転生10歳の織田信長

砂町銀座

文字の大きさ
23 / 48
第2章・富国強兵基礎編

23 織田信長・兄弟の亀裂/相模の獅子

しおりを挟む
(信勝の怒り)

今川への備え、国境防衛の為に城を出られなかった長男・織田信広を除き、織田信秀の息子で昨年末の納会を欠席した者が一人いた。信長の弟、織田信勝である。

彼は父信秀と同じ末森城住まいにも関わらず、激しい頭痛(仮病)を訴え、自分の居室に引きこもっていた。

納会終了後、側近中の側近
津々木蔵人から、その様子を聞いている。


​「な、何だと…?兄者が、そのような立派な態度で…?」


​信勝は、信長の「うつけ者」という評判を信じて疑わなかった。父・信秀も、信長が嫡男とはいえ、いずれ自分に家督を譲ると考えていたのだ。

しかし納会での信秀の言葉は、信勝の期待を根底から覆すものだった。


​「兄者が、織田家の後を継ぐ?馬鹿な!父上は何を考えているのだ!」
​信勝は怒りのあまり、茶碗を床に叩きつける。かなりの高級茶碗が音を立て粉々に砕け散った。


「兄者め……父上をたぶらかしおって…!!」


​信勝は信長への憎しみを募らせる。


​「あいつは儂の敵だ。父上は、あいつに騙されておる。あの大うつけを討ち取らねば…」


​信勝は信長を討つことを心に決めた。しかし信長の力は、彼が想像するよりも遥かに強大だった。

​信長の天下統一への道は、外敵だけでなく身内の争いという新たな試練を伴い、その亀裂は修復不可能となっていく。



───それから月日は流れ



1550年 5月 (天文19年)


信長の"黒き無敵艦隊"は今日も、伊勢湾~三河湾~浜名湖沖~浜松沖~御前崎沖を通り、北条家が支配する伊豆国の下田港へ入港した。


北条家・伊豆下田水軍奉行
「いつもありがとう御座います。時間通りで本当に助かってます。」

「いやあ助かってるのは我ら織田家の方ですよ。北条家を窓口に関八州への積み荷を満載した輸送艦・黒船丸が週に2度も出航出来ていますからな。」

「商売繁昌で益々織田家は潤いますね(笑)しかし…輸送艦3隻に戦艦黒龍丸が10隻も護衛に付くとは、今川家もいつ艦砲射撃が来るかと生きた心地がしないでしょう。」

「まあ強力な大砲を積んだ戦艦黒龍丸ですから、半分の5隻でも多いのですが、若殿・信長様の方針でしてなあ。海軍が陸に上がってどうする?休日以外は毎日船を出し、操船技術を高めなさいと口酸っぱく言われてますから(笑)」

「それは羨ましい。船を出すと言うことは人件費以外に整備点検費、食料品、飲料水等々、多大なる経費が必要。織田家が経済的に豊かなのが分かります。」

「それもこれも北条家の質の良い鉱石を、帰り便に積んで行けるので。
儂なんぞは食い意地が張ってまして、下田に水揚げされる金目鯛を楽しみに毎回来ています(笑)下田産は尾張で飛ぶように売れてますよ。」


織田信長は知識をフルに発揮して修善寺金山、土肥金山、縄地金山、毛倉野金山、大仁金山等々の共同開発を北条家に打診した。開発にはダイナマイト等を提供、手を貸した。

相模の獅子・北条氏康
(北条家第3代当主・35歳)
16歳の若武者、信長を大層気に入り、儂の娘を貰えとしきりに進めてくる始末(笑)

織田北条間で同盟を結ぶ話の詳細を、詰めている程だ。


北条家・通商部隊
熱田港or津島港~伊豆下田
2班体制で週2出航
戦艦・黒龍丸10隻
輸送艦・黒船丸3隻


駿河湾内・軍事威圧部隊
駿河湾内にて5日間停泊
3班体制
戦艦・黒龍丸5隻


北条家が関八州への商いに使う下田への積み荷は主に

塩、胡椒、砂糖、小麦粉
コシヒカリ、米油、米粉
紅はるか(芋)、西洋カボチャ、じゃがいも
清酒、麦焼酎、梅酒
干し椎茸、海苔、(塩鮭、昆布)
金平糖、乾パン、板チョコ
炭、炭団、Tシャツ、サンダル
ママチャリ、三輪車、リヤカー
一輪車、スコップ、鍬《くわ》
ガラス商品コップ、江戸切子
ステンドグラス
布団セット、毛布、湯たんぽ
トイレットペーパー、ノート
鉛筆、色鉛筆、消しゴム
包帯、(消毒液、風邪薬、ロキソニン)
等々……

北条家への卸し価格は尾張国内の3割増し、更に北条家の経費(輸送費)等が上乗せされるため、流通価格は約2倍。

但し信長は食料品、主食の米、救荒作物のイモ類やカボチャ、必需品の塩などは尾張国内と同価格で北条へ卸している。

(  )内商品
蝦夷との交易はまだ行って無いので、神の倉庫から有りがたく頂戴し……売り捌いている……
簡易医薬品も同様……m(_ _)m


1550年 5月現在 艦船数量

超弩級戦艦・尾張型2隻
戦艦・黒龍丸100隻
輸送艦・黒船丸200隻
上陸用ボート20人乗り・無数

兄(織田信長)と弟(織田信勝)の差は、どんどん広がる一方である。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

恋い焦がれて

さとう涼
恋愛
小学校時代の担任教諭・佐野に七年ぶりに再会し、話の流れで佐野の恋人へのエンゲージリングを選ぶために一緒にジュエリーショップに行くことになってしまった二十歳の女子大学生・輝。 最初はそんなつもりはなかったのに、次第に佐野を意識してしまうようになり、自分でも困惑してしまう。 必死に自分の想いを打ち消そうとする輝。 だけど佐野も恋人との関係に悩んでいるようで、複雑な想いを抱え続けることになる。 そんな輝を見守る(ちょっかいをかける?)バイト先の店長。 さらに佐野の恋人は意外な人物で、輝は大混乱。 ※ドロドロではなく純愛系を目指していますが、ビターテイストなお話です ※理想的で格好いいヒーローではありません(…すみません) ※調べながら執筆をしているのですが、無知なところも多々あるので、間違っているところがありましたら教えてください。ツイッターでも受け付けています。 https://twitter.com/SATORYO_HOME

異世界で農業を -異世界編-

半道海豚
SF
地球温暖化が進んだ近未来のお話しです。世界は食糧難に陥っていますが、日本はどうにか食糧の確保に成功しています。しかし、その裏で、食糧マフィアが暗躍。誰もが食費の高騰に悩み、危機に陥っています。 そんな世界で自給自足で乗り越えようとした男性がいました。彼は農地を作るため、祖先が残した管理されていない荒れた山に戻ります。そして、異世界への通路を発見するのです。異常気象の元世界ではなく、気候が安定した異世界での農業に活路を見出そうとしますが、異世界は理不尽な封建制社会でした。

建国のアルトラ ~魔界の天使 (?)の国造り奮闘譚~

ヒロノF
ファンタジー
死後に転生した魔界にて突然無敵の身体を与えられた地野改(ちの かい)。 その身体は物理的な攻撃に対して金属音がするほど硬く、マグマや高電圧、零度以下の寒さ、猛毒や強酸、腐食ガスにも耐え得る超高スペックの肉体。   その上で与えられたのはイメージ次第で命以外は何でも作り出せるという『創成魔法』という特異な能力。しかし、『イメージ次第で作り出せる』というのが落とし穴! それはイメージ出来なければ作れないのと同義! 生前職人や技師というわけでもなかった彼女には機械など生活を豊かにするものは作ることができない! 中々に持て余す能力だったが、周囲の協力を得つつその力を上手く使って魔界を住み心地良くしようと画策する。    近隣の村を拠点と定め、光の無かった世界に疑似太陽を作り、川を作り、生活基盤を整え、家を建て、魔道具による害獣対策や収穫方法を考案。 更には他国の手を借りて、水道を整備し、銀行・通貨制度を作り、発電施設を作り、村は町へと徐々に発展、ついには大国に国として認められることに!?   何でもできるけど何度も失敗する。 成り行きで居ついてしまったケルベロス、レッドドラゴン、クラーケン、歩く大根もどき、元・書物の自動人形らと共に送る失敗と試行錯誤だらけの魔界ライフ。 様々な物を創り出しては実験実験また実験。果たして住み心地は改善できるのか?   誤字脱字衍字の指摘、矛盾の指摘大歓迎です! 見つけたらご報告ください!   2024/05/02改題しました。旧タイトル 『魔界の天使 (?)アルトラの国造り奮闘譚』 2023/07/22改題しました。旧々タイトル 『天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭な肉体と便利スキル『創成魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~』 この作品は以下の投稿サイトにも掲載しています。  『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n4480hc/)』  『ノベルバ(https://novelba.com/indies/works/929419)』  『アルファポリス(https://www.alphapolis.co.jp/novel/64078938/329538044)』  『カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16818093076594693131)』

土方歳三ら、西南戦争に参戦す

山家
歴史・時代
 榎本艦隊北上せず。  それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。  生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。  また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。  そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。  土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。  そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。 (「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です) 

If太平洋戦争        日本が懸命な判断をしていたら

みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら? 国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。 真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…分水嶺で下された「if」の決断。 破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦を描く架空戦記。 現在1945年夏まで執筆

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

大東亜架空戦記

ソータ
歴史・時代
太平洋戦争中、日本に妻を残し、愛する人のために戦う1人の日本軍パイロットとその仲間たちの物語 ⚠️あくまで自己満です⚠️

 神典日月神示 真実の物語

蔵屋
歴史・時代
 私は二人の方々の神憑りについて、今から25年前にその真実を知りました。 この方たちのお名前は 大本開祖•出口なお(でぐちなお)、 神典研究家で画家でもあった岡本天明(おかもとてんめい)です。  この日月神示(ひつきしんじ)または日尽神示(ひつくしんじ)は、神典研究家で画家でもあった岡本天明(おかもとてんめい)に「国常立尊(国之常立神)という高級神霊からの神示を自動書記によって記述したとされる書物のことです。  昭和19年から27年(昭和23・26年も無し)に一連の神示が降り、6年後の昭和33、34年に補巻とする1巻、さらに2年後に8巻の神示が降りたとされています。 その神示を纏めた書類です。  私はこの日月神示(ひつきしんじ)に出会い、研究し始めてもう25年になります。  日月神示が降ろされた場所は麻賀多神社(まかたじんじゃ)です。日月神示の最初の第一帖と第二帖は第二次世界大戦中の昭和19年6月10日に、この神社の社務所で岡本天明が神憑りに合い自動書記さされたのです。 殆どが漢数字、独特の記号、若干のかな文字が混じった文体で構成され、抽象的な絵のみで書記されている「巻」もあります。 本巻38巻と補巻1巻の計39巻が既に発表されているが、他にも、神霊より発表を禁じられている「巻」が13巻あり、天明はこの未発表のものについて昭和36年に「或る時期が来れば発表を許されるものか、許されないのか、現在の所では不明であります」と語っています。 日月神示は、その難解さから、書記した天明自身も当初は、ほとんど読むことが出来なかったが、仲間の神典研究家や霊能者達の協力などで少しずつ解読が進み、天明亡き後も妻である岡本三典(1917年〈大正6年〉11月9日 ~2009年〈平成21年〉6月23日)の努力により、現在では一部を除きかなりの部分が解読されたと言われているます。しかし、一方では神示の中に「この筆示は8通りに読めるのであるぞ」と書かれていることもあり、解読法の一つに成功したという認識が関係者の間では一般的です。 そのために、仮訳という副題を添えての発表もありました。 なお、原文を解読して漢字仮名交じり文に書き直されたものは、特に「ひふみ神示」または「一二三神示」と呼ばれています。 縄文人の祝詞に「ひふみ祝詞(のりと)」という祝詞の歌があります。 日月神示はその登場以来、関係者や一部専門家を除きほとんど知られていなかったが、1990年代の初め頃より神典研究家で翻訳家の中矢伸一の著作などにより広く一般にも知られるようになってきたと言われています。 この小説は真実の物語です。 「神典日月神示(しんてんひつきしんじ)真実の物語」 どうぞ、お楽しみ下さい。 『神知りて 人の幸せ 願うのみ 神のつたへし 愛善の道』  歌人 蔵屋日唱

処理中です...