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秋の桜海祭編
文化祭ーミス桜海 2回戦の結果と3回戦目のお題
しおりを挟む私は無事に結果を残し、2回戦目は終わりを告げた。
「先輩!凄かったです。」
ステージ側に戻ると、杏ちゃんがキラキラした目で話しかけてくる。
「ありがとう杏ちゃん、でもまだ気を引き締めていこう。」
「はい!」
私達は2回戦目の審査結果が出るまで、待機していた。
審査員まで買収されていたらどうにも出来ないので、そこはただ祈るだけだ。
それに………。
審査員もだが、この後の3回戦『特技の披露』
恐らくこれもお題が変えられるだろう。
このミス桜海はどこまで歪んでいるのかは分からないが、私は全力を出すだけだ。
最初は埋め合わせになればいいなんて思っていた。
でも、今は負けたくない気持ちしかない。
「お待たせいたしました。2回戦目の審査結果をお伝えいたします。」
スピーカーから声が聞こえる。
いよいよ結果が伝えられるのだ。
恐らく、最終戦前の3回戦なので合格できるのは今の半分くらいだろう。
「3回戦に行ける合格者は……。」
番号が早い方から合格者の名前が発表されていく。
「3番 橘 蜜柑!」
少し悔しいが、実際にヴァイオリンの腕は本物だったので、当然合格していた。
「私……名前呼ばれますかね?」
杏ちゃんが心配した表情でこちらを見る。
「大丈夫、信じて待とう。」
私も杏ちゃんも共に番号は最後の方なので、発表の時間がとても長く感じた。
そして………。
「11番 葛城 杏!」
「よっしゃ!」
杏ちゃんは名前が呼ばれた瞬間に思わずガッツポーズをする。
「12番 染井 桜!」
続けて私の名前も呼ばれた。
「やりましたね!先輩。」
思わず二人で喜ぶ。
「以上が2回戦目の合格者になります。そして続けて3回戦目の勝負の内容は……」
喜んでいた私達だったが、そのアナウンスが聞こえて冷静になる。
まだ、何が起こるか分からない状況に置かれているのだ私達は。
そしてアナウンスから次のお題が告げられる。
「3回戦の勝負の内容は『タッグマッチ』です!」
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