーゴイルは、そこまで話をすると急に静かになった。
どうやらスピーカーで音声を送っていただけらしい。
敵に侵入がバレ、真槍ちゃんは虎熊童子にこう言う。

「どうやら敵に見つかったようね。
とりあえず、虎熊ちゃんは後で服を脱いで罰ゲームだからね。
あんたの指示と情報は役立たずだったわけだし。
ゆたか、虎熊ちゃんを拘束しておいて!
このガーゴイルは、私のIPETが倒すわ!」

「アイアイサー!
さすがは、雑魚専の真槍。
勝てそうな雑魚を見分けて戦いに挑むとは……」

「ゆたか、あんたも拷問に逢いたいのかしら♡」

真槍ちゃんは笑顔でそう言って、ゆたかを威嚇する。
死を悟ったのだろう、ゆたかは急に静かになった。
オレの後ろで真槍ちゃんの戦いを確認する。
果たして、神獣ガーゴイルの実力はどれほどのものなのだろうか?
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