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4部ジルベール10歳 時が動き出す
4.30 魔法陣の専門家
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これは、夏休み前の話も含まれます。
公爵位を受けつぐ事が決まってから、婚約者であるスザンヌ、マリアに会いに王都にきていましたが、ちゃんとメルミーナ様の家にも通っています。
行くのはデートの前日。
メルミーナ様の家には、文官の開発室で研究された文献が沢山おいてあります。
各公爵家が持つ専用の図書館に文献が残されています。
ハイルデン公爵家には、武器や戦争に関する文献が、アレクサンドロ公爵家には、魔法に関する文献があります。
メルミーナ様の所は、生活、建築、水道、下水など様々な文献が眠っている。
当然、必要に応じて魔法も組み合わせた資料もある。
それらの文献を全て読むと、人生数回分の時間がかかる。
なので、メルミーナ様のところの文献は、幾つかの分類で区分けされている。
まずは、使える、使えないに。
使えないの中には、将来に期待、将来も使えない。となっています。
ちなみに将来も使えないが7割です。
使える技術が1割、将来に期待が2割。
それぞれの中は、人別に整理されている。
使えるの中から数個の良い内容を見つけ。
人名で使えない側の中を探す。
その中には転生者と思われる文献もある。
例えば、馬車のサスペンションや、自転車、魔道車両。
これらの問題点は幾つかありますが、一番大きい要因は、鉄の強度不足。
この様に異世界の技術が突然出てくるのですが、どれもこれも一部の技術が不足していて実現できないものばかり。
この世界は、現代日本の技術を全てそのまま使うことはできません。
鉄の精製にしても、魔法を使います。
なので、科学の一部を魔法を使う技術に置き換えなければいけません。
その変換がうまくできず、昔の転生者の設計図がそのまま使えないようです。
文献には、そういったすごい技術だけでなく、ちょっとした小技とかもあったりします。
これらも、同じ転生者と思われる人の文献を探すと掘り起こせます。
ここから、指紋の採取や食器の汚れの落とし方などが掲載されていました。
そもそも指紋が人によって異なることが証明されていないので、
指紋を取ってどうするという根本的な問題があるわけで、この人もかなり抜けてますよね。
まず、普通に指紋を押してもらって、指紋が異なる証明をしてから採取を出せば日の目を見たのに。
その文献のだいぶ後の文献に、ようやく指紋が人によって異なると言う調査結果があった。
これらは、残念ながらばらばらに行われたので技術が結びついていない。
指紋が異なる文献を書いた人は、押して区別をする事が可能と言っている。
資料が多すぎるよな。紙だから検索できないし。
さて、この不足した技術についてだが、最近私の特殊召還はレベルアップと共に地球の知識を検索できるようになった。
それによって、一部の技術が解決の方向に向かえそうだ。
昔は特定の種、その育て方だけでしたが、今は醤油の作り方味噌の作り方など、
特定の内容を検索しその方法が書かれた紙を召還できます。
もちろん、この検索には大量の魔力が消費されます。
おそらく検索中にあちらの世界と繋がっているのではないかと思われます。
そこで、鋼鉄の精製技術や、ばねの精製技術を召還しサスペンションに不足している技術を補います。
召還した文字は日本語なのでメルミーナ様のところの文献と合わせ、
新しい設計図や精製方法をこちらの言葉で書き上げ、領地内に持ち帰って指示を出しています。
もちろん精製技術は、土魔法を中心とした魔法技術を使う方法に書き換えています。
ただし、実際には試行錯誤の研究が必要で図面ができたからすぐに実用化されるわけではありません。
こういった魔法をあまり使わない技術は、メルミーナ様のところの文献から調べることができますが、
やはり魔道具を作るための基本となる魔法陣は、文献が無く、
アレクサンドロ公爵家の図書館を使いたいのですがいまはメルミーナ様からも止められ、
なかなか調べることができない状態でした。
そこに、突然魔法陣の専門家が領地にやってきました。
ロジクールと言う名の宮廷魔道士です。
なんと、1妃様からの紹介だそうです。
そういえば、お見合いの時に、魔道具・魔法陣の専門化が欲しいと言う話をしたな。
忘れてたけど。
ラッキーです。
1妃様感謝。
さて、到着した彼のスキルを鑑定で確認したらメリーナ様の加護中があった。
そこで、転生者なのか訊ねたらあっさりとそうだと認めた。
あちらも、アイテムボックスを見ておそらく転生者が作っていたと思っていたようでした。
彼の調査で解ったのは、私の召還魔法の魔法陣は、古代語で書かれているとの事でした。
命礼式は、古代語でも現在の言葉でも問題ないそうです。
彼独特の見解ですが自分のイメージに合わない場合は、漢字でも、英語でも、何を使っても魔法陣の効果は発動するそうです。
結局、魔法同様に魔法陣も術者のイメージが大事。
万人が使う場合は、共通語が良いそうです。
実際にアイテムボックスに使っていた魔法を固定化する魔法陣は、
一部が古代語、一部を共通語を上書きし、上手く発動していました。
それを、全て共通語または日本語で作って見たら、私は日本語の方が効果が高く他の人は共通語の方が効果が上がりました。
また、難しい命令式は魔法陣を複数枚重ねることで1枚に詰め込む必要もないそうです。
転移機能付きのアイテムボックスは、元々セキュリティや、中身の確認をするために、
複数枚使ってはいるが、ばらばらの位置にセットしていたので連携の効率が悪くなっていたようです。
改良すると、魔石の消費が減り、色の変化だけでなくブザー音も出せるようになりました。
そして、一定量の魔法力を蓄える効果を持たせる魔法陣を組み込み、
さらに、持ち主からも魔力が供給される魔法陣を重ねます。
それを、重ねることでかばんに虚無空間の効果をつける事ができるようになった。
これは、かばんをかけている間は、所有者から魔力を貰い体から離してる間だけ、魔力を溜めた水晶から魔力を使う。
さらに消費した魔力は、かばんをかけている間に所有者から供給し再び水晶に溜めておく。
魔物を退治するときに、リュックとして持っていくことができるので小隊での討伐で輸送力がかなり向上した。
サンプルなので、空間拡張タイプのアイテムリュックと虚無空間を与えたマジックリュックの2種類があります。
空間拡張タイプの方が魔力消費が格段に少ないのですがマジックリュックでも一般人で十分魔力消費に耐えられるようなので、今後はマジックリュックタイプにしようと思いました。
もちろん作る時の魔力消費は、マジックリュックの方が多いけど、
討伐中に魔物の血抜きをしなくても良いなど、目的からしても格段に使い勝手が良い。
今後は、取り出し口をさらに改良しもっと小さいものにしたい。
その他にも、魔道具を幾つか研究している。
例えば、遠征の時に火を使ったコンロなど、調理系の器具ができてきた。
現在は、キャンプ用の簡易テントとして虚無空間付きの毛布に、数人が泊まれる小屋を格納。
その小屋には、一連のベッドや料理器具などの備品をいれたままにできるか、
それをスムーズに出し入れ、そして平行に建てれるか研究をしている。
空間魔法は、通常空間を使う場合と、虚無空間を使う場合の2種類があります。
通常空間を使う場合は、持っている空間を拡張して使用します。
倍率によって魔力が変わります。
それともう一つの時間停止を持つ虚無空間は、必要な空間の大きさを与えます。
与える大きさで魔力の消費が変わります。
薄い毛布に、家をしまいこむ場合は、通常空間の拡張ではなく、虚無空間を与えれば出来るわけです。
種類を変えれば、いろいろ出来る。
作るときに、魔力消費量が多いほど維持の魔法石も多い。
できれば、しまいこんだ後は維持の魔石を使いたくない。
そいった、効果を与える魔法陣の研究を急ピッチで進めています。
リュックぐらいなら作れるけど家をしまい込む魔道具については、
単に空間を大きく与えるだけでは実現できません。
アレクサンドロ公爵家の図書館に行けば、何かアイデアが埋もれてそうなのですが。
そちらは現状はつてが無く、若干あきらめムードでした。
そして、レイブリングさんの結婚で、急にアレクサンドロ公爵家とも仲が良くなり、
一気に解決に進みます。
公爵位を受けつぐ事が決まってから、婚約者であるスザンヌ、マリアに会いに王都にきていましたが、ちゃんとメルミーナ様の家にも通っています。
行くのはデートの前日。
メルミーナ様の家には、文官の開発室で研究された文献が沢山おいてあります。
各公爵家が持つ専用の図書館に文献が残されています。
ハイルデン公爵家には、武器や戦争に関する文献が、アレクサンドロ公爵家には、魔法に関する文献があります。
メルミーナ様の所は、生活、建築、水道、下水など様々な文献が眠っている。
当然、必要に応じて魔法も組み合わせた資料もある。
それらの文献を全て読むと、人生数回分の時間がかかる。
なので、メルミーナ様のところの文献は、幾つかの分類で区分けされている。
まずは、使える、使えないに。
使えないの中には、将来に期待、将来も使えない。となっています。
ちなみに将来も使えないが7割です。
使える技術が1割、将来に期待が2割。
それぞれの中は、人別に整理されている。
使えるの中から数個の良い内容を見つけ。
人名で使えない側の中を探す。
その中には転生者と思われる文献もある。
例えば、馬車のサスペンションや、自転車、魔道車両。
これらの問題点は幾つかありますが、一番大きい要因は、鉄の強度不足。
この様に異世界の技術が突然出てくるのですが、どれもこれも一部の技術が不足していて実現できないものばかり。
この世界は、現代日本の技術を全てそのまま使うことはできません。
鉄の精製にしても、魔法を使います。
なので、科学の一部を魔法を使う技術に置き換えなければいけません。
その変換がうまくできず、昔の転生者の設計図がそのまま使えないようです。
文献には、そういったすごい技術だけでなく、ちょっとした小技とかもあったりします。
これらも、同じ転生者と思われる人の文献を探すと掘り起こせます。
ここから、指紋の採取や食器の汚れの落とし方などが掲載されていました。
そもそも指紋が人によって異なることが証明されていないので、
指紋を取ってどうするという根本的な問題があるわけで、この人もかなり抜けてますよね。
まず、普通に指紋を押してもらって、指紋が異なる証明をしてから採取を出せば日の目を見たのに。
その文献のだいぶ後の文献に、ようやく指紋が人によって異なると言う調査結果があった。
これらは、残念ながらばらばらに行われたので技術が結びついていない。
指紋が異なる文献を書いた人は、押して区別をする事が可能と言っている。
資料が多すぎるよな。紙だから検索できないし。
さて、この不足した技術についてだが、最近私の特殊召還はレベルアップと共に地球の知識を検索できるようになった。
それによって、一部の技術が解決の方向に向かえそうだ。
昔は特定の種、その育て方だけでしたが、今は醤油の作り方味噌の作り方など、
特定の内容を検索しその方法が書かれた紙を召還できます。
もちろん、この検索には大量の魔力が消費されます。
おそらく検索中にあちらの世界と繋がっているのではないかと思われます。
そこで、鋼鉄の精製技術や、ばねの精製技術を召還しサスペンションに不足している技術を補います。
召還した文字は日本語なのでメルミーナ様のところの文献と合わせ、
新しい設計図や精製方法をこちらの言葉で書き上げ、領地内に持ち帰って指示を出しています。
もちろん精製技術は、土魔法を中心とした魔法技術を使う方法に書き換えています。
ただし、実際には試行錯誤の研究が必要で図面ができたからすぐに実用化されるわけではありません。
こういった魔法をあまり使わない技術は、メルミーナ様のところの文献から調べることができますが、
やはり魔道具を作るための基本となる魔法陣は、文献が無く、
アレクサンドロ公爵家の図書館を使いたいのですがいまはメルミーナ様からも止められ、
なかなか調べることができない状態でした。
そこに、突然魔法陣の専門家が領地にやってきました。
ロジクールと言う名の宮廷魔道士です。
なんと、1妃様からの紹介だそうです。
そういえば、お見合いの時に、魔道具・魔法陣の専門化が欲しいと言う話をしたな。
忘れてたけど。
ラッキーです。
1妃様感謝。
さて、到着した彼のスキルを鑑定で確認したらメリーナ様の加護中があった。
そこで、転生者なのか訊ねたらあっさりとそうだと認めた。
あちらも、アイテムボックスを見ておそらく転生者が作っていたと思っていたようでした。
彼の調査で解ったのは、私の召還魔法の魔法陣は、古代語で書かれているとの事でした。
命礼式は、古代語でも現在の言葉でも問題ないそうです。
彼独特の見解ですが自分のイメージに合わない場合は、漢字でも、英語でも、何を使っても魔法陣の効果は発動するそうです。
結局、魔法同様に魔法陣も術者のイメージが大事。
万人が使う場合は、共通語が良いそうです。
実際にアイテムボックスに使っていた魔法を固定化する魔法陣は、
一部が古代語、一部を共通語を上書きし、上手く発動していました。
それを、全て共通語または日本語で作って見たら、私は日本語の方が効果が高く他の人は共通語の方が効果が上がりました。
また、難しい命令式は魔法陣を複数枚重ねることで1枚に詰め込む必要もないそうです。
転移機能付きのアイテムボックスは、元々セキュリティや、中身の確認をするために、
複数枚使ってはいるが、ばらばらの位置にセットしていたので連携の効率が悪くなっていたようです。
改良すると、魔石の消費が減り、色の変化だけでなくブザー音も出せるようになりました。
そして、一定量の魔法力を蓄える効果を持たせる魔法陣を組み込み、
さらに、持ち主からも魔力が供給される魔法陣を重ねます。
それを、重ねることでかばんに虚無空間の効果をつける事ができるようになった。
これは、かばんをかけている間は、所有者から魔力を貰い体から離してる間だけ、魔力を溜めた水晶から魔力を使う。
さらに消費した魔力は、かばんをかけている間に所有者から供給し再び水晶に溜めておく。
魔物を退治するときに、リュックとして持っていくことができるので小隊での討伐で輸送力がかなり向上した。
サンプルなので、空間拡張タイプのアイテムリュックと虚無空間を与えたマジックリュックの2種類があります。
空間拡張タイプの方が魔力消費が格段に少ないのですがマジックリュックでも一般人で十分魔力消費に耐えられるようなので、今後はマジックリュックタイプにしようと思いました。
もちろん作る時の魔力消費は、マジックリュックの方が多いけど、
討伐中に魔物の血抜きをしなくても良いなど、目的からしても格段に使い勝手が良い。
今後は、取り出し口をさらに改良しもっと小さいものにしたい。
その他にも、魔道具を幾つか研究している。
例えば、遠征の時に火を使ったコンロなど、調理系の器具ができてきた。
現在は、キャンプ用の簡易テントとして虚無空間付きの毛布に、数人が泊まれる小屋を格納。
その小屋には、一連のベッドや料理器具などの備品をいれたままにできるか、
それをスムーズに出し入れ、そして平行に建てれるか研究をしている。
空間魔法は、通常空間を使う場合と、虚無空間を使う場合の2種類があります。
通常空間を使う場合は、持っている空間を拡張して使用します。
倍率によって魔力が変わります。
それともう一つの時間停止を持つ虚無空間は、必要な空間の大きさを与えます。
与える大きさで魔力の消費が変わります。
薄い毛布に、家をしまいこむ場合は、通常空間の拡張ではなく、虚無空間を与えれば出来るわけです。
種類を変えれば、いろいろ出来る。
作るときに、魔力消費量が多いほど維持の魔法石も多い。
できれば、しまいこんだ後は維持の魔石を使いたくない。
そいった、効果を与える魔法陣の研究を急ピッチで進めています。
リュックぐらいなら作れるけど家をしまい込む魔道具については、
単に空間を大きく与えるだけでは実現できません。
アレクサンドロ公爵家の図書館に行けば、何かアイデアが埋もれてそうなのですが。
そちらは現状はつてが無く、若干あきらめムードでした。
そして、レイブリングさんの結婚で、急にアレクサンドロ公爵家とも仲が良くなり、
一気に解決に進みます。
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