白薔薇姫は愛に溺れる【完結】

ちゃむにい

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『魔法』を披露してご機嫌なデルクは、硬直している私を背後から抱きしめると、睦言のように囁きかけた。

「それもこれも、すべては君と僕たちの子供たちが安心して森で遊べるように、平和な世にするためなんだ」

僕たちの子供たちという言葉に、私はビクリと背筋を強張らせる。その言葉の意味は、良く分かっている。正妃としてデルクの寵愛を受けている私が果たさなければならない役目だ。彼の血を受け継ぐ子供を得なければ、国家の存亡にも関わる。
近頃では、それこそ毎日のように懐妊の可能性について訊ねられる。けれども、それは私にとって、現実味の薄い言葉でもあった。

この痩せたお腹の中に生命が宿るということが信じられなかった。けれども彼の言葉に、森で走る子供たちの想像をしてしまって赤面した。
彼は、そんな先のことまで考えているのだ。そして彼の考える未来には、必ず私がいる。そのことに、愛しささえ覚えてしまう。

「レティアは、本当は人の前に立ちたくないんだろう? 君は、優しいから人の悪意まで抱え込んでしまう」

「それは……」

「君は、もはや自他認めるエルファーン国の王妃だよ。良い評判は僕のところにも聞えてくる。ずっと心配していたのだけれど杞憂だったようだね。君は立派に僕の正妃として頑張ってくれている。ありがとう」

私はエルファーン国の正妃だ。持参金も無い私を正妃として娶ってくれたデルクのためにも、毎日のように公務に勤しんでいたが、なにゆえ慣れないことであるし、見知らぬ高貴な方と、覚えたばかりの言葉でお喋りをするのは、とても緊張した。
王妃は、いかなる時でも注目を浴びるものだ。その発言は、人の人生を左右するほど強い。けれども、不慣れな私を彼らは優しく見守ってくれた。私が今までなんとか王妃として行動できたのは、周囲の人の助けがあったからに過ぎない。

公務では修道院や孤児院、または病院などに訪問することが多かったのだが、訪問先では私に対して好意的であり、中でも孤児院の子供たちは喜んだ。

「そんな私などには、もったいないお言葉……って、あの、この手は何ですか?」

もう寝るところだったのに、むにゅっと乳房に悪さをしだしたデルクの手に嫌な予感がした。もう寝ないといけない時間なのに、彼はいったい何を企んでいるのだ。

「とりあえずレティアには孕んでもらわないと」

にっこりと爽やかに微笑むデルクに見惚れながらも、色気たっぷりな声で快楽へと誘われて、背筋がぞくりと粟立った。手際良く、しかし手荒に寝間着を脱がされて、抵抗する間もなく裸にされた。ベットにもつれるように倒されて、私は動揺を隠せなかった。燃えるようなデルクの視線に耐えかねて、顔を背けると、部屋の床に、脱がされた寝間着や下着類が散乱しているのが見えた。

「そ、それは、もう十分すぎるほど、励んでいただいて……!……あっ、んぅっ……!」

怯えて逃げ惑う舌を優しく絡め取られる。
彼が私との子供を切望しているというのは本当だけれども、本来での意味で言えば、今のデルクの言葉は、真っ赤な嘘だ。情事に関した話を質問するのは恥ずかしいのだけれど、殿方は誰もが、これほどまでに性に積極的なのだろうか。
まるで今までしてこなかった分を取り戻すかのように、デルクは積極的だった。

デルクの欲望は容易には満たない。荒々しく求められて、子宮は精で満たされる。性も根も尽きて、最後にはぐったりとベットに収まるのだ。

「レティアが可愛いから、いけないんだよ?」

「そんな、え、あ、あっ」

いつの間にか質量を増している男根を秘所に押し付けられて、ギクリとする。両足を閉じようとしても、既に遅かった。太ももを押さえつけられ、彼の欲望に染まった瞳を見た時、あきらめに近い感情が生じる。こうなってしまっては、彼が果てるまでベットを共にするしかない。

デルクは体を引き裂くかのように、貫いた。あまりに強い刺激に、まるで痙攣するかのように、びくりと、体が跳ねる。

肌に食い込むデルクの力強い指が、飛びそうになる意識を支えていた。「レティア」と名前を呼ばれると、頭の芯が蕩けそうになるほどの快感が私を襲った。大きく揺さぶられて、快楽のあまり涙をボロボロ流してしまう。それがデルクを煽ることになるとは分かっていたとしても、嬌声は止まらなかった。
私はデルクの背に手を回した。それこそ喉がカラカラになるまで、デルクの相手をしたけれども、強すぎる快感がつらくて、ついには駄々をこねるように批難めいた声を上げてしまった。

「も、やだ、デルク……!」

デルクは苦笑を浮かべながら、嫌がる私の頭を撫でた。そして、ベットの横に置いていた水差しから水分を口に含んで、雛鳥に与えるように私に与える。

「ごめんね、明日は、ベットで大人しくしてて……」

彼の愛情の切れ端に魅せられると抵抗心も、みるみる内に萎んでしまう。その瞳を見てしまうと、彼に抱かれたいと思ってしまうのは、なぜなのだろう。

「あっ、あっ、はぁンっ……!」

弱いところを探られ、内壁が、きつく収縮した。彼の太い男根で蹂躙され、身も心も乱される。まるで内臓を抉られるかのように最奥を突かれて、我も忘れて彼の背に縋ってしまう。彼のものから、どくどくと精を吐きだされても休息する暇もなく、淫らかに鳴かされた。
明日は孤児院を訪問するつもりだったのに、その予定が狂わされることに恨めしく思いながらも、彼の与える熱に嘆息した。




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