白薔薇姫は愛に溺れる【完結】

ちゃむにい

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「これで、レティア、は……、僕の、だね。……レティア、の中、すごい熱い……、」

デルクの嬉しそうに弾んだ声に、チクリと棘が刺さる。それと同時に、ほころんだ彼の顔を直視してしまって、胸が熱くなった。悲しんだり苦しむのは、自分だけでいい。彼にはずっと笑顔でいてもらいたい。
どうすれば、私を縛り付ける恋心を捨て去ることが出来るのだろう。
デルクのことが好きなのに、デルクのことを愛したいのに、私は苦いだけの初恋を忘れることが出来なかった。

デルクを愛すると決めたのに、いまだ心は揺れる。
なんて醜い心だろう。
本当の気持ちには蓋をして、例え怪しまれたとしても彼には墓まで隠し通すしか、道は残されていなかった。
それが私の選んだ道なのだから。

「レティア、すごいいい匂いがする…‥」

思ったよりも処女を失ったことがショックで、意識が混沌とする中、続けて彼が漏らした言葉に、青ざめ、現実に引きもどされた。

「あぁ……レティアの中に出したい……、動く、よ…………」

「えッ、あ、ま……」

首筋を舐められたと思ったら、制止の言葉も無視して、デルクはゆるゆると腰を動かし始めた。デルクは気持ちが良いかもしれないが、私は快感よりも、痛みのほうが強かった。

「はッ、ぅん……やぁっ!」

結合部から、ぐじゅぐじゅと湿った音が聞える。涙ながらに嬌声を上げた。

私は今、デルクと獣のように繋がり、交わっている。なんて罪深いのだろう。これは愛の営みのはずなのに、胸は張り裂けそうだった。けれども、次第に体は、この行為に馴染んで、体の奥深いところからとめどなく蜜が溢れだしてきた。
デルクに深く突き動かされる度に体の疼きが強くなり、灼熱の杭に抉られる快楽に打ち震えていると、ひときわ強くパン、という音をたてて、彼の男根がねじ込まれた。

「あぁッ、いいよ、レティア……!!」

「んぅ、やめッ……、ぁあッ……!!」

そして、次第に抜き差しされる速度が速くなり、デルクの荒い吐息と、私の喘ぎ声が混じった。

最奥に突き入れられ、揺さぶられ、白濁とした液を注ぎ込まれる。それを気を失うまでやって、ようやく文字通り彼の妻となった。
薄れゆく意識の中で、デルクが何かを言ったような気がした。
朝目覚めた時に、頑張ったね、と言ってデルクに頬を口付けをされたとき、嬉しくて苦しくて、泣いてしまった。





デルクは優しくて素敵な人だった。けれど、性欲も強いみたいで、自制心が外れた今、毎晩のように体を求めた。そして、それを嬉しく思う私がいた。

「レティアはそんなことしなくとも……うッ」

立ちあがったそれに、口をつける。小さな口では、喉の奥にまでいれても根本まで入らない。それでも大きく口をあけて、彼のものを奉仕した。
デルクが欲しいと思うものは、出来るかぎり、みんな叶えてあげたかった。
彼の欲望をすべてすくいあげたかった。自分を余すところなく食べて欲しい。彼が満足そうに笑う時、私も嬉しくなる。

彼に抱かれている時は、与えられる快楽で頭が真っ白になる。私が抱えている不安事や、苦悩も忘れることができて、私はのめりこんだ。
それに彼は、抱いた後も誠意のある態度を取り続けてくれた。眠る前に、そっと愛しているよと囁いてくれる。
さりげない愛情が、何よりもの私の支えだった。

「ふッ、あっ」

目も眩むような快感でおかしくなりそうだった。

太くて硬い男根で背後から貫かれる。デルクはしがみつくように、私を押さえ込みながら、快楽を貪った。
肉と肉がぶつかりあって、パンッ、パンッと官能的な音が響く。
彼は、私を抱くことにかけては、どんどん上手になった。聞いているだけで恥ずかしくなってくるような言葉を投げかけたかと思うと、思いやりのある優しい言葉もかけてくれる。
嬉しくて嬉しくて、あんなことや、こんなこともしてあげた。

「デルク……」

事後も、私を優しく抱きしめてくれるデルクが大好きだった。首筋に顔をうずめられて、体を押し付けられると、くらくらとしてしまう。
この頃には、ランスロット王子のことも、思い出すことが少なくなってきていた。それよりも、いつも隣にいてくれるデルクのことが気になってしまった。

デルクの愛で、心が満たされていった。
人間とは欲望に限りがないのだろうか。満たされているのに、求める権利など無いというのに、貪欲なまでに、その愛が欲しくて、彼の傍に女性が近づくと落ちこむ自分に気がついた。

彼が可愛いと褒めてくれるのが嬉しくて、忙しい公務の合間を縫って身だしなみを整える。彼と一緒に外出する際には、国王である彼に相応しいように、飾り立てる。
花嫁道具として祖国から持ち運ばれた宝箱の蓋を開けた。
嫁いできた時には、数えるぐらいしか入っていなかったのに、これも、それも、デルクから贈られたものだ。いったい、何時の間に、こんなに増えたのだろう。

見るだけで嘆息してしまう。
贅沢な装飾を施された、美しく大粒の宝石ばかりだ。それらは、まるで誠実で一途なデルクの愛のように、煌めいていた。
彼の贈ってくれた装飾品を身につけ、今夜はどうやって彼は私を愛してくれるのだろうと思いながら、胸を躍らせた。

それが、恋という感情の始まりだということも知らずに、私は彼の愛に溺れていった。




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