【R18】次に目を開けた時、イケメンのベッドの中に異世界転移してました。

番外編１

☆二人の下着事情・１

まだ転移してから１週間くらい、ソーヴィに「休憩しようよ」と言われたら、セックスをしようという意味だと分かってきた頃。

倉庫の在庫整理と棚卸しも済み、仕事場の掃除や、研究室の過去書類の片付け、お客さんの名簿を作ったりしている。やっていることは、前の世界でもしていたような事務と雑用なので、取り掛かりやすい。
魔法のタブレットがあるのも、かなり助かっていて、使い勝手がよく、入力もキーボード以外に音声でも可能で、３Ｄで可視化もできる。
前の世界よりもデジタル化が進んでいて、電子通貨の通販もあるし、魔法で転送されるからマンパワーも必要ない。もうトラックで轢かれることもなさそうだ。
ここは結界が張られていることもあり、どうやって商品が届くのか聞いたら、何か色々と難しい魔法を使っていて、別の住所と名前を使用して発送してもらうと、ここに転送されるらしい。だからまあ、商品は届くのだ。
なぜそんな話になるかといえば、ここのところ毎日商品が転送されて来る。もちろん、買っているのは私じゃない。
では、ソーヴィが何を買っているのかと言えば…

私の為のセクシーランジェリーである。

私の部屋のクローゼットは、シャーリーから大量に届いた美しい洋服と、ソーヴィが用意したセクシーランジェリーでパンパンだ。
一部のコレクションを紹介すると…
可愛らしいフリル付きのベビードール、乳首しか隠れない面積の三角ビキニ、ＴバックはもちろんＴフロントや、入り口に裂け目や穴のあるショーツ、など。
一番多いのが、レースやシースルーの生地を使ったもの。ソーヴィは薄っすら透けて見えるのがお好みらしい。
あとは、ズラしたり裂け目があってすぐに挿入できるタイプのショーツも多い。
シースルーで裂け目のあるＴバックなんて、もう何も隠す気がないじゃないか！
そして私はとても心許ない！
ソーヴィに、こんな下着で胸が垂れるのが心配だって言ったら、毎朝必ず胸が重力に負けない魔法をかけられることとなった。
いや、いいんだけどね。ワイヤーで締め付けられて固定されるより楽だし、胸の重みを感じなくて済むから、肩こりなくて助かるし。
お腹も冷えて痛くなったらどうしようって言ったら、お腹がいつも暖かくなる魔法をかけてくるし。
絶対に、セクシーランジェリーをつけさせたいという、強い意志を感じる。

昼食を食べ終わって午後の仕事がひと段落ついた頃、見計らったようにソーヴィが私のところにやって来た。
「アーユリ、休憩しようよ！」
超絶美形による眩しい程の笑顔…
ソーヴィって、本当に性欲がすごくて驚く。日に三度は当たり前だし、出す精液の量も減る様子を見せない。
魔力を使用しているからというのもあるけれど、多分私とそう年齢は変わらないのに…
二十代半ばって感じに見える、年齢は聞いたことがない。
前の世界の男性も二十代ならこんなに活力があるのだろうか…いや…なさそう。ソーヴィが異常なんだろうな。
「ねえ、どうして休憩っていうの？」
なんか、ラブホテルの料金制度みたいじゃない？行ったことないけど！
ソーヴィはニコッと微笑んで、力強く言った。
「国民の権利だよ！この国に住んでる成人は、パートナーの許可があれば、仕事中にセックスをする為の休憩が取れるんだ。」
なんだ…それは…
本格的にこの世界はおかしい。
倫理観、どうなってんの。
「恋人とか、夫婦とかってこと？」
「うん、あとはセックスパートナーとかね！」
…要はセフレかい？
今の私とソーヴィは、セックスパートナーに分類されるんだろうな。
「恋人はいないけど、エッチする相手はいるってこと？」
「うん、そういうこと。そのまま恋人に発展する人もいるけどね。」
そうなんだ、その辺は似てるのかも。
「え、でもさ、自営業ならいいだろうけど、会社とかで働いてる人はどうするの？」
「うーん、俺は見たことないけど。個室があったり、プレイ用の建物に移動したりするらしいよ。」
既に、環境が整っているのね…さすがエロ大国。
「すごいね…びっくりだよ。」
「ふふふ。ということで、休憩しようよ！」
手を握って指先でサワサワと手のひらを撫でられる。
「…いいよ。」
小さな声でも聞き漏らさないソーヴィは、嬉しそうに私の手を引いて家を出た。