ずっとずっと前から、僕が先に好きだった~元カレに浮気された私を拾ったのは、束縛ヤンデレ化した幼馴染社長でした~

小達出みかん

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僕を捨てるつもり?※

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「必要とか、そうじゃないとかじゃなくて。そういうことは、自分で決めるから……」

「ふうん……そう。じゃあ、しーちゃんはどうするの?」

 その声には、何か詩音をぞっとさせるものがあり、詩音は思わず言った。

「あ、あとで自分で消す、から……」 

「今じゃダメなの?」

 蒼汰の声は静かだが、圧があった。
 詩音はごくん、と喉を鳴らした。

 ――どうしよう。そうちゃん、暴走している。

 いいなりになっちゃ、ダメだ。
 そんなの、健全な関係じゃない。
 そうちゃんのためにも、自分自身のためにも、良くない。
 けど、そうちゃんをどう、納得させよう。
 詩音が考えあぐねていると、蒼汰は、詩音のバッグを指さした。

「ねぇ、しーちゃん……なんで僕のあげたバッグ、使ってくれてないの? 時計も、靴も」

「そ、それは……」

「気に入らなかった? 今朝もそう言ってたよね。こんなのもらわなければよかった、って」

「ち、ちがうの! それは、モノが悪いんじゃなくて」

 詩音は三輪との顛末を詳しく説明しようとしたが、蒼汰はそれを封じるように、ぎゅっときつく詩音を抱きしめた。

「そうちゃん、落ち着いて、あのね。」

「落ち着けないよ…!」

 蒼汰が叫んだ。

「なんでバッグ使ってくれないの? 連絡先消してくれないの? しーちゃんより仕事を優先してなんて言うの?」

「それは……」

 そして急に静かになったあと、詩音の肩に顔をうずめた。

「そう……そうだよね……ふふ……知ってるよ。僕がしーちゃんを好きなほど、しーちゃんは僕を好きじゃない」

「そんな事ないよ」

 詩音は即座に言ったが、蒼汰はおもむろに詩音の太ももに手を這わせた。

「結婚だって、うんって言ってくれなかったよね。僕はいますぐにでもしたいのに……」

 つーっと、太ももの内側へ、その指が入り込む。
 詩音はびく、と身を震わせた。

「やっぱりまたいつか、僕を置いてどっかに行っちゃうつもり?」

「ち、ちが……」

 しかし蒼汰は、詩音の言葉にもう耳を傾けてはくれなかった。

「そんなの許さないからね」

 太ももの内側で動こうとした手を、詩音はきゅっと足を閉じて拒んだ。

「ダメだよしーちゃん、ほら」

「ひゃっ」

 指先で、内ももの柔らかい皮膚をくすぐられて、詩音はいともたやすく力を抜いてしまった。

「ふふ。しーちゃん昔から、こちょこちょ弱かったもんね……それってきっと、感じやすい、ってことだよね?」

 そう言いながら、とうとう足の間の下着の上に、その指が置かれた。
 おかれた瞬間、布の向こうが濡れていることが分かった。それは蒼汰もそうだったみたいで、くく、と押し殺した笑いが聞こえた。

「しーちゃん、ここ、濡れちゃってる? なんか指が滑るもの」

 下着越しに、つうっとわからせるように、濡れた部分をなぞられる。

「おっぱい弄られて、ここ発情しちゃった? それとも、電話しながら触られて、感じちゃった?」

「ち、ちが……」

「ほら……やっぱり、濡れちゃってるよ? しーちゃんのここ、えっちだね」

「そ、それはっ」

 蒼汰のせいなのに、と思いながらも、詩音は反論できなかった。
 その指が、布越しにゆっくりと、詩音の弱点を探して動き回る。

「っ、やめ、て……」

「何がやめてなの? これからしーちゃんの事、いっぱい気持ちよくしようと思ってるのに」

 その指が、敏感な雛先の場所で止まった。

「みーつけた。ここ。しーちゃんの弱いとこ」

 じらすように、触れるか触れないかの場所に、指先を置いたまま。
 いつ触れられるのか、触れられないのか。その期待と不安で、じぃんと腰の奥がしびれる。

「ふふ、お尻がぴくぴく動いちゃってるよ? どうしてほしい? 優しくしてほしい? それとも激しく?」

「や、やめて……」

「選んで? だって自分で決めたいって言ってたよね? しーちゃん」

 その声は、今までの蒼汰と違って、有無を言わさない響きがあった。
 ――そうちゃん、怒ってる。笑ってるけど、怒ってる。
 詩音は自分を情けなく思いながら、小さい声で頼んだ。

「や、やさしく、して……」

「ふふ、しーちゃんはここ、やさしくしてほしいんだ? わかった」

 止まっていた指が、ぴた、と布越しにその場所に触れる。

「そうだよね。前もここ、舌でいいこいいこしてあげたら……」

 きゅ、と指先が確かめるように、その場所を甘くつぶす。

「っ――!」

 しびれるような甘い快感が走って、詩音は耐えかねて息を詰めた。

「すぐいくいく、って、気持ちよくなっちゃったもんね?」

 羞恥を煽るように耳元でささやかれて、詩音はぎゅっと目をつぶった。

「ち、ちが……」

「ちがくないでしょ? ほら、今日はこうやっていい子いい子してあげるね」

 足をぐっと広げられる。下着越しに無防備になったその突起を、指先でくすぐられる。

「っあ……っ」

 蕩けるような熱い何かが、その場所を通じて、お腹の奥底につもっていく。

「ふふ、ここかりかりされるの好き? 足の力抜けちゃってるよ?」

「っあ、うぅ……!」

「ふふ、可愛い反応……もっといじめたくなっちゃう」

 くにくにと指先で攻めたてられて、熱がどんどん大きくなっていく。
 苦しい――このままじゃ。

「イくときはちゃんとイくって言ってね?」

 指が敏感なその場所を、追いつめるように何度も擦る。
 大きな快感が上り詰めてくる予感に、詩音はおののいた。

「じゃないと、わからなくってずっとこれ、続けちゃうから……ね?」

 ――そんなこと、されたら。詩音は必死でうなずいた。

「わ、わかった……ぁ、い、いきそう……っ、あ、ぁ、いっちゃう……ッ!」

 詩音はぎゅっと体を固くした。来る。 

「ーーーッ!」

 足の間で養われた快感が、体のすべてに広がって、収束し――詩音の体からくったりと力が抜けた。

「上手、しーちゃん。でも今日はこれだけで終わらせないから」

 蒼汰が詩音の腰に手をまわす。緩んだ詩音の体から、下着をするりと取り去ってしまう。

「あ、ま、って……っ」

 そしてその手が、隠す場所のなくなった足の間にくちゅり、ともぐりこむ。

「だめっ、そこ、もうっ……」

 詩音は必死に止めたが、蒼汰はにこにこと再びその場所を摘まんだ。

「あ、あああっ」

 先ほど絶頂したばかりの雛先にじかに触れられて、電流が走ったように体がびくんと震える。

「可愛い声……いったばっかりだから、ここすごーく敏感になっちゃってるね」

 くちゅ、くちゅ、と蜜がまぶされた指さきで、その場所を虐める。

「ひぁぁっ」

 おかしい。声が我慢できない。
 怖いほどに、また急激に快感が上り詰めてくるのがわかって、自分の身体ながら詩音は恐ろしくなった。 

「もうすぐイッちゃいそう?」

 水音とともにささやかれ、詩音は必死でうなずいた。

「ふふ、さっき上手に気持ちよくなれたから、ここ、イきやすくなっちゃったんだね……」

 くにゅ、と指先が肉芽を押しつぶす。

「いいこ。これからイき癖、つけていこうね?」

 電気がはじったように、体がしびれる。
 来る。きちゃう。立て続けの快感に、詩音は身をよじった。

「っ~~~~!」

「ふふ、またイッちゃったね? そんなえびぞっちゃって……」

 息をつく間もなく、彼は詩音の秘唇を割り開いた。

「次はココ。しーちゃんのナカ、どんなかなぁ……?」

 濡れた入口に指があてがわれ――次の瞬間、蒼汰の指が押し入っていた。

「っひ……」

「すごい、ここ、とろっとろ……蜜あふれちゃってる……」

 くぷ、くぷ、と浅い場所で蒼汰が指を出し入れする。
 その入口だけなぞる動きが、もどかしい。
 ぞくぞくと奥に期待がにじんでしまう。

「っぁ、ああっ……」

 もっと、もっと奥に欲しい。
 体が欲するその欲望に、詩音は抗おうとした。

「だ、めぇ……ッ」

 しかし、蒼汰は動きを止めない。
 ナカが収縮して、きゅっと彼の指を締め付けてしまう。

「ダメなの? しーちゃんのココ、僕の指をきゅうきゅう締め付けてるのに」

 くちゅくちゅ、水音を聞かせるかのように、浅い場所で彼は指を動かした。

「ほら、今だって、ここ切なそうだよ……?」

 そうだ。前、彼に思い切り突かれた場所が――その刺激を覚えていて、じくりと疼いている。
 すでに2回も絶頂を迎えてしまった体は敏感になって、ちょっとの事でまた熱が集まり、はじけてしまいそうだった。

(こわ、い……ッ。どうなっちゃってるの、私の身体……!)

 詩音はぎゅっと目を閉じた。その時。

「ほら、奥までいっちゃうよ?」

 くぷ、と彼の指が、不意打ちで根本まで入る。

「~~~っ!」

 目の前に星が散る。
 待ちわびていた刺激に、体の奥がはじけたようになる。

「わ、またきゅってしまった……イッちゃったね?」

「や……ぁ……ッ」

 頭がぱちぱちはじけるようだ。詩音は耐えられず瞬きを繰り返した。
 なのに、蒼汰の指をくわえこんだまま、そこはきゅっ、きゅっ、絶頂の余韻に収縮していた。

「も、もう、や、め……」

 詩音は懇願したが、蒼汰は再び指をへそ側に曲げて、ぐっとついた。

「ぁ……ッ」

 余韻がまた、新しい快感へと変わる。
 また、またおかしくなってしまう。詩音は頼んだ。

「おねがい、もう、やめ……ッ」

「だめ。気持ちいでしょ? いっぱいしーちゃんのことイかせるの。今までした中で、いちばん、ね」

 再び奥をぐっ、と突かれて、詩音はのけぞった。

「やっ! ぁ、あ、~~~っ!」

 ナカが再び快感にはぜる。
 指先にも、足先にも力が入らなくなる。
 もう、自分の意志で体を動かせない。
 もう無理だ、もう限界だ。詩音が真っ白な頭で降参したその時、彼の指がにゅる、と抜けた。

「僕とするのが一番気持ちいいって……そう思ってもらうまで、やめないから」

 そして、彼は詩音をそっとソファに横たえて、立ち上がった。

「次はこっち――もっと大きいのでふさいであげる」

 はぁはぁと息を切らせながら見上げた光景に、詩音は気絶したくなった。
 ――これからあんなの、入れられたら――。

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